2010年6月28日月曜日

傑作ジョーク2題


その1 「あの世もあまくはない
        
閻魔さまが罪人に向かって言いました。
「これから三種類の刑について実際の場面を見せながら説明するので、終わったらお前が希望する刑を一つ言いなさい。 まず一つ目は『火あぶり』で、こんな刑だ」
そう言って閻魔さまはその場面をスクリーンに映して見せました。見ると、モウモウと燃え上がる炎のなかで「アツイ!アツイ、焼け死にそうだ!たすけてくれ!」と叫びながら男がもがき苦しんでいます。これを見た罪人は「これは駄目だ。これではひとたまりもないだろう」と思いその刑は断ることにしました。
次は二番目の『水攻めの刑』です。そのシーンを見てみると、すでに部屋の80%ぐらいまで水がたまっていて、男が天井近くでアップアップと今にも水に沈んでしまいそうな状態で苦しんでいます。
「これも駄目だ。溺れ死ぬのは時間の問題だ」と思って、この刑も見送ることにしました。
そして3番目の刑です。
「最後は『せっちん詰めの刑』だ」と閻魔さまは言いました。
スクリーンには腰の位置ぐらいまで溜まった肥ツボの中で、男がしゃがんでキセルタバコを吸っている姿が映っていました。
それを見て罪人は思いました。「うーん、臭そうだけど、これだと前の二つの刑のようにもがき苦しんで死ぬこともないだろう」
そう思って「よし、これにしよう」と決めたときでした。突然その刑の番人が戻ってきて大声で言いました
「ヨーシ、休憩時間は終わったぞ。さあもぐった、もぐった」

その2 「漱石の言い訳」

 夏目漱石が大学で講師として教壇に立っていたときのことです。
 ある日の授業中、中ほどの列に座っていた一人の学生がたもとに左腕を突っ込んだまま講義を聞いています。
 それを見た漱石はマナーが悪いと思って注意しました。
 「キミキミ、マナーが悪いよ。授業を受けるときはちゃんとたもとから手を出して聞きなさい」
 するとそれを聞いていた別の生徒が漱石に言いました。
 「先生、彼は事故で左手を失っているのです」
それを聞いた漱石は、苦しそうにこう答えました。
「うーん、そうだったのか。私だって授業のためにない知恵を出しているものだからつい・・・」
                  以上 作者不詳

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