場所が良いのにつぶれる店があるのはなぜなのか?
繁華街を歩いていると、時々営業停止で店じまいの準備にかかっている飲食店を目にすることがあります。
駅の近くで場所も悪くないのになぜか客入りが芳しくないらしく、先行き見込みがないと判断してのことなのでしょう。
でも人通りの多い駅前の繁華街でなぜダメだったのでしょうか。
飲食店の場合、新しく店を出す際に最も重視するのは場所です。
とはいえ、この店のように場所が良くてもダメな場合もあるのです。
では場所が良いのに失敗するのはなぜなのでしょうか。
これに対する答は、場所が良くても、その他の付帯的な条件を満たしていなければ成功しない場合もある。ということになります。
繁盛する飲食店は4つの条件がそろっている
では場所以外の必要条件とは何でしょうか。
数ある中から最も大事と思われる条件を挙げると、それは価格、品質、サービスの3つです。
場所の良さに加えて、これら3つの条件を備えていなければいけないのです。
では、これら4つの条件のうち、半分の二つだけを備えている場合はどうなのでしょう?
例えば場所と値段の二つだけが条件を満たしているような場合です。
この場合の客の評価は、「近くて安いのは良いが、料理の味がもう一つである上にサービスが感心しない」というふうになり、初めの頃こそ何回か足を運びますが長続きしません。
また料理がうまく、サービスが速いという2つの条件の場合はどうでしょう。
この場合も前者と同じで、残る2つが、値段が高くて場所が良くなければ、良い点が相殺されてしまいますから、はやるとしても一時的なことで早晩客は遠のきます。
これでお分かりのように、せっかくオープンしたのに、あえなく閉店に追い込まれてしまうのは店が繁盛する条件の一部だけ備えて、必要なすべての条件を備えていないからです。
つまり、新規オープンに際して、店のオーナーが「ここは場所がいいから、値段は少し高くしても料理がうまければ客は来る」というふうに判断し、サービスや価格をおざなりにしてしまうのです。
その結果、大切な4つの必要条件のうち、値段とサービスに力を入れないのです。
場所が良くて料理がうまい、確かにこの二つの条件が整っていることも大事です。でも他の条件である値段とサービスが伴っていなければ、客はいずれはそっぽを向きます。
なぜなら、客はより条件がそろった他の店と比較するからです。
競争が激しい繁華街の飲食店は一時も気を抜けない
そうなのです。繁華街の飲食店は厳しい競争にさらされていて、絶えず他の店と比較されているのです。
したがって、少しでも弱点があれば、たちまち客を奪われてしまうのです。
客は浮気性ですから、新しくて魅力的なものにはすぐ飛びつきます。
とはいえ、いくら新しく魅力的な店が現れても、うまい、安い、速い、近いの4つの条件を完璧に備えてさえいれば、そうやすやすと客を奪われることはないのです。
なぜなら客は他の店へ足を運ぶ理由を見いだせないからです。
4つの条件が欠けてくるほど、競争相手につけ込まれ易くなるのです。
備えあれば患いなし、大事な店を末永く繁盛させたいのなら、なんとしても4つの条件を備えなければならないのです。
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