2016年6月1日水曜日

消費税増税再延期ではっきり分かった!・ 日本は米国の意見なしではもはや経済運営で何もできない!!

消費税再延期は米国経済学者の意見に影響されたもの

おそらく国民の多くは、今回再び消費税増税が延期されるとは予想していなかったはずです。

でも、安倍総理はこの度、さらに2年半も延期することを決断したのです。

先日のサミットで国際経済の悪化が取りざたされて、日本の消費税アップが国際経済の回復に悪影響を与える、と懸念れたことが延期の一原因にされています。


しかし、本当にそうでしょうか。来年の消費税アップには、安倍総理自身も以前から疑問を抱いていたのではないでしょうか。

それをよくあらわすのは、今年3月に米国の著名な経済学者をわざわざ日本に招いて、消費税の再引き上げについて、意見を聴いたことです。

それも一人ではなく、4名もの学者に当たっているのです。

これは、日本の経済政策は、もはや竹中平蔵氏をはじめとした国内の学者や官僚の意見を聴いただけではカジ取りができなくなっていることを意味しているのです。

日本はいま、世界でも例がないような1000兆円という巨額の財政赤字を抱えています。

内閣が変わるごとにこの赤字を解消するため本格的に財政改革に取り組む、と決意表明がなされますが、いつまでたっても赤字は減るどころか増えるばかりです。

はっきり言って歴代の総理の誰も、手を打とうにも、その方法が見いだせなかったのです。

安倍総理も然りです。強力な経済政策として打ち出したアベノミクスも今のところ大した効果を上げていません。

それゆえに首相自身が弱気になっており、もはや国内の意見に頼っていては駄目だと、ついにアメリカの学者の意見を聴き始めたのです。

今回の消費増税増税の再延期は、米国の学者の意見を色濃く反映した結果なのです。

おそらく、もうしばらくしたら日本の財政赤字についても、同じように彼らの意見を聞きながら処理に当たるのではないでしょうか?


消費税再増税に対する米国の経済学者の意見


●ジョセフ・スティグリッツ氏 反対

「現在のタイミングでは消費税を引き上げる時期ではない」
■プロフィール
コロンビア大学教授。2001年ノーベル経済学賞受賞。世界金融危機(リーマン・ショック)を予言した数少ない経済学者の一人。

●ポール・クルーグマン氏 反対

「消費増税はしないがほういい。金融政策を強化するための財政出動が必要だ」

「すでに消費増税という「自己破壊的な政策」を実行に移したことで、日本経済は勢いを失い始めています。このままいけば、最悪の場合、日本がデフレ時代に逆戻りするかもしれない。そんな悪夢のシナリオが現実となる可能性が出てきました。」
■プロフィール
ニューヨーク市立大学教授。2008年ノーベル経済学賞受賞。新しい貿易理論を提唱し、脚光を浴びる。オバマ政権に対する辛辣な意見が多い。安倍政権のブレーンはクルーグマン信者が多いと言われている。

●トマ・ピケティ氏 反対

「消費税増税は日本の成長にあまり良い結果を生んでいない」
「この方向で良いのか確信できない」
■プロフィール
パリ経済学校教授。著書『21世紀の資本』が大ヒット。資本家への富の集中、不公平な分配から起こる不平等について書いた。アベノミクスに対する言及も多く、富裕層への課税強化、若年層への優遇措置を提唱している。

●デール・ジョルゲンソン氏 必要(時期については明言せず)

「投資から消費に負担をシフトさせるべきだ。消費に対する税を上げなければならない」
■プロフィール
ハーバード大学教授。計量経済学・統計学・数学に関して、経済理論の向上を図るために設立された国際的学会である“計量経済学会”の会長、アメリカ経済学会会長を歴任。統計学を専門として活躍している。


(注)米経済学者の意見はHatena blog「さようなら、憂鬱な木曜日」より引用


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