youtubeで、新宿を根城にする高齢のホームレスをインタビューする番組があった。
内容は決して興味本位の面白半分のものではなく、70代半ばのホームレス歴数十年という高齢ホームレスの本質に迫るまじめなものであった。
インタビューではホームレスになったいきさつ、ホームレス年数、寝床や食事の実態、1日の生活様子などについて、QAが丁寧に繰り返されたが
さて、このインタビューでホームレスが語った「炊き出し」と「図書館」とは。
居酒屋に招待されたホームレス、何十年ぶりの体験に感激
インタビュアーはまずホームレスになったいきさつ、ホームレスになってからの年数、普段の生活ぶりなどを簡潔に質問した後、なんとも粋な計らいをしたではないか。
それは二人一緒に居酒屋へ行き、飲んで食べて楽しむことを持ち出したのだ。
おそらくこのホームレスにとって居酒屋など無縁の存在で高嶺の花であることをインタビュアーは承知のうえで、だからこそ喜んでもらえると思って持ち出した提案なのだ。
「炊き出し」と「図書館」は ホームレスになくてはならないもの
居酒屋への招待を提案されたホームレスは、思いもよらないことで、さすがに最初は意味がよく呑み込めず少しためらいを見せていたが
しばらく考えてようやく理解したのか首を縦に振ってインタビュアーの後についていったのだ。
居酒屋についた二人はさっそくジョッキのチューハイをたのみ、あてには大量の焼き鳥を注文した。
思いもよらない居酒屋での接待を受けたホームレスはこの上なく気分を良くし、インタビュアーの問いに対して心を開いて次々話していった。
いろいろ語った中で特に印象に残ったのは、ホームレスにとってなくてはならないものは「炊き出し」と「図書館」である、と語ったことだ
炊き出しと図書館があればホームレスは生きていける
そのホームレスは語った、「炊き出しと図書館はホームレスにはなくてはならないもの」と。
まず炊き出しだが、よくあるのは代々木公園などのキリスト教が行うものだという。
月の決まった曜日に何度かあり、決まってふるまわれるのはおにぎりやお弁当だが、時にはそれらの食品に添えて数千円の現金をくれることもあるという。
だから炊き出しのある日は愉しみで仕方ないと言っていた。
もちろんお金がないから電車には乗れないので歩いていく。でも炊き出しの楽しみが大きくて疲れなど感じないのだ。
次いで図書館だが、寒い冬や暑い夏は日中を戸外で過ごすのがつらいので、そんなときはきまって図書館へ避難するのだ。
図書館は無料でだれでも利用できる施設だ。そういう決まりになっている以上、たとえホームレスであっても入場を断られることはない。
図書館は暑さ寒さがしのげるだけでなく、閲覧室には新聞や雑誌がそろっている。ゆったりとソファに腰かけそれらに目を通すのは、いつも外で過ごしている彼らにとっては最高のくつろぎになるのだ。
ホームレスにとって図書館の利用は炊き出しと並ぶ生きる手段なのである。
出典:YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=4YHYWGl2c2I
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