2026年4月27日月曜日

30代のはじめ頃だったが、ある日、親しくもなかった顔見知りの女性が職場を訪ねて来たのは何故? (Part 1~2)の2

    GEMINI



(part 2)


Aさんはなぜ親しくもなかった私に頼み事をするため職場までやってきたのだろうか


このシリーズPart 1では、Aさんが私の職場を訪れてきた目的は生命保険の勧誘であったこと。それに対して、私はよく検討もせず、安易に承諾し契約を結んでしまったことを後で深く後悔したところまで書きました。


その続編として、このPart 2`は始まるのですが、まず書きたいのは、そもそもAさんはどんなプロセスを経て私を訪問することを決めたのかということです。この点がとてもミステリアスで私にはよくわからないのです。


というのもAさんと私はRホテルの親会社である株式会社Sホテルに同期入社した間柄というだけで、別に親しくお付き合いしたこともありません。いうなれば出会ったときに挨拶を交わす程度のうすい関係の間柄でしかないのです。


それに私は親会社を離れて傘下のチェーンであるRホテルへ移動し、さらにその後ホテルPへ転身したのです。その間7年間Aさんには全く会っていません。


それ故にAさんの存在は忘れかけていたのです。これはAさんにしても同じことで、7年も会っていない私のことなど、とっくに忘れて去っていていいはずです。


そうした状況で、Aさんが突然私を訪問してきたことが解せないのです。それに合わせて気になったのは次のタイトルにある点です。


7年以上会っていないのに何故Aさんは私の新しい職場がわかったのだろうか


上に書いたようにǍさんには7年以上会っておらず、その存在すら忘れかけていましたのです。それ故に突然訪問を受けた時の驚きが大きかったのです。


驚きだけではありません。不思議なのはなぜAさんが私の新しい勤務先を知っていたのだろうかということです。


系列のRホテルへの転籍については、社内ニュースなどで知り得た可能性がありますが、その後のホテルPへの転身は部外者は知り得ないことなのです。


なのにAさんは私の新しい勤務先を知っていたのです。いったいなぜなのか、この点がまったく解らないのです。


Aさんはこれまでどんな人生をたどってきたのだろうか


親しくもない私に保険の勧誘にきたAさんについて私はいろいろ考えたのですが、結論から言えることは、彼女は決して幸せな人生を歩んできていないのでは、ということです。


周りの誰もがうらやむほど、抜群の美貌を持つ彼女なら男性にも持てたはずです。


それ故に経済力のある男性に恵まれ、幸せな結婚生活を送っていても不思議はないはずです。


でも実際の彼女は、若い女性にとって決して良い職業とは言えない(当時は)、保険のセールスという厳しい世界に身を投じていたのです。


私には「これには何か深い事情があるに違いない」と思えて仕方がないのです。



ひょっとして悪い男に騙されて不幸な人生を送っているのかも


特別親しくもなく、もう何年も会っていないAさんが、突然私を訪ねてきて、しかもその目的が保険の勧誘だったということに対して、私はどうしても納得できないどころか、こうしたストーリー展開に対して、何か陰謀めいたものさえ感じてきたのです。


それもそうでしょう。単なる顔見知りであいさつ程度しか交わさない相手で、しかも何年も会っておらず、消息さえ掴みにくい相手を探し出し、保険の勧誘に出かける。このようなことは、普通に考えて世間一般ではあり得ないことだからです。


陰謀めいたものを感じるというのは、この計画が彼女自身が考えてものではなく、誰かにそそのかされてのことなのではないか。と思えるからなのです。

その誰かとは、彼女が交際している男なのではないか。その男はかつて私と職場が同じで、私とは親しい関係にあって、私のことをよく知っている人物なのかもしれない。


それ故に私の消息もよく掴んでおり、当然その後の私の職場についても知っていたのだろう。それを交際相手のAさんに教え、保険の勧誘を指示したのかもしれない。


そうだ、Aさんの行動は交際している男にそそのかされてのことなのではないだろうか。こう考えると、不思議に思えたAさんの行動も納得できるではないか。


長い人生では理解に苦しむような出来事の遭遇することもある


私の古い知り合いで悪い男。と考えると、2~3人の姿が頭に浮かんできて、この中の誰かだろうか、と思ったりしました。


でも私は、この件に関してこれ以上考えるのは止めることにしました。


いくら考えてもキリがなく、憶測を生むだけで決して明快な結論には達し得ないと考えたからです。


長い人生には、時として、まったく理解に苦しむようなことに遭遇することがあるものです。


こう考えて、ここまでで、この話を終りにすることにしました。







2026年4月23日木曜日

1冊の本を借りるのに、なぜこれほど長い期間待ち続けるのだろうか

 

図書館 本の予約  なんと「20カ月待ち」や「16カ月待ち」もある!



 20か月待ち         16か月待ち



下のリストは、とある図書館(姫路市)における本の予約リストです。


入り口の掲示板に貼ってあるのですが、小説を借りたい人には役に立つ良いリストだと思います。


「へえー、こんなリストがあるのか」と思って内容を見てみると、驚くべきは、その待ち日数の長さです。


上の写真にもあるように、待ち日数が驚くほど長いのです。


なんと、最も長いのが20カ月、次に長いのが16カ月というのです。2冊とも1年を大きく超えるではないですか。


しかし1冊の本を借りるためにこんなに長い間待ち続けることが出来るものです。私だとこれほど長く間隔を開けると興味を失ってしまいそうです。



これほど長い間待つほど、良い(おもしろい)本なのだろうか


二つ目に不思議に思うのは、これらの本が、それほど長い間待つのに値する本なのだろうか、という点です。


2冊の本の作者は「湊かなえ」と「東野圭吾」で、いずれも人気作家です。二人ともエンタメ小説分野ではトップクラス人気がある人たちです。


それだけに過去においてベストセラーになった作品が多く、熱心なファンもたくさんいます。要は二人とも推しファンが多いのです。


でももしそうだとすればなぜ購入して読まず、図書館でこれほど長く待ち続けるのでしょうか。これは大きな疑問です。


ちなみに、これらの価格ですが、「暁星」が1980円、「マスカレードライフ」は2200円です。


これでわかるように、以前に比べて驚くほど 値段が上がっているようです。


図書館の予約待ちが増えるのは、最近、本の価格が異常に高騰していることが、大きな理由になっているのではないでしょうか。



    姫路市飾磨図書館「本の予約リスト」

2026年4月20日月曜日

AIは小説コンテストも席巻か

 

       日本経済新聞から



AIによる作品と人の作品の区別は困難


2026年の日経・星新一賞において、AI(人工知能)が執筆した小説が、人間の手による作品と全く区別がつかないレベルに達していることが証明されました。 


具体的には以下の状況が報告されています。


審査員の驚きと困惑: 最終審査会にて、6人の審査員が「AIによる作品か、人間の手による作品か全く区別がつかない」と困惑の声が上がり、AIの圧倒的な表現力と創造性が認められました。


AI作品の席巻: 受賞作4作品のうち3作品がAIを使用した作品であることが判明し、AIが文学賞の場を席巻する事態となりました。


今後の議論: この結果を受け、AI作品の審査引き受けの拒否や、「人力小説部門」と「AI部門」を分ける可能性が示唆されるなど、文学の定義やAIの評価基準について議論が起きるなど大きな影響を与えています。

 

2025年には芥川賞を受賞した九段理江さんの「東京都同情塔」も「全体の5%は生成AIの文章」であることが話題になりました。


この傾向から、AIが人間のような文章を書くことは既に日常的な風景となっており、今後は「AIの作品」をどのように評価・受容していくかが重要な焦点となっています。 


2026年4月19日日曜日

売れっ子作家浅田次郎にも苦難の時代があった・貧乏時代の「新年の誓い」とは・再掲載シリーズ No.23


初出:2018年1月12日金曜日         更新:2026年4月19日



今を時めく人気作家の駆け出し時代とは


いつも思うことだが、この作家のエッセイはテーマが興味深く読みごたえがある。


作家の書いたエッセイは、たとえ人気作家と言えども、必ずしも内容が優れているとは限らない。


なぜなら作品を書きすぎてネタ不足に陥り、同じテーマを何度も書くことがあるからだ。


そのよい例は、少し前に取り上げたことがある美人女優を二人も妻にしたことで有名な作家IS氏の作品である。


この作家のエッセイ作品は、テーマに新鮮味が乏しく、つまらない内容の作品が多い。


なぜならエッセイ集だけで50冊以上出しているためネタ不足になっているからだ。


その結果過去に取り上げたことがあるテーマを切り口を変えただけで書いた作品が多い。


その点浅田氏の作品は取り上げたテーマがどれも新鮮で、それだけでも魅力がある。


また文章が美しいだけでなく、内容が示唆に富んでいるので読んで勉強になる。


今回の作品には特に印象に残った部分があったので、それを書き残しておくことにする。


著者には毎年正月にその年の目標を書き留める習慣があるが、33歳の時の昭和59年に新年の誓いとして、エッセイ集「かわいい自分には旅をさせよ」に次のように書いている。


なおこの時代はまだ駆け出しの頃で、年中貧乏生活に明け暮れていた。



作家浅田次郎 ・ 「昭和59年度の目標」



一つ、新人賞をとる

具体的にどこの新人賞をとるかは書いていないが、おそらく群像、すばる、文学界などを目指していたのであろう。

すべて応募したことは間違いないが、もちろん目標は達成されなかった。


一つ、金鵄のもとに(小説のタイトル)を脱稿する

この小説は東部ニューギニア戦を題材にした長編戦記で、真剣に取材もして、資料も集めたが、結局脱稿どころか今日にいたるまで起稿すらしていない。


一つ、毎月30万円ずつ家計に入れる

これは多分実行されたと思う。小説を書くことで家計を圧迫したためしがない。ただし年頭の誓いにこれがあえて付け加えられたのは、それなりにかなりの努力をしたということであろう。


一つ、歯を入れる

これは極めて具体的に当時の当時の暮らしぶりを思い起こさせるが、長いこと歯が欠けていたのである。そんな人相では運など好転しないと分かっていても歯医者に行く金がなかった。


一つ、〇〇に借金を返す

この項目が幾つか続く


一つ、住民票を移動する


一つ、健康保険をもらう


一つ、子どもを幼稚園に入れる


※買いたいもの

ジューサー、ホットプレート、本箱、整理ダンス、バイク、電子オルガン、電話、靴


  ・・・・・・・・・・・・・・・


いかがでしょうか。このようなことをエッセイ集に書き残すこと自体がこの作家のあたたかい人間味のあらわれです。


特に「毎月30万円ずつ家計に入れる」「歯を入れる」「〇〇に借金を返す」などの記述には当時の貧乏生活がにじみ出ています。


また「買いたいもの」の内容を読むと、ほほえましくなり、思わず頬がゆるみます。


今をときめく人気作家の貧乏時代の人間味溢れるこうした記録は、読む人の心を和ませるだけでなく勇気と希望を与えてくれます。


2026年4月16日木曜日

T.Ohhira エンタメワールド〈5〉下津さんの失敗・ナイトボーイの愉楽②(12)最終回

    

                 

                  adobe stock           


                                12


「お前知ってるかなあ、ちょこちょこここへ泊るポルノ女優の〈青木かおる〉って人」


「ええ知っていますよ。一度チェックインを担当したことがあります。背はあまり高くないけど色白でぽっちゃりしたひとでしょう。歳は二四~五の、でもその人が何か?」


三ヶ月ほど前チェックインに当たったとき、チップはくれなかったけど「どうもありがとう」と、少し甘ったるい声で言いながら、セクシーな流し目で道夫を見た、あの妖艶な青木かおるの姿を思い出しながら、道夫はやや不審なおももちで答えた。


「下津なあ、その青木かおるを客室の中で襲おうとしたんだよ」


森下のズバッと核心をついたその答えに道夫は思わず椅子から腰を浮かすくらい驚いた。


「えっ、何ですって、下津さんが青木かおるを襲ったですって?」


「襲ったんじゃない。襲おうとしたんだよ。あいつ昨夜、彼女のチェックインを担当して、そのときは何もなかったんだけど夜中に彼女の部屋へ行ったんだ。その時に・・・」


「夜中に部屋へ行ったって、それ彼女に呼ばれたんですか」


「うーん、そこがはっきりしないんだ。彼の話だとチェックインのとき、彼女が『何時に仕事終わるの? 終わったら遊びに来ない』と流し目を送りながら言ったというし、彼女の話だと、『部屋へ来いなどと言った覚えはない』と言うんだ。


それはともかく、下津の奴、部屋へ入るなり浴衣姿の彼女の肩に手をかけて、いきなり抱きしめようとしたらしいんだ。


でも激しく抵抗されて、すぐ引き下がって部屋を出たと言うんだが。


どうも両者の言い分が違っててなあ。青木かおるの方は、ベッドに押し倒され、浴衣の中へ手を突っ込まれ胸を激しく触られたと言うんだ。


いずれにしても下津が悪い。自分の立場も忘れて深夜女性客の部屋へ入っていくなんてのは」


そこまで森下の話を聞いて、道夫はその後しばらく言葉が出なかった。そして頭の中では一週間ほど前、深夜のロビーで下津が言った「女もそれを望んでいるんだよ」というセリフだけが頭の中をぐるぐると回っていた。


「それで下津さんはどうなるんですか?」


「まあこれだろうな」 やや間をおいた道夫の質問に、森下は手の平を横にして首にあてるしぐさして呟くように答えた。


「くびですか。でも青木かおるの証言は信用できるんですか?」


「うん、そうとも言えない。なにぶんあの手の女優のこと、自らスキャンダラスな話題をでっち上げて名前を売ろうとすることもあり得るからな。


でも下津が深夜彼女の部屋へ入り込んだのは事実だからな。それは本人も認めているんだし、それが悪いんだ。たとえ青木かおるの証言になにがしの脚色があるにしろ、相手は客だ。安全と信用を売り物にするホテルとしては、この際、やはり客の言い分を立てるのが筋だろうし」


「それでこの事件、外部にも知られたんですか?」


「いや、それはなかったらしいよ。最初は警察に訴えると息まいていた彼女も、支配人と社長の平謝りと何がしかの見舞金で一応は丸くおさまったらしいよ。ただ下津をくびにするという条件つきだったらしいけど」


ここまで森下の話を聞いて、下津が引き起こした今回の事件のあらましをすべて理解した道夫だったが、なぜだか急に体の力が抜けていき、立ち上がるのもおっくうな気がしてきて


あの下津さんがくびになるのかと、言いようのない切なさが胸にこみ上げてきて、頭の中では 「あのな浜田、女とつき合うには手順とやり方があるんだよ」 という下津の言ったセリフが駆けめぐっていた。


(終わり)


次回からは「紳士と編集長」をお届けします。


第一回掲載 4月30日(木)


ご期待ください!


2026年4月15日水曜日

noteの異常とも思われる人気はパーソナライズされたTOPページに理由がある


皆さんはいま巷で大人気の投稿サイト「note」に興味や関心をお持ちでしょうか。もしそうなら、「私もやってみよう」と始める前にまずこれをお読みください。

その前にあなたにお尋ねしますが、検索のパーソナライズについてご存じですか。googleをよく利用される方なら既にお気づきかもしれませんが、パーソナライズとは個人によって検索結果(内容)が異なることを言います。

今回のnoteに関するテーマは、そのパーソナライズ検索が関係することです。まずは下の、noteの人気とパーソナライズ検索の関係を説明したAIの記事をご覧ください。

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人々がnoteに引き付けられる要因として、パーソナライズされたトップページ(レコメンド機能)は非常に大きな役割を果たしていると考えられます。その理由の背景には、情報過多の現代において「自分にとって価値のある情報に効率的に出会える」という体験があります。

noteのトップページやレコメンド機能が人々を引き付ける主な理由は以下の通りです。

興味関心に合ったコンテンツとの出会い
ユーザーの過去の閲覧履歴や「スキ」の傾向を分析し、好みに近い記事を優先的に表示することで、知りたい情報や新しい視点を持つ記事に自然と出会えるようになっています。

熱量の高いコミュニティへの接続
パーソナライズされたトップページは、単にキーワードで検索するよりも、特定のテーマや趣味について深く語られた「熱量の高い」記事を見つけやすくします。

偶発的な発見(セレンディピティ)
自分の興味の範囲内で、これまで知らなかった視点やクリエイターを見つけることができ、読書の幅が広がる体験を提供しています。

このように、パーソナライズされたトップページは、ユーザーが「心地よい情報空間」に滞在し続けられるよう、高度なレコメンド機能を通じて支援しています。

 

noteのトップページやカテゴリページは、単なる新着順やアクセスランキングではなく、「読めば読むほど自分にぴったり」が見つかる高度なパーソナライズ(レコメンド)が大きな魅力となっています。

note株式会社 +1

人々がnoteに引き付けられる理由として、以下の仕組みが挙げられます:


1. 「ランキング」に頼らない出会いの創出

多くのサイトが採用する「PV数ベースのランキング」を、noteはあえて置いていません。

note株式会社

理由: ランキングがあると、クリエイターが数字を意識した過激な内容やバズ狙いの発信に偏ってしまうためです。

仕組み: 独自のAI(レコメンドエンジン)が、ユーザーの過去の閲覧履歴や「スキ」の傾向を学習し、一人ひとりに最適な記事を提示します。

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2. 「深い読了」を重視するアルゴリズム

noteは単にクリックされた数(PV)だけでなく、その記事がどれだけ深く読まれたかを評価しています。

評価指標: 最後まで読み切ったか(読了率)、滞在時間、「スキ」の早さやコメント数などが重視されます。

効果: これにより、派手なタイトルで釣る記事よりも、読者の心を動かす「良質なコンテンツ」がトップに並びやすくなっています。

3. レコメンドエンジンの進化(2026年2月の刷新)

2026年2月にはAIレコメンドエンジンが全面刷新され、「書けば、届く」仕組みがさらに強化されました。

note +1

カテゴリの細分化: 記事の意図や熱量をAIが読み取り、50以上の詳細なカテゴリへ自動でマッピングします。

フォロワー数に依存しない: SNSでの拡散力やフォロワー数が少なくても、中身が良ければそのテーマに関心がある読者へピンポイントで届く構造になっています。

note +2

このように、自分好みの記事が自然と集まる「居心地の良さ」と、無名でも良いものを書けば誰かに見つけてもらえる「期待感」が、読み手と書き手の双方を引き付けている要因といえそうです。


2026年4月13日月曜日

ビルゲイツはやはり天才だった・書評「ビルゲイツ自伝」 早川書房

 


書評・「ビルゲイツ自伝」 早川書房


分厚い本だが最初から引きつけられ、わくわくしながら読んでいたが、少し読み進んだところですごく驚かされたことがあった。それは86ページの次の一節である。


父も母も本にはお金を惜しまなかった。我が家でひときわ大事にされていたのが、1962年版の「ワールドブック百科事典」だ。赤と青の20冊に記された情報の量に僕は驚嘆した。光沢のあるページに色鮮やかなイラストが掲載されていて、特にすごいのが透明のプラスティックでできたページだ。骨、筋肉、臓器が描かれたページを重ねていくと完全な人体が出来上がる。「ワールドブック」は自然、地理、化学、政治、世界のほとんどすべての知識へつづく扉のようだった。9歳のころに僕はAからZまでほぼ全巻を通読した  。                 

         

 ビルゲイツ自伝86ページから引用


驚いたのは、言うまでもなく最後の太字の部分です。下に写真がありますが、百科事典といえば1冊だけでも分厚くてページ数が多いのに、それを20冊すべてを読み通したというのです。しかもまだ幼い9歳のときにです。こんな彼を天才と呼ばずして、なんと呼べばいいでしょうか。



ワールドブック百科事典


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出版社内容情報

学校に馴染めなかった少年が、後のマイクロソフトを創業するまでの20年。読書に没頭した幼少期、盟友ポール・アレンとの出会い、親友の死、ハーバード中退。単なる成功者の自伝に留まらない、若き日のゲイツから学ぶ「成長の源泉」とは? 全3部作の第1巻



内容説明

マイクロソフト共同創業者にして、世界有数の資産家であり慈善活動家。その知られざる原点を、自ら語る。机を片づけられず鉛筆を噛む少年は、興味のない授業には身が入らず反抗ばかり。それでも、好きなことには驚異的な集中力を発揮した。高校生のころ、のちの盟友ポール・アレンへの対抗心からプログラミングにのめりこみ、趣味はやがて事業へと進化していく―。人生観を変えた、ある親友の事故死。仲間たちと徹夜でコードを書き続けた青春の日々。ハーバード進学後、学業での挫折。そして、同い年のスティーブ・ジョブズとの邂逅。パーソナルコンピュータ革命の夜明け前、ゲイツはすでに未来をその目に見ていた。1955年の誕生からマイクロソフト創業期までの軌跡を描く。マイクロソフト50周年、ゲイツ70歳の節目に始動した自伝三部作、第一巻。


目次

第一章 トレイ

第二章 ビュー・リッジ

第三章 合理的

第四章 運のいい子

第五章 レイクサイド

第六章 フリータイム

第七章 ただの子ども?

第八章 現実世界

第九章 ひとつの幕と五つの九

第一〇章 ませた子

第一一章 ワイルドカード

第一二章 きちんと正しく

第一三章 マイクロ=ソフト

第一四章 ソースコード


著者等紹介

ゲイツ,ビル[ゲイツ,ビル] [Gates,Bill]

技術者、経営者、慈善家。1975年に旧知のポール・アレンと共にマイクロソフト社を設立。現在はゲイツ財団の会長を務めている。また、クリーン・エネルギーやそのほかの気候変動に関わる技術の商業化を目指すブレイクスルー・エナジー、および革新的な原子力の開発に投資するテラパワー社の創業者。


(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

出典:紀伊国屋ウェブ