約20年間、日本と米国でホテルマンとして働き、そのうち3分の2ぐらいはフロントマンとして勤めていた。
そのせいもあり、ホテルに出入りする人種についてはよく観察してきたつもりだ。
出入りする人々には、宿泊客や、宴会やレストランなどを利用するいわゆる"お客さま"は当然であるが、
それ以外にロビーまわりの、自由に出入りできる共有スペースだけを利用する人々も多くいる。
本日のテーマは、そうしたロビーまわりの利用を目的としてホテルを訪れる人々についてである。
一概にホテルと言っても、その種別はいろいろである。
大まかに分けるとシティホテル、ビジネスホテル、リゾートホテルということになる。
このうちロビーに比較的よく人が集まるのはシティホテルではないだろうか。
そのシティホテルにもいろいろとランクがある。
最近のわが国大都市には外資系の随分立派なホテルも多くあり、そうしたホテルは宿泊料も高くシティホテルの中でももっとも高級な部類に属する。
したがってそうしたホテルは、ロビーも立派で、いかにもハイソサイエティの人々の集まる場所のように見える。
だが、宿泊客は別にして、ロビーを利用する人々だけに限って言えば、決してそうとばかり言えないのである。
私が勤めていたところは当時関西ではナンバーワンの呼び声が高い高級ホテルで、宿泊客にも政界などのVIPも多く、
今のようにホテルの利用がカジュアルになっていなかった時代のせいか、一般庶民にはやや近づきがたいような印象を与える場所であった
そのハイクラスな雰囲気とステイタスの高い滞在客をうまく利用していたのが、今回のテーマに主人公たちである。
そうしたホテルで、日常的にロビーにたむろする怪しげな雰囲気を持つ人種というのは、だいたい次のようなカテゴリーに属する人々であった。
・詐欺師
一般的に詐欺師は舞台設定を大切にする。
もちろん相手によっていろいろと場所を変えるのだが、彼らが比較的好んで利用するのが高級ホテルのロビーである。
その理由として第一に挙げられるのが、ターゲットにした相手を浮き足立たせる目的のためである。
高級ホテルのロビーといえば、格が上がれば上がるほどその設備は豪華で、また時にはそこを行き来する有名人などの姿も目にすることもあり、来訪者を非日常的な、言わば豪華な気分へといざなう場所でもある。
したがってそうした雰囲気に慣れていない人であれば、気持ちが浮き上がり、何か落ち着かない気持ちにさせられることもある。
別の表現を使えば、浮き足立つという状態になるのである。
詐欺師はあえて相手をそういう状態に持っていき、優位な立場で仕事?をすすめていくのである。
相手が浮き足立っている隙を見て見事に騙してしまうのだ。
・高級コールガール
ホテルは一流になればなるほど、宿泊客には外国人が多くなる。
特に外資系ホテルとなると、宿泊客の半分ぐらいは外国人と言っても過言ではない。
そうした外国人客を狙うのが英語のできるハイクラスなコールガールである。
コールガールといえども中には大卒さえいて知的なうえに、外国人相手にふさわしく大柄でビジュアルにしても、モデル並に垢抜けしている者さえいる。
そうした彼女たちが相手にするのは欧米系の金持ち外国人ばかりで、原則として日本人はターゲットにしない。
・客引き(高級ぽん引き)
バリッとしたスーツを着込んで身なりはいい。
何気ない顔でロビーへ座っていて、近くにこれはと思う外国人がやってくるとさりげなく話しかける。
最初は一般的な話題から入るが、そのうち次第に夜のはなしになり、そして盛り場の話題に移り、ついには最終目的である女性の紹介話に発展するのである。
まあこれもあくどくなく、リーズナブルなプライスなら、国際親善にもなってさほど問題は無いのだが、これがぼったくりとなると、まさに国の信用問題にかかわってくる。
コールガールと同様、外国人客の多い高級ホテルにはつき物の人種である。
・芸能人かぶれ
一流ホテルには芸能人もよく出入りする。私のいたホテルは親会社がテレビ局であり、それもすぐ隣にその建物があった。
その関係でテレビ出演の芸能人客はほかのホテルに比べて抜群に多かった。そうしたこともあって、芸能人目当ての女性客も多かった。
特に若い人気歌手とでもあれば、いわゆる追っかけと呼ばれる連中も多くいて、そうした連中は高級ホテルロビーの客としてはなじまず、迷惑な対象であった。
・外国人かぶれ
外国人と見れば珍しがって近づこうとする連中は少なくない。
そういう人種は片言ながら英語をしゃべるのが好きで、むやみにロビーの外国人に近づいて声をかけ、迷惑がられている。
・置き引き
高級ホテルには隙をみて人の持ち物を持ち去る置き引きと呼ばれる盗人がいる。リラックスしても持ち物は手から離さないように。
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●あわせて読んでいただきたい記事
そのせいもあり、ホテルに出入りする人種についてはよく観察してきたつもりだ。
出入りする人々には、宿泊客や、宴会やレストランなどを利用するいわゆる"お客さま"は当然であるが、
それ以外にロビーまわりの、自由に出入りできる共有スペースだけを利用する人々も多くいる。
本日のテーマは、そうしたロビーまわりの利用を目的としてホテルを訪れる人々についてである。
一概にホテルと言っても、その種別はいろいろである。
大まかに分けるとシティホテル、ビジネスホテル、リゾートホテルということになる。
このうちロビーに比較的よく人が集まるのはシティホテルではないだろうか。
そのシティホテルにもいろいろとランクがある。
最近のわが国大都市には外資系の随分立派なホテルも多くあり、そうしたホテルは宿泊料も高くシティホテルの中でももっとも高級な部類に属する。
したがってそうしたホテルは、ロビーも立派で、いかにもハイソサイエティの人々の集まる場所のように見える。
だが、宿泊客は別にして、ロビーを利用する人々だけに限って言えば、決してそうとばかり言えないのである。
私が勤めていたところは当時関西ではナンバーワンの呼び声が高い高級ホテルで、宿泊客にも政界などのVIPも多く、
今のようにホテルの利用がカジュアルになっていなかった時代のせいか、一般庶民にはやや近づきがたいような印象を与える場所であった
そのハイクラスな雰囲気とステイタスの高い滞在客をうまく利用していたのが、今回のテーマに主人公たちである。
そうしたホテルで、日常的にロビーにたむろする怪しげな雰囲気を持つ人種というのは、だいたい次のようなカテゴリーに属する人々であった。
・詐欺師
一般的に詐欺師は舞台設定を大切にする。
もちろん相手によっていろいろと場所を変えるのだが、彼らが比較的好んで利用するのが高級ホテルのロビーである。
その理由として第一に挙げられるのが、ターゲットにした相手を浮き足立たせる目的のためである。
高級ホテルのロビーといえば、格が上がれば上がるほどその設備は豪華で、また時にはそこを行き来する有名人などの姿も目にすることもあり、来訪者を非日常的な、言わば豪華な気分へといざなう場所でもある。
したがってそうした雰囲気に慣れていない人であれば、気持ちが浮き上がり、何か落ち着かない気持ちにさせられることもある。
別の表現を使えば、浮き足立つという状態になるのである。
詐欺師はあえて相手をそういう状態に持っていき、優位な立場で仕事?をすすめていくのである。
相手が浮き足立っている隙を見て見事に騙してしまうのだ。
・高級コールガール
ホテルは一流になればなるほど、宿泊客には外国人が多くなる。
特に外資系ホテルとなると、宿泊客の半分ぐらいは外国人と言っても過言ではない。
そうした外国人客を狙うのが英語のできるハイクラスなコールガールである。
コールガールといえども中には大卒さえいて知的なうえに、外国人相手にふさわしく大柄でビジュアルにしても、モデル並に垢抜けしている者さえいる。
そうした彼女たちが相手にするのは欧米系の金持ち外国人ばかりで、原則として日本人はターゲットにしない。
・客引き(高級ぽん引き)
バリッとしたスーツを着込んで身なりはいい。
何気ない顔でロビーへ座っていて、近くにこれはと思う外国人がやってくるとさりげなく話しかける。
最初は一般的な話題から入るが、そのうち次第に夜のはなしになり、そして盛り場の話題に移り、ついには最終目的である女性の紹介話に発展するのである。
まあこれもあくどくなく、リーズナブルなプライスなら、国際親善にもなってさほど問題は無いのだが、これがぼったくりとなると、まさに国の信用問題にかかわってくる。
コールガールと同様、外国人客の多い高級ホテルにはつき物の人種である。
・芸能人かぶれ
一流ホテルには芸能人もよく出入りする。私のいたホテルは親会社がテレビ局であり、それもすぐ隣にその建物があった。
その関係でテレビ出演の芸能人客はほかのホテルに比べて抜群に多かった。そうしたこともあって、芸能人目当ての女性客も多かった。
特に若い人気歌手とでもあれば、いわゆる追っかけと呼ばれる連中も多くいて、そうした連中は高級ホテルロビーの客としてはなじまず、迷惑な対象であった。
・外国人かぶれ
外国人と見れば珍しがって近づこうとする連中は少なくない。
そういう人種は片言ながら英語をしゃべるのが好きで、むやみにロビーの外国人に近づいて声をかけ、迷惑がられている。
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