2017年9月27日水曜日

韓国がまたやった!日本に対する信じられないようないやがらせ・平昌オリンピックのHPで日本を世界地図から消した

地図上に日本がない

韓国が日本に対して時々やる いやがらせ がまた起こりました

今回はこともあろうに来年平昌で開催される冬季オリンピックの公式ホームページの世界地図上から日本を削除してしまっているのです。

つまり地図上から日本という国の存在を無くしてしまっているのです。

これは何という悪意に満ちた嫌がらせでしょうか。と同時に、韓国という国のレベルの低さをはっきり示している証拠にもなります。

この問題に日本政府がどう対応したかと言いますと、ありきたりの抗議をして地図を修正させただけで済ましているのです。

はたしてこんな弱腰外交でいいのでしょうか。

場合によっては平昌オリンピックの出場を拒否しても良いほどの大問題なのです。

にもかかわらず、なぜ抗議だけで済ませてしまうのでしょうか。これだから、日本はいつまでたっても韓国になめられるのです。

ちなみにネット上ではちょっとした炎上騒ぎで、次のような抗議の意見が集まっています。

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  • 来て欲しいならなんで友好的にしないのかね
  • 本当に韓国は最低の国だと思う
  • 陰湿すぎワロタ
  • わざわざ加工とか…
  • マジで無いし・・・陰湿だな・・
  • 不参加でよくね?
  • 流石にコレはマズイだろw
  • ”平昌五輪” なんぞ参加せんでええわ
  • 平昌までに日本列島は核で沈んじゃうのか…脱出しなきゃ
  • 酷いヘイト行為
  • これはやってる方が恥ずかしい
  • 朝鮮人らしい清々しさ
  • 今に始まったことじゃないんだよなぁ
  • 残念。日本がないとそこは太平洋と呼ばれるんだよ
  • 小学生並みの所業
  • 頭おかC
  • 『恥じ』という文化がない国はうらやましい
  • 民度低すぎ
  • IOCに忠告すべき
  • オリンピック参加選手は食べ物とかに注意した方がいい
  • 出典 歩叶コラム

2017年9月22日金曜日

高級ホテルのロビ-にたむろする怪しい人たち(その3)・魅力的なコールガール

ハイクラスのコールガールは外国人セレブのお相手をする

ホテルに関する記事については、これまで私的なブログだけでなく、商業ベースのウェブサイトにも多くの記事を書いてきました。

そうした記事は海外も含む24年間にわたるホテルの職務経験があればこそです。

今回のシリーズは高級ホテルのロビーに特化したものですが、これもこれまでの職務経験が多いに役立っています。

といいますのは、24年間の勤務のうち、大半はフロントオフィスの仕事に従事していたからです。

こういうと、なるほど!と、お気づきになった方がいるかもしれませんが、フロントオフィスはロビーとは切っても切れない関係にあるのです。

なぜなら、一般的にホテルのフロントオフィスはロビーの一画、つまりロビーの端あたりにあることが多く、言い換えればロビーの延長線上にあると言ってもいいのです。

それ故にフロントオフィスからはロビーの全体が見渡せますから、この場所を利用する人々の様子がよくわかるのです。

ましてや、フロントオフィスの勤務は24時間のシフト制になっていますから、昼間だけでなく夜間の様子もうかがうことができるのです。

ホテルの職種は多種多様ですが、ロビーに集まる人々を観察できるという点では、フロントオフィスより勝る部署は他にありません。

私は24年間のホテマンとして仕事をしてきましたが、日本だけでなくアメリカのホテルにも勤務しました。日本は大阪市、アメリカはニューヨーク市です。

こうした海外を含めた経験があるだけに、ホテルに関する記事は日本だけでなく、アメリカのことも書いています。

そうした記事の一つに

「ニューヨークのホテル、日本人事件簿(その2)」

というタイトルでブログに載せたものがあります。

これは勤務していたニューヨークのホテルで、日本人が関わったちょっとして事件にまつわる記事です。


さて、前置きが随分長くなってしまいましたが、今回の記事は日本の高級ホテルのロビーを訪れる人の中から、見るからに一般の人とは違う怪しい雰囲気を持った人たちにスポットを当てて書いたものです。

記事は3回シリーズで、そのうちの1回目は「高級ホテルのロビーをたむろする怪しい人たち・詐欺師は舞台を選ぶ」として  すでに掲載済です。

今回の(その2)は、外国人客が多い高級ホテルによくハイクラスな集まるコールガールに関してつづったものです。

前述の「ニューヨークのほてる、日本人事件簿」にもコールガールは登場しますが、こちらの方は決してハイクラスとは言えず、それどころか客に睡眠剤入りのお酒を飲ませて眠らせ、その間に金品を盗んでドロンするという極めて悪質なものです。

これに比べて今回登場する日本のコールガールは、決して悪質ではなく、外見からは「こんな人がコールガールをしているとは」と思わせるほど、知的な美人が珍しくないのです。

こうしたハイクラスなコールガールの客になる相手はセレブな白人外国人が主で、いくらお金持ちだとはいえ、日本人はターゲットに入っていないようです。

理由はなぜだかよくわかりませんが、職業上の一つのポリシーかもしれません。

彼女らが高級である証拠に、ロビーなど人目の付くところでは客引きをしたりしないことです。

ホテルにやってくるときは一人でも、前から約束ができていたのか、その日の夕刻にはセレブらしき外国人とカップルになって行動していることが多いようです。

彼女らの多くはホテルのフロントマンとは数年来の顔なじみで、初めて見かける人は滅多にいません。

外国人セレブを相手にするだけ会って英会話が堪能で、中にはフロントマンも及ばないほど達者な人もいます。

その上背が高く容姿端麗で、ビジュアル的にはファッションモデル並みの人も珍しくないほどです。

それに加えて知的ときていますから、前述したように、初めて見た人は「何ゆえ、この人がコールガールを?」と疑問に思うわけです。

その当時の職場の先輩の話では、彼女たちの多くは、コールガールが専業ではなく、普段は貿易会社などOLとして働いているそうです。

わたしは縁あってそうした人たちの一人と仲良くなって、時々コミュニケーションを交わしましたが、

その人は普段は石油関係の貿易会社の契約社員として働いており、週末や休暇の時だけ、英語の勉強を兼ねて、気に入った外国人のお相手をするのだ、と言っていました。

相手にする人は、本国ではエグゼクティブ(重役)が多く、1回2~3日のお付き合いに2000ドル~3000ドルのお手当てをくれるそうです。

この待遇を見ても、まさに高級コールガールそのものではありませんか。ちなみに彼女は90,60,90という素晴らしいプロポーションの持ち主です。

今回のテーマは「高級ホテルにたむろする怪しい人たち」になっていますが、前回の詐欺師と違って、こと彼女たちに限っては、決して怪しいとばかりは言えず

見方によっては高級ホテルによくマッチしており、「ニーズがあるので、居るべきして居る」、と言ってもいい人種なのかもしれません。


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●あわせて読んでいただきたい記事
マイブログ10周年・アクセス数400越え170記事のご紹介 ☆シリーズNo.1~No.9  全170記事一挙大公開  

 https://tuneoo.blogspot.com/2019/10/blog-post_5.html

2017年9月15日金曜日

振り込め詐欺と名簿業者は切っても切れない仲



振り込め詐欺根絶のためには名簿業者の取り締まりが急務

下に産経新聞による名簿業者摘発に関する記事を掲げていますが

この新聞報道でも分かるように、いま世の中にはびこっている振り込め詐欺が、人を騙すためのツールとして最も大事にしているのが各種の名簿です。

この名簿があるからこそ彼らは効率良く仕事ができ、その結果として被害者が増えていくのです。

もし名簿がこの世になかったら、振込サギの被害者はここまで増加しなかったに違いありません。

なぜなら名簿にはいろいろな種類があり、その中には振込サギのターゲットとしてふさわしいと思われるものが数々あるからです。

たとえば名簿業者が扱っている名簿には次のようなものがあります。


 ・高齢者リスト地域
 競馬情報会員
 未公開株投資関係
 布団購入
 FX 未公開株 先物 投資関係
 パチンコ攻略会員
 リフォーム全般



上に挙げたものは名簿業者が扱っているごく一部ですが、これらの名簿には共通した特徴があります。

その一つは、比較的騙しやすい人のリストである点です。つまり高齢者のように判断力が弱かったり、うまい話に乗りやすいタイプの人たちを集めたリストばかりだからです。

なぜなら、競馬情報会員、未公開株投資関係、FX、先物投資関係、パチンコ攻略会員など、金儲けの話に敏感と思しき人たちの名簿が多く含まれているからです。

その他の高齢者リスト、布団購入者、リフォーム全般などは、判断力の甘い騙されやすい人のリストと考えればいいでしょう。

振込サギはまずこうしたリストを手に入れて、載っている人たちを次々とターゲットにしていくのです。

それだけではありません。さらに凄いのは、これらに加えてカモリストという名簿があることです。

カモリストについては別の日のブログでも取り上げていますが、これに載せられているのは、上記の名簿などを使って様々な商品やサービスを契約させられた悪徳サギの被害者ばかりが再びリスト化されたものです。

つまりカモリストとは何らかのインチキ商品を騙されて購入した人たちばかりを集めたリストです。

ということは、ここに載せられた人は騙されやすい人種と言って良いのです。

その理由の一つは、こうした人たちは、過去の失敗による損失を取り戻したいという真理が働くため、うまい話に乗りやすいという傾向があるからです。

その結果再び騙されて二重被害に遭う人が多いのです。悪徳詐欺師がこんなに魅力のあるターゲットを見逃すはずがありません。

かくしてカモリストは強力な武器として、詐欺師の間で広く使いまわされているのです。



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特殊詐欺グループ御用達の名簿業者を全国初摘発 2倍の価格で販売か 警視庁

振り込め詐欺などの特殊詐欺グループに名簿を売っていたとして、警視庁捜査2課は23日、詐欺幇助の疑いで、東京・神田の名簿業者「日本レスポンス」社員、福田剛容疑者(39)=豊島区池袋=を逮捕した。捜査2課によると、特殊詐欺事件に絡む名簿業者の摘発は全国で初めて。福田容疑者は「(客が)詐欺をしているとは知りませんでした」と容疑を否認している。
 福田容疑者は遅くとも平成26年ごろから、特殊詐欺グループのリーダー格の男=詐欺罪で起訴=に通常の2倍程度の価格で名簿を販売。警視庁が男と詐欺との関連を指摘した後も販売を続けており、捜査2課は詐欺に使われると認識していたとみている。
 他にも複数の特殊詐欺グループに名簿を販売していたとみられ、捜査2課は業者を捜索し、数千万人分の名簿を押収。全容解明を進める。



出典:産経新聞
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振り込めサギをなくすために悪徳名簿業者の取り締まりが急がれる


新聞記事でも分かるように、振込サギがはびこったのは、名簿業者の存在が大きく影響しています。

とはいえ、名簿業者を一概に悪と決めつけることはできません。

なぜなら、いろいろな商品やサービスの販売会社にとって、ビジネスを効率よく運ぶには、ターゲットを絞った営業が必要になります。

そのために必要なのが属性別の名簿リストです。しかし振り込め詐欺がターゲットにしやすい、上に挙げたようなリストを見境もなく販売するのには、問題があります。

名簿業者の中には高値で取引できるこうしたリストばかりを意図的に扱っているところもあります。つまり、悪徳サギ業者を視野に入れた商品構成で臨んでいるところです。

2017年9月11日月曜日

なぜ連日満員なのか? ・ 大相撲ブームが理解できない



大相撲ブームに対する違和感がぬぐえない

以前から日本の伝統的芸能である歌舞伎と、伝統的スポーツの大相撲は退屈な見世物だと思っていいます。

したがってどちらに関しても長時間座って見物する人たちの気持ちが理解できません。

あまり縁のない歌舞伎はともかく、大相撲に限ってはテレビではよく観戦します。

とはいえ興味があるのは人気力士の取り組みだけです。

相撲の勝負は押したり、引いたり、投げたり、という単調なものです。

相撲の決まり手は全部で48手あると言われていますが、変わった手は滅多にありません。

お決まりのパターンで勝負がつくことがほとんどで、それだけにテレビで見ていても退屈するのです。

テレビでもそうなのに、実際に国技館などの開催場所まで足を運んで、長時間観戦する人の気が知れない、と思うのです。

しかも椅子ではなく、座りなれていない和式の席がほとんどですから、見物するだけでも疲れるのではないでしょうか。

こうした理由から、「よくも退屈な試合を窮屈な思いをしながら観戦するものだ」、と思うのです。

しかも大相撲の入場料は安くはなく、1度行くだけで1万円以上かかります。

食事やお土産付とはいえ、これほどの入場料を払ってまで退屈な時間を過ごす人たちが多くいることは、どう考えても理解できません。

でも実際には、いま大相撲は大ブームで、どの場所でも連日大入り満員が繰り返されているのです。これは実に不可解なことです。

こうした疑問を持つのは決して私わたしだけではないはずです。

インターネットを見ても、同じような疑問を持つ人の意見が多く載っています。

その一つに小説家の星野 智幸氏による次のような意見があります。

大相撲という言葉に直接触れているのは最後の3行だけですが、なかなかユニークで興味深い考察なので、ここでご紹介することにしました。

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日本スゴイ」ブームの極み、大相撲人気に覚える“ある違和感”

「日本礼賛」が信仰になるとき

「保育園落ちた日本死ね」が2016年の流行語大賞にノミネートされて賛否が沸騰したが、密かに流行語となっているのが「日本スゴイ」である。これは日本の素晴らしさを褒める言葉ではなく、日本を自我自賛する風潮を指している。
「保育園落ちた日本死ね」は日本を貶める言葉でそんなものが流行語大賞の候補になるとは言語道断だ、と腹を立てるのも、「日本スゴイ」現象の一環といえよう。
私の知る限りでは、早川タダノリ氏の『「日本スゴイ」のディストピア』(青弓社)という本が昨年に出版され、東京中日新聞でも「テレビで本で『日本スゴイ』 ブームの行く先は…」という特集記事が年末に書かれたことなどから、日本礼賛の傾向に批判的な人たち(私もその一人)の間で、「日本スゴイ」ブームというような言い方がされるようになったようだ。

私が日本礼賛の風潮が顕著になったと感じたのは、東日本大震災以降だ。
「日本よ、ガンバレ」というような鼓舞の気分が、次第に日本はすごいのだという己への言い聞かせになり、さらには信仰のようになりつつあるように思う。
だが、「日本人」のアイデンティティが強調されるようになったのはもっと以前からで、まずスポーツの世界で選手たちを「サムライ」になぞらえることから始まった。ワールド・ベースボール・クラシックの侍ジャパン、サッカー日本代表のサムライ・ブルーなど、比喩はサムライ一色に覆われるようになった。
私がそのきっかけとして捉えているのは、2004年にトム・クルーズ主演のハリウッド映画『ラスト・サムライ』が大ヒットしたことである。この映画以降、日本中で、自分たちをサムライ視するイメージや言葉が爆発的に広がっていった。
私の目には、アメリカ人から「お前たちはサムライだ」と言われて、にわかに「そっか、自分たちはサムライだ! だから強いんだ!」と言い出したように映る。大半の日本の住民は、武士ではなく百姓の子孫であるはずなのに。
その武士のイメージが、イメージではなく本物だと思われ、ブームを起こしているのが大相撲である。小学生のころから大相撲ファンだった私からすると、このブームの内実を見るにつけ、本当に相撲好きが増えているとも言いがたい面があり、なかなか共感しにくい。



出典:http://gendai.ismedia.jp/articles/-/50654

2017年9月8日金曜日

市議会議員の政務活動費不正流用を暴く本が出た ・ 「富山市議はなぜ14人も辞めたのか」岩波書店



1000万円近くも政務活動費を不正流用した橋本健神戸市会議員はこの本を読んでいなかったのか

このところ、神戸市議会の橋本健議員による政務活動費の不正流用がメディアで大きく報じられています。

政務活動費の不正流用については、昨年多数の富山市議による不正が発覚して、実に14名もの市議が辞職に追いやられたことが大きな社会問題になったばかりです。

そしてその事件を克明に追ってまとめたのがこの本です。

その僅か1年後に、なぜ神戸市議が同じ轍を踏んで辞任に追い込まれたのでしょうか。

まさか橋本議員がこの大きな事件を知らなかったとは思えません。

では、バレて職を失う危険を承知の上で不正を働いたのでしょうか。

とすれば、市会議員にとって政務活動費の流用は、身の危険を知りつつも手を出さずにはいられないほど、魅力的なものなのに違いありません。

それに過去において、多くの先輩議員がやってきたことだから、自分がやっても許される、と思ったのかもしれませせん。

そう思わせるほど、市会議員と政務活動費の流用は、過去から現在に至るまで切っても切れない関係にあるのです。

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富山市議はなぜ14人も辞めたのか

(この本の内容)
富山議会で,数の力をバックに自らの議員報酬を増額するお手盛り条例案が可決された.それに疑問を感じた地方局の記者たちが,さまざまな圧力と闘いながら膨大な資料を分析,政務活動費の不正を暴き,ついに議員たちをドミノ辞職へと追い込んでいく.全国に波及した白紙領収証問題の大スクープはいかにして生まれたのか.迫真のルポ.



チューリップテレビ取材班著
岩波書店
2017525日発行
1800円+税



2017年9月6日水曜日

振り込め詐欺の被害に遭わないためのおすすめの本3冊

振込サギの実態を分かりやすく解説した本

振込サギという犯罪がこの世に出てきて久しくなりますが、啓蒙活動や厳しい取り締まりが続いているにも関わらず、被害は一向に減ることなく逆に増加しているのが現状です。

こうした中にあっても、「私は絶対に引っかかることはない」と自負している人は多いようです。

しかし犯罪者の手口は次第に巧妙になってきており、昨今ではそうした過信した人たちも次々に巻き込まれています。

もはや自分の知恵だけで巻き込まれるのを防ぐのは困難です。

ではどうしたらいいか?そう考える人には、ここでご紹介する本の購読をお勧めします。


この3冊の本を読んで振込サギから身を守ろう


振り込め詐欺秘密結社宝島社 )鈴木大介著

振り込め詐欺が初めてマスコミに取り上げられた当時、ある警察高官は「放っておけば日本社会がめちゃくちゃになる」とコメントしてい。窮地に陥った肉親のふりをして老人に電話をかけて現金を騙し取るという非情な手法が、日本人の心を根底から危うくしかねないのだと、警察の幹部たちは素早く察知したのだ

振り込め詐欺は、それほどの破壊力を秘めているのだ。何といっても、現代の日本人の心性に精通しつつ、それを金のために踏みにじることを躊躇しない。いったいどんな人間が実行犯なのか、被害者はどうやって選ばれるのか、あるいは誰が詐欺話の筋書きを練っているのか等々非常に気になっていたし、設定を次々と変えつつ、同種の電話越しの詐欺が後を絶たないことも不思議だった。

本書はそうした疑問の数々に、明快かつ丁寧に答えてくれる1冊だ。著者は、世間的には「不良」と一括されるであろう少年少女の生を追いかける傑作ルポを、すでに何冊か著している。振り込め詐欺も、実行犯の多くが若者なので、著者の取材の網に引っ掛かったことが本書の執筆の発端なのだろう。

読んでみて驚きだったのは、詐欺結社といいつつも、それは暴力団のようながっちりした組織ではなく、被害者の名簿、詐欺話のシナリオ、演技力のある電話部隊、そして注意深い管理者さえ揃えば誰でもできてしまう、流動的な集団。いわばフランチャイズ式なのである。これは欧米の麻薬組織と同じ理屈で、いつでも末端を切り捨てられるようにしてあるのだ。
そうしたドライな組織なだけに、著者が実行犯の不良少年たちに密着して得た証言は、凶悪でこそあるがどこか醒めている。

「俺自身、元々は結構太いとこで、振り込めのプレイヤーやってたんですよ。融資保証金詐欺とオレオレですよね。それで3年ですけどプレイヤーでモシモシやって、それから番頭任されるようになったんですよ」ここでいう「プレイヤー」が、実際に電話をかけて(=モシモシやって)人を騙す役であるのは明白だ。“番頭”などという言葉を使っているところからもわかるように、実行犯たちにとっては、詐欺は仕事なのである。いや、学歴社会から落ちこぼれた不良少年たちにとっては、数少ない経済的な上昇の回路なのだ。そのためか、極めて不愉快な読み物のはずの本書には、上質の青春小説の味わいすら漂っている。その一方で、詐欺に「投資」して収益を吸い上げる“金主”の正体が最後まで明かされないところなど、なかなか不気味だ。一つ間違えると取材者が消される、本当に恐ろしい世界なのだということが伝わってくるそして何より、才覚豊かな少年たちが心優しい人々を騙す詐欺に向かわざるをえない理由の一端が、現代日本の若年者雇用の惨状にあるという著者の結論には、首肯せざるをえない。

出典・インターネットブックレビューより



「職業」振り込め詐欺 (ディスカバー新書)

新聞、テレビの報道によれば、振り込め詐欺(業界では「特殊詐欺」と言うそうな…)の被害が昨年は全国で486億9千万円に上り、過去最高となったそうだ。割り算すれば、1日当たりに1億3千万円余りの被害が出ている計算となる。約10年ほど前から世間を騒がせてきた「おれおれ詐欺」も、関係者の努力、協力で一時期減少したものの、相変わらず被害が多数出ているのは何故なのか。
 素人考えでは、いくら子どものふりをして電話をかけてきても分かりそうなものだとか、大金を振り込んでくれと言われたらゆっくり事情を聞こうとするのではないかとか、という思いが先にたち、詐欺の被害にあうことが信じられない気がする。ところが、本書を読んでみると、敵もさるもの、ひっかくものだと唖然とした。本書は、NHKの「NHKスペシャル『「職業“詐欺”』」を書籍化したもので、関係者への密な取材内容が掲載されている。
 驚くべきは、この犯罪の主犯格は、有名大学・一流企業出身のいわゆる勝ち組の若者たちであり、「職業」としてこの犯罪に手を染めている。一方では、「出し子」はワーキングプアや失業者が使い捨てのコマとして使われている。そして、主犯格と末端の出し子は面識がない。なので、いくら出し子を捕まえても、その捜査の手は主犯格には及ばない。このような犯罪グループが国内にはごまんと存在している。なにやら、オウム真理教を彷彿とさせる組織犯罪に戦慄を覚える。




出典・NHKスペシャル『「職業“詐欺”』より




老人喰い」、高齢者を狙う詐欺の招待 (ちくま新書)

 大きな誤解を解いておきたい。高齢者を狙う犯罪とは、高齢者弱者から、そこにつけ込むというものではない。圧倒的弱者である経済的が、圧倒的経済的強者である高齢者に向ける反逆の刃なのだ
の一文についてこれる人とついてこれない人がいると思う。おれはついていける。義賊とまではいかないが、有り余る富を蓄えて安泰の老後を送っている人間から、老後どころか明日をもしれない人間が金を奪ってなにが悪い。富の再配分ではないか、とすら思う。おれは「老人喰い」のメンタリティを備えている。
 が、備えていないのは老人喰いをする「若者たち」が持つ圧倒的な上昇志向、そしてその志向のために払う努力というものである。本書に紹介されている詐欺師(という言い方は古いし的を射ていないような気もする)たちの、体育会的な部分、ぬるくない部分というものには、正直ついていけない。本を読んでついていけないのだから、実際の詐欺グループ研修現場に放り込まれたら、一番先に脱落してしまうであろう。何千万円のプレイヤー世界を目指す、その能力ややる気におれはまったく縁がない。だからこんな底辺の暮らしをしている。人格形成セミナーを手本としたという詐欺グループの研修で「毎日お好み焼きしか食えない人間になりたいか」と実例として挙げられるような暮らしをしている。おれは老人にとっては無害だし、意識の高い「老人喰い」のプレイヤーからすれば「なんで生きてるの?」と蔑まされるというか、眼中にない人間なのだ
。 彼らがとてつもなく優秀で、とてつもなくモチベーションが高くて、その現場には彼らを「そのように育て上げる」システムがあり、加えて彼らには「老人喰いに情熱を注ぐ理由」があったから
 うむ、そうなのだろう。その「彼ら」は、与えられた時代立場が違えば、資本主義社会の真っ当なプレイヤーとして真っ当な報酬を手にすることができたのであろう。おそらくそうだろう。だが、希望格差社会だかなんだかしらぬが、この現代において「彼ら」……真っ当な出世街道から外れながらも、マイルドヤンキーなどのぬるさをも嫌う…
の行く先は、たとえばこの「老人喰い」の世界なのである。おそろしい、おそろしい。
 して、「え、オレオレ詐欺なんてとっくに世間常識になってるでしょ?」と思う人もいるかもしれない。本書を読めばそれは甘い考えだと気づくだろう。標的の名簿はより洗練され、手口は強化され、プレイヤーたちのモチベーション能力も高い。これにはかなわんな、というところがある。さら面白い、といってはなんだが、興味深いのは、被害者が「これは詐欺だ」と感づいても、自分家族の事細かな情報を握られている(基本的個人情報から親類関係、勤め先の上司名前まで……)ことに恐怖をいだき、報復暴力を恐れて金を出してしまうというケースもあるというのだ(もっとも、徹底的に合理化分社化している詐欺グループはそんな足のつくようなリスクは負わないらしいが)。いやはや。 

出典・ブログ「関内関外日記」