Win-Winだけでなく、Win‐LoseやLose-Winになることもあるが TPP交渉では?
数日前のNHKニュースナインでキャスターの大越アナが、ニュースのアナウンス中、2夜連続でWinWinという言葉を使っていました。
どちらも「両者がWin-Winの関係で・・・」というような文脈であったようです。
2夜連続で使うぐらいですから、おそらく大越アナはこの英語の用語を気に入っているに違いありません。
大越アナに限らず、政治家もこの言葉が好きなようで、安部総理も記者会見などで使っているのを時々耳にします。
ご存知の方は多いと思いますが、Winは日本語にすると「勝つ」という意味になります。
Win‐WinにはこのWinが2つ付いていますから、複数の”勝ち”があることが分かります。
でもこの場合は一方が2度勝つのではなく自分と相手の双方の勝ちを意味するようです。
しかし双方が共に勝つというようなことが、はたしてあるのでしょうか。
例えば2者間での戦いの場合にはこうしたことはありえません。どちらが勝ちどちらかが負けるのですからWin-Winはあり得ないのです。
したがってこちらが勝ち相手が負けた場合はWin‐Loseになり、相手が勝って自分が負けた場合はLose‐Winとなるのです。
たとえドローになって引き分けたときでも、それは勝ちではありませんからWin‐Winではありません。
では双方が勝つというWin‐Winはどういった状態を言うのでしょうか。
Win‐Winについて考えるときは、Winを勝つという意味だけで捉えると理解が難しくなります。
勝つという意味を拡大解釈して、納得する、、理解する、というふうに意味を広げていくのです。
したがって交渉ごとで2者双方が納得したり、理解しあうことができたら、ある意味でWin‐Winの関係が築けたことになるのではないでしょうか。
またビジネスでの取引においても双方にメリットがあるような状態も、こう呼んでも差し支えないと思います。
政治家がよくこの言葉を使うのも、2国間交渉では、双方に国のメリットを考えるからではないでしょうか。
とは言え、いま交渉の最大の山場を迎えている日本と米国とのTPP交渉では、いまだにWin‐Winの関係が構築できていないようですが、はたして結果はWin‐Winになるのでしょうか。
それともWin‐Loseなのか、あるいは最悪のLose‐Winに終わることもあり得るのです。
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WinWinとは
双方がうまくいっていること。特に、政策において両者にとって適度に都合がいいこと。用例⇒「日中がともに発展するWinWinの関係」
goo辞書より
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