振り込め詐欺根絶のためには名簿業者の取り締まりが急務
下に産経新聞による名簿業者摘発に関する記事を掲げていますが
この新聞報道でも分かるように、いま世の中にはびこっている振り込め詐欺が、人を騙すためのツールとして最も大事にしているのが各種の名簿です。
この名簿があるからこそ彼らは効率良く仕事ができ、その結果として被害者が増えていくのです。
もし名簿がこの世になかったら、振込サギの被害者はここまで増加しなかったに違いありません。
なぜなら名簿にはいろいろな種類があり、その中には振込サギのターゲットとしてふさわしいと思われるものが数々あるからです。
たとえば名簿業者が扱っている名簿には次のようなものがあります。
・競馬情報会員
・未公開株投資関係
・布団購入者
・FX 未公開株 先物 投資関係
・パチンコ攻略会員
・リフォーム全般
上に挙げたものは名簿業者が扱っているごく一部ですが、これらの名簿には共通した特徴があります。
なぜなら、競馬情報会員、未公開株投資関係、FX、先物投資関係、パチンコ攻略会員など、金儲けの話に敏感と思しき人たちの名簿が多く含まれているからです。
その他の高齢者リスト、布団購入者、リフォーム全般などは、判断力の甘い騙されやすい人のリストと考えればいいでしょう。
振込サギはまずこうしたリストを手に入れて、載っている人たちを次々とターゲットにしていくのです。
それだけではありません。さらに凄いのは、これらに加えてカモリストという名簿があることです。
カモリストについては別の日のブログでも取り上げていますが、これに載せられているのは、上記の名簿などを使って様々な商品やサービスを契約させられた悪徳サギの被害者ばかりが再びリスト化されたものです。
つまりカモリストとは何らかのインチキ商品を騙されて購入した人たちばかりを集めたリストです。
ということは、ここに載せられた人は騙されやすい人種と言って良いのです。
その理由の一つは、こうした人たちは、過去の失敗による損失を取り戻したいという真理が働くため、うまい話に乗りやすいという傾向があるからです。
その結果再び騙されて二重被害に遭う人が多いのです。悪徳詐欺師がこんなに魅力のあるターゲットを見逃すはずがありません。
かくしてカモリストは強力な武器として、詐欺師の間で広く使いまわされているのです。
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特殊詐欺グループ御用達の名簿業者を全国初摘発 2倍の価格で販売か 警視庁
福田容疑者は遅くとも平成26年ごろから、特殊詐欺グループのリーダー格の男=詐欺罪で起訴=に通常の2倍程度の価格で名簿を販売。警視庁が男と詐欺との関連を指摘した後も販売を続けており、捜査2課は詐欺に使われると認識していたとみている。
他にも複数の特殊詐欺グループに名簿を販売していたとみられ、捜査2課は業者を捜索し、数千万人分の名簿を押収。全容解明を進める。
出典:産経新聞
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振り込めサギをなくすために悪徳名簿業者の取り締まりが急がれる
新聞記事でも分かるように、振込サギがはびこったのは、名簿業者の存在が大きく影響しています。
とはいえ、名簿業者を一概に悪と決めつけることはできません。
なぜなら、いろいろな商品やサービスの販売会社にとって、ビジネスを効率よく運ぶには、ターゲットを絞った営業が必要になります。
そのために必要なのが属性別の名簿リストです。しかし振り込め詐欺がターゲットにしやすい、上に挙げたようなリストを見境もなく販売するのには、問題があります。
名簿業者の中には高値で取引できるこうしたリストばかりを意図的に扱っているところもあります。つまり、悪徳サギ業者を視野に入れた商品構成で臨んでいるところです。
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