井上ひさし流 ことばの新発見
(井上ひさし「社会のことば」岩波書店 より
「社会の言葉」というタイトルの井上ひさしの本(岩波書店)に「ことば」という項目があり、そこには様々な辞典から引用したことばに関して数々のユニークで面白い新発見が綴られています。
井上ひさしといえば、日本で出版されているありとあらゆる辞書・辞典を当たりつくしている無類の辞書痛でまさに辞書の鬼と言ってもいい辞書通である。
ここにご紹介するのはその中の一部です。
・「す」や「め」の字は鳥をあらわす
(例)からす、かけす、ほととぎす
すずめ、つばめ,、かもめ
・「中」には「あたる」という意味もある
(例)中毒、的中、百発百中
・小学6年生になるまで善悪の判断ができない
(理由)悪という字は3年で習うが、善という字は6年になって初めて習う
・正岡子規が野球殿堂に入っていないのはおかしい
(野球、四球、満塁、飛球、打者、走者など、すべての野球用語を作った人なのに)
・字画の最も多い漢字は
「龍」を4つ重ねた64画の下の文字で「テツ」「かまびすし」と読み、「多言」の意味。
・外来語の多用が怖い
どこかのお役所の会議で「こんどの図書館の改装については、地域との協力関係を大切にしよう」といえばいいのに、「この度のライブラリーのリニューアルついては、コミュニティとのパートナーシップを重視しよう」と言っていた。
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東海林さだお 85歳 いまだ現役
思わずほほが緩むユニークで愉快な絵4点
「がん入院オロオロ日記」文藝春秋 より
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