別に目的はなかったのだが、なにげなしに海外旅行のウェブサイトをサーフィンしていると、ニューヨークの欄で偶然にこのホテルの写真を目にして、懐かしさもあって、ついブログに書いてみることにした。
忘れもしない、あれは日本経済の高度急成長が終焉に近づいていた1970年に世紀の大イベントとして大阪で開催された万国博と同じ年の、今から40年前のことである。
当時私は万博を見越してオープンしたばかりの大阪のある大手ホテルに勤めていた。
その頃の私はホテルという職場が成長期の真っ只中にあったせいか、ホテルマンとして星雲の志に燃えており、博覧会が終わったばかりのその年10月に、意を決して修行のためにニューヨークへと旅立ったのである。
そしてエキスチェンジビジター(職場交換留学生)として1年間の任務についた先が、このホテルであったのである。
もっともその当時は現在とは名前が違い、スタットラーヒルトンホテルといって、米国ホテル界の雄、かのヒルトンホテルチェーンの一つであった。
しかし、その名前を長くとどめることなく、その後経営者が2度かわり、現在のホテルペンシルベニアに落ち着いたのである。
この「ペンシルベニア」と言う名前、単にアメリカの一つの州名にはちがいないが、ヒルトンのようにステイタスを強調する訳でもないのに、なんとなく格調があり、それなりの高級感も漂わせている非常に良い名前である。
その後事情があって、志し半ばでホテルマンを中途挫折した私ではあるが、名前こそかわったとは言え、若き日修行を積ませてもらったこの歴史ある異国のホテルに、今後の末永い発展を祈って、心からエールを送りたい。
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