2019年2月24日日曜日

マックジョブ(McJob) ・ 今この言葉が熱い!


1,350,000,000 ! この桁違いに大きい数字はいったい何?
検索で、なんと1,350,000,000 件 ヒット

上にあるのはいったい何の数字なのでしょうか。 10桁にも及ぶこのデカい数字はグーグル検索ページに左上に載っているものです。
 
13億5000万といいう世界一の中国の人口を凌ぐほどの巨大なこの数字はマックジョブというワードに対するヒット件数なのです。

このマックジョブというワードは東洋経済オンラインの2月2日付けで掲載されている 「年収180万円程度の日本人が激増する」 という記事のkey wordです。
 
そうなのです。この記事のテーマともいうべき主要なキーワードになっているのが、今回取り上げた「マックジョブ」なのです。
 
マックジョブと聞くと、頭についているマックで人々の頭には即座に有名なファストフードがの店が浮かんでくるに違いありません。
 
その通り、いうまでもなくこのマックはマクドナルドのマックのことなのです。それに仕事という意味のジョブ(JOB)がついてマックジョブとなるのです。
 
ではマックジョブにはどういう意味があるのでしょうか。



マックジョブ(MJob)とは何? どういう意味?

マックジョブ英語McJob)とは、低地位・低賃金・単調・重労働(長時間労働、過剰な疲労を伴う労働)の職種を賎しめて言う語。代表例として、ファーストフード店のように、独創性が無く、機械的な動作を繰り返すだけの職種を指す。「マック」はハンバーガーショップのマクドナルドに因む。

ウィキペディアより


「年収180万円程度の日本人が激増する」とはどういうこと?

前置きが少し長くなりましたが、いよいよ本題に入ることにします。
 
今回のテーマであるマックジョブは上のタイトルにもある年収180万円程度の仕事のことを指します。
 
年収180万円は月収にすると15万円です。はっきり言ってこれは最低ラインに当たる年収です。
 
そうなのです。マックジョブとは賃金が極めて安い仕事のことを指すのです。でもなぜマックジョブはこれほど賃金が安いのでしょうか。



マックジョブはなぜ賃金が安いのか

マックジョブの賃金が安いのは、一言で言えば仕事が単純だからです。別の言い方をすれば、仕事が易しいのです。
 
つまりマックジョブとはマニュアルさえ見れば誰にでもできる単純で優しい仕事のことを言うのです。
 
その典型的な仕事がマクドナルドのクルー(店員)のような仕事であることからマックジョブと呼ばれるようになったのです。



あなたの仕事はマックジョブにならないか?

マックジョブがどのような仕事を指すのか理解できたと思いますが、今回の記事で注目すべきは,それほど遠くない将来に、このマックジョブと呼ばれるしごとに従事する人が激増する、と言われている点です。
 
激増がどの程度を指すのかといえば、全体の仕事の80%にも達すると言われているのです。つまり世の中の仕事の8割がマックジョブになってしまうのです。
 
まさに激増の他の何でもないことがよくわかります。これだとたいていの仕事がマックジョブになってしまします。
 
あなたの仕事もこの8割に飲み込まれてしまわないでしょうか。ちなみにこの8割に該当する仕事はマニュアル化された単純労働や自動運転など、ロボットに取って代わられる仕事すべてです。


(参考)

東洋経済オンライン201922日 年収180万円程度の日本人が激増する未来

https://toyokeizai.net/articles/-/263376

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2019年2月19日火曜日

芥川賞選考、古市憲寿の「平成くん、さようなら」はなぜ落ちたのか?



テレビでもおなじみの若手人気社会学者・古市憲寿のエントリーで、何かと話題を呼んだ今回の芥川賞でしたが、残念ながら当人の作品「平成くん、さようなら」は落選の憂き目を見る結果に終わってしまいました。

出版社としては、又吉直樹の「火花」に続いて二匹目のドジョウを狙っていたのかもしれませんが、今回はその思惑はかないませんでした。ではなぜ「平成くん、さようなら」はダメだったのでしょうか。以下は選考委員によるこの作品に対する選評です。



 

「平成くん、さようなら」 選考委員による選評(抜粋)

(出典)文芸春秋20193月号




山田詠美氏


死をこのような形で取り上げるのなら、もっと徹底的に軽々しく扱って欲しかった。そうしたら、そこから独自のリアルが顔を出したかもしれない。
 
でも、ここでは、父はカルト宗教に関わった犯罪者、母は自殺、本人は失明の危機という三重苦。で、安楽死願望?マジですか?

この作者は発表の翌朝、TVのワイドショーで、「純文学にはうじうじする主人公が多いけれど、自分の作品は自己否定だから駄目だった」というような落選の弁を述べていたが、これまたマジですか?
 
自己否定ではなく自己過信の間違いではないのか。そして、小説を腐らせるのは、まさにその自己過信なのだが・・・・・やれやれ・・・・・平成くんさようなら。

 

島田雅彦氏

 
「死にたい」といって、他者の同情や注目を集める「時代の寵児」の自分至上主義を突き放す批評やヒューモアが欠如しており、結果的に三人称で書かれた自分史ポルノの域を出ていない。 
 
もちろん、誰にでも私小説を書いて、自己陶酔に浸る権利はあるが、そこに自虐が盛り込まれていたり、自分の常識が通じない他社存在があってこそ多くの共感が得られる。
 
それがあったのが又吉で、欠如していたのが古市である。
 

 

高樹のぶ子氏


客観的には恵まれている男がなぜ安楽死を希うか、に読者の興味は向かう。安易な理由(難病)でなく、死を望むほどの説得力ある苦悩が描かれていれば、それはそのまま現代社会への批評になっただろう。
 
蛇足ながら一般論として、メディアに流通している候補者のイメージは、周回遅れのスタートを強いる。なぜか。
 
年齢もキャリアも時には性別さえも捨象して公正に読もうとするとき、すでに在るイメージは邪魔になるからだ。
もちろん周回遅れのスタートが、見事トップでゴールすることもあります。



小川洋子氏

彼は「僕たち人間は、まだ少しも死を克服できてないんだね」と口にする。無邪気なほどに幼い死生観に取りつかれている平成くん魅力が、十分に伝わってこなかったのは、安楽死が合法化された日本社会の描き方に、否応なく読者を引きずり込むだけの力がなかったからであろう。
 
例えば、安楽葬を取材する場面.死に新たな方向から光を当てるほどの凄みが、どうしても感じられなかった。
 
 
 

吉田修一氏

書かれていることの隅から隅まで最新・最先端なのに、どこにも新しさを感じないという不思議な小説で、作家としてはナルシズムをもっとコントロールすべきだし、文学としては人間を描いて時代を浮かび上がらせるべきであって、時代のために人間を使うのは危険だと思う。
 
あと、安楽死や尊厳死というものは死にたい人のためではなく、死ねない人のためにあるのではないだろうか。






2019年2月16日土曜日

統計データやトレンド情報のウソを見破りたければこの本を読め!・「だから数字にダマされる」小林直樹著 日経BP社



世に蔓延する統計データやトレンド情報のウソをするどく検証


厚労省による間違った統計で、雇用保険や労災保険が少なく支払われたことが今大きな社会問題になっています。
 
この問題を例に挙げるまでもなく、ネット社会の今、世に出回るデータや情報は増える一方です。
 
しかしこうしたものの中にはいわゆる偽物も少なくありません。フェイクとまでは言いませんが、真実には程遠いものも少なくないのです。
 
この本は人々が騙されないようにと、あらゆる統計データのウソをするどく検証しています。
 

 

最近よく言われている「若者の○○離れ」の9割はウソ


若者についてのトレンドを書いた記事で、○○離れというフレーズをよく目にします。代表的なものとしては「車離れ」 「ビール離れ」 「海外旅行離れ」などがあります。
 
要するに車、ビール、海外旅行などの分野で、いずれも若者の需要が減少しているというのです。
 
確かに最近の統計を眺めて見ますと、三つとも大幅に数値が下がっているには事実です。

しかし、車離れ、ビール離れ、海外旅行離れと呼ばれるほど大幅には下がっていないのです。
 
例えば海外旅行を見ても、ピーク時の1996年には463万人に達しました。それが19年後の2015年には253万人に減少しました。
 
この数字だけ見ると200万人以上の差があり大きな減少であることは間違いありません。
 
しかしこれだけ見ても実態はわかりません。なぜなら分母である20代の人口が大きく変化しているからです。実際の人口を見てみますと、1996年は1900万人、2015年は1274万にしかすぎません。
 
この数字を母数にして計算しますと、1996年は24%、2015年は20%になり、その差は4%でしかありせん。
 
これだと微減した程度で、海外旅行離れと騒ぐところまでは言っていないのです。
 
著者は、数字が下がっているのは事実だが、それは分母である若者の数の減少を考慮していないから数字としての意味はないとはっきり言っています。
 

 

「マンションの高層階に住む女性ほど流産が多い」というのは本当か?


著者の偽データ、偽情報についての検証はまだまだ続きます。例えば表題についてですが、タワーマンションなどの高層の建物に住む女性は流産になる確率が高い、という説に関して著者は次のように検証しています。

一般的にタワーマンションと呼ばれるところは、いわゆる高級マンションであり、当然住人には高所得者層が多くなっています。ということは年齢的にも中高年齢層が多いと考えられ、夫婦であれば配偶者の年齢も高くなります。
 
出産する女性の年齢が高くなれば流産の確率が高くなるのは当然のことです。つまり高層マンションが流産の原因ではなく、そこへ住む住人の質が個の数値を高めているのです。
 


(目次)
第1章 巷にはびこる「若者の○○離れ」のウソ
第2章 イメージでレッテルを張るのはやめよう
第3章 過去と比較せずに結論づける愚
第4章 増えた(減った)理由は他にないか?
第5章 因果関係なのか、相関関係なのか?
第6章 その結果が出た算出方法を確認しよう
第7章 ネット上の「声」に耳を傾けてみる
第8章 見出しにつられるなかれ
終章 数字にダマされないために



著者紹介

小林 直樹 (コバヤシ ナオキ)  
「日経デジタルマーケティング」記者。早稲田大学政治経済学部卒業後、1994年日経BP社入社。1996年「日経ネットナビ」、2002年「日経ビジネスアソシエ」の創刊、編集などを経て、2007年「日経デジタルマーケティング」の創刊に参画(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

出版社名日経BP社
出版年月201610


 

 






 
 

   
   
 

   
   




2019年2月12日火曜日

トレンディにいきたい! 昨年のヒット商品いくつ使いました?


30アイテムもあれば誰にでも一つ二つは使ったものがあるはず

 
ヒット商品と言えば時代の先端を行くものが多いだけに、どちらかと言えば若者優先の品物が多く、高齢者は二の次と考えられがちです。
 
しかしそれは誤解です。2018年にヒットしたものには、高齢者にも馴染み深い商品も少なくありません。
 
2018年は言わずと知れた平成最後の年、はたして年号が新しくなる次の時代に引き継がれていくモノはどれくらいあるのでしょうか。
 
この年のヒット商品には、そういう意味でも興味がわきます。
 
1位から30位までのランキングは次の通りです。 


2018年にヒットしたベスト30 (日経トレンディ 2018年11月02)


1位】安室奈美恵

 
平成の歌姫の引退劇が国民全員の関心事に発展。「感謝」と「応援」の波は各業界に旋風を巻き起こし、経済効果は500億円超とも
 

2位】ドライブレコーダー

「東名高速あおり運転事故」の報道後、“走る防犯カメラ”に事故抑止を期待した人が殺到。1年間で前年の約2倍となる346万台を出荷

3位】ペットボトルコーヒー


開拓者「クラフトボス」が2000万ケースを突破し、2年目の大躍進。後追い商品も売れ、「ちびだら飲み」の新スタイルを確立した

4位】ZOZO


10時間で23万件の注文が殺到した「ZOZOSUIT」で体形データを大量取得。話題振りまく“ZOZO劇場”がアパレル革命の発火点に

5位】グーグルホーム&アマゾンエコー


IT業界を代表するGoogleAmazonが激しく競り、1年間で普及率は約8%に。手ではなく声を使う新世代のUIを日本にも定着させた

6位】漫画 君たちはどう生きるか


80年の時を超えた“史上最大”のリバイバルヒット。「奇跡の原作」の現代風アレンジが全世代に刺さり、半年強で発行200万部に

7位】aibo


12年ぶり復活の犬型ロボットが6カ月で2万台を突破。生命感あふれる動きと成長するAIに、多くのオーナーが感情を揺さぶられた

8位】ケーブル バイト


断線防止グッズをかわいい動物に仕立てた一点突破で、累計販売個数500万突破。「ポケモン」「カービィ」コラボも人気を加速

9位】本麒麟


「第3」らしからぬ飲み応えにビール好きも納得。発売3カ月で1億本出荷の垂直立ち上げに成功。「のどごし〈生〉」に続くキリンの顔に

10位】NONIO


洗口液のニューカマーが定番ひしめく市場に殴り込み。機能のアピールを抑えた逆張り戦略で新規&若年層の取り込みに成功

11位】名探偵コナン ゼロの執行人


キッズ向けアニメが国民的映画へと脱皮。「3つの顔を持つ男」が女性の心をわしづかみにし、興行収入もグッズ市場も急膨張

12位】L.O.L. サプライズ!


1個のカプセルに「ガチャ7回分」の満足感を詰め込み、3カ月で約100万個出荷の垂直発進。女児玩具市場に新ジャンルを確立した

13位】無糖・強炭酸


「甘くない」「刺激強め」が健康志向の人にマッチ。飲料2強が参戦して市場を広げ、3大ブランドで計2500万ケース出荷に到達した

14位】コウペンちゃん


キャラクター業界の常識を超えるスピード出世。疲れた大人を毎朝癒やす画期的な「褒めキャラ」が、1年半で50億円市場を生む
 

15位】東京ミッドタウン日比谷

商業エリアでない東京・日比谷に半年で1200万人を呼び込んだ。グルメを核とした売り場づくりは、商業施設の常識をも変えた
 

16位】チョコミント

「チョコミン党」の“結成”で市場が急拡大。パン、飲料、文具にまでブームが派生。猛暑のなか、人々が清涼感ある刺

17位】明治エッセル スーパーカップ スイーツ


ケーキさながらの層状アイスがご褒美ニーズを開拓。シリーズで約45億円を売り上げ、プレミアムアイス市場に新風が吹いた

18位】エプソン チームラボ ボーダレス


470台のプロジェクターで描く「世界初のデジタルアートミュージアム」が、3カ月弱で50万人を魅了。チケットが瞬間蒸発した
 

19位】お椀で食べるカップヌードル

「少量」と「おわん」提案で即席麺が夕食の一品に昇格。シリーズ全体で年間4000万食出荷。袋麺市場で光った「罪悪感フリー麺」
 

20位】肩掛けスピーカー

テレビで紹介されるや否や、周りを気にせず大音響を楽しみたい人が殺到して5カ月間品薄に。「ながら聴き

21位】プリントス


玩具界から「チェキ」に殴り込んだ新星。スマホ画像を印刷できる「アナログプリンター」が約30万台出荷。約10カ月間品薄続く

22位】タピオカミルクティー


猛暑でも若者が長蛇の列を成した謎ヒット。18年、「Gong cha」を筆頭に各ブランドの店舗数が急増。1日に1000杯売り上げる店も登場

23位】PUBG・荒野行動


100人で生き残りを懸けて戦う「バトルロイヤルゲーム」が連続ヒット。若者の間で社会現象化した後追いアプリは1000DL突破
 

24位】ポケトーク


話した言葉が外国語になる“夢の翻訳機”が瞬間蒸発し、3カ月間欠品。海外旅行だけでなく語学学習やインバウンド対策にも売れた

25位】乃木坂46写真集

20万部級のメガヒット連発で、上半期売り上げトップ105作品が入る快挙。競い合わないアイドル像が広くファンの心も捉えた


26位】サバ缶


健康ブームで大ヒットし、年間228億円市場に成長。ついには缶詰の王者ツナ缶を逆転し、イワシ缶にまでブームが波及した

27位】花椒


インスタ映えに飽きた人の「刺激への飢え」を捉えたのは、口中がしびれる辛さの「シビ辛」。NBから外食まで激辛グルメの新定番に

28位】カシヤマ・ザ・スマートテーラー


店に行かなくても採寸でき、僅か1週間で自宅に届く。老舗が生み出した革新的オーダースーツが1年間で5万着以上の見込み
 

29位】スタディプランナー

1日ごとの勉強の目標や成果を書き込むことに特化した「学習記録ノート」が10万部売れ、受験界に新風。大手もこぞって市場に参入

30位】カメラを止めるな!


インディーズ映画史上に残る快挙。無名の人々が300万円で作った傑作が、並み居る大作をごぼう抜きして興行収入28億円超に


(出典)日経クロストレンド 


2019年2月8日金曜日

特殊詐欺をなくすために最も必要な条件とは


詐欺師たちの犯罪正当化の論理を崩すことが先決問題

メディアが撲滅のためにいくら啓蒙活動を繰り広げようが、警察がいくら取り締まりを強化しようが、一向に減る気配をみせないどころか、逆に増加している振り込め詐欺をはじめとする特殊詐欺ですが、いったいこれはなぜなのでしょうか。
 
啓蒙活動が盛んで、警察の取り締まりが強化されればたいていの犯罪者は恐れをなして手を引くのが自然の姿であるはずなのに特殊詐欺に限ってはむしろその逆の方向に動いているのです。
 
要するに特殊詐欺にはこれまでの犯罪防止に対する発想は通用しないのです。これはいったいどうしてなのでしょうか。
 
それを考えるためには、まずこの犯罪者たちの心理に着目しななければいけません。つまり犯罪者たちのこの犯罪に対する認識や行動に対する動機づけについてです。
 
いったい彼らは犯罪をどのようなものだと考え、どんな動機のもとに実行しようとしているのか、という点です。物事を成功に導くためには、何事であれ強い動機づけが必要だからです。



特殊詐欺の詐欺師たちには強い動機づけができている

特殊詐欺という犯罪が取り締まり強化をもろともせず一向に減る気配を見せないのは、詐欺師集団の犯罪行為に対する動機づけが強いからです。その強さが、警察の取り締まり力やメディアなどの啓蒙活動の力を上回っているのです。
 
つまり警察の取り締まりやメディアの啓蒙活動の力より詐欺師集団のこの犯罪に対する動機づけの力の方が強いのです。
 
要するに警察やメディアは力関係で負けているのです。力が弱い方が強い方に負けるのは当然のことです。では警察やメディアを負かすほどの詐欺師集団の強い動機づけはいったいどんなものなのでしょうか。


詐欺師たちは犯罪に対してどんな動機付けをしているのか

詐欺師集団はトップダウン方式で成り立っています。組織の最上部には業務の資金を提供する金主が君臨し、ここから業務を運営する組織のに資金が流れます。
 
この組織のトップは詐欺業務に関しての企画案を策定、立案します。つまり詐欺業務のテーマを決め、その推進方法を決めていくのです。

この中には達成目標金額や末端のかけ子(電話業務担当)への仕事の動機づけ方法の策定など、極めて重要な要素が含まれています。
 
これらができたら実際の業務に携わる実働隊の統率責任者を決めます。責任者がれ決まれば、トップが策定した達成目標金額やかけ子に対する動機づけ方法などが丁寧に伝達されます。
 
それが終われば統率責任者はかけ子を統率するリーダーを指導します。この指導業務は極めて重要で、業務の成功のカギを握っているといっても過言ではありません。
 
つまり上部から伝達された金額目標と、それを達成するために仕事(詐欺業務)に対するかけ子に対して強い動機づけを醸成しなければいけないからです。
 
これが成功してこそ、警察やメディアの厳しい監視の目をかいくぐって、詐欺業務を成功へと導いていくことができるのです。



「世の中に金を回してやっている」という詐欺行為正当化のための強力な論理


トップが組織下部へ伝えることで最も大事なのが、この仕事を遂行するための動機づけです。
 
何しろ詐欺という反社会的な犯罪行為を推進していくために人を動かすのですから、厳しさは並大抵のことではありません。
 
かけ子たちは最初こそ時給数千円(万単位もある)という高い報酬に魅せられて動くでしょう。しかし反社会的な行為であるだけに世間の反発は強く、それに耐えきれず中途で挫折する可能性は他のどの仕事より高いはずです。
 
継続できるかどうかはリーダーを含むトップの強い指導力にかかっているのです。
 
では上層部は下部のかけ子に対して、どのようにしてやる気(動機づけ)を生み出していくのでしょうか。
 
それは「世の中に金を回してやっている」という、この仕事に対する正当化の論理を徹底的に埋め込み、かけ子たちの洗脳をはかるのです。


「世の中に金を回してやっている」は詐欺師たちの金科玉条

詐欺集団は「世の中に金を回してやっている」ということを、まるで金科玉条のように強い動機づけとして使っています。これは詐欺行為を正当化するための詐欺師たちの思い込みから生まれているのです。
 
この思い込みが強いからこそ、いかに社会の抵抗が強くても業務を推進、継続していくだけの力が生まれるのです。
 
どんな仕事でも動機づけがしっかりしていれば、仕事は継続でき、成功へ近づけるものです。詐欺師たちにとっては「世の中に金を回してやっている」ということこそ、何にも変え難い強い動機づけになり、1日数百件の及ぶ電話かけという厳しい仕事を継続することができるのです。
 
では「世の中に金を回してやっている」というのは、いったいどのような意味なのでしょうか。
 
これは高齢者が持っているお金は、ただ銀行口座やタンスの中で眠っているだけで何ら社会の役に立っていない。お金は世の中に流通させてこそ役に立つものであり、銀行預金やタンス預金として眠らせているお金は何の意味もない。
 
それどころが高齢者の死後には、身寄りがなければすべて国家に没収されてしまうだけで、こうなる前に我々がそのお金を回収して世の中に回してやっているのだ。というものです。
 
詐欺集団はこの論理を金科玉条のように大事にして、実際に詐欺行為を行うするかけ子の洗脳に利用しているのです。



詐欺師たちの正当化の論理を崩さなければ特殊詐欺は撲滅できない

しかし、冷静に考えてみると、詐欺師たちが「眠っている高齢者のお金を世の中に金を回してやっている」と高らかに宣言しているのはあながち間違った論理だとは思えないところもあります。
 
つまり考えようではもっともらしくも思えるのです。確かにお金を眠らせているだけでは価値を発揮することはできません。
 
それに死んで国に没収されれば何の意味もありません。そうなる前にお金を日の目を見させて世の中に流通させて役立たせようというのです。
 
人をだますことは悪くても、死に金を生き金に変えることは意味のあることと考えられるからです。
 
これが詐欺師たちの目の付け所なのです。指導者は「悪いことではなくむしろ社会に役立つ行為だと」と力説して、かけ子たちを信じ込ませ、これによって動機づけを測っているのです。
 
これでお分かりのように、詐欺集団は詐欺行為を正当化するための強い論理をもっており、それを金科玉条として強く信じ込んでいます。
 
したがって、特殊詐欺を撲滅しようと思えば、まずこれの切り崩しを図ることが先決なのです




2019年2月4日月曜日

姫路へ来たらこの店は外すな!「こころみ」は300もの日本酒銘柄が揃う県内屈指の日本酒バー








2019年2月1日金曜日

マスクあれこれ・当世マスク事情 


冬になるとがぜん増えるのがマスク姿の人です。冬のマスクと言えばすぐ思いつくのはインフルエンザです。今年も流行ってるとは聞きますが、でもこんなにたくさんの人が?と思えるほどマスク姿の人が多いのです。
 
花粉症にはまだ早いし、風邪対策だけでなぜこんなに多いのでしょう。でもこの人たち本当に風邪予防のためなのでしょうか?疑わしい気持ちも起こります。
 
ひょっとして顔を隠すためにインフルエンザに便乗しているのではないのでしょうか。街行く人のマスク姿の多さを見て、時にはこんな憶測までしてしまいます。



マスクをしていても風邪や花粉症とは限らない

週刊誌アエラの電子版にマスクに関する興味を引く記事が載っていました。タイトルは「あなたの視線耐性は高い?低い?まずはテストで自己チェック」というものです。
 
40代女性とマスクに関する話題ですが、まずおもしろいのはマスクのことを顔面パンツと呼んでいることです。
 下半身の大事なところを隠すためにパンツと同様に、マスクも顔を隠すためのものだから顔面パンツと呼ぶらしいのです。

 
まあそれはともかく記事にはもう一つの重要なポイントがあります。そのキーワードは視線耐性というものです。
 
視線耐性、聞いことがありますか?私は初めてです。したがって意味も分かりません。
 
ネットで調べてみると、人から見られることに耐えられる力、というような意味で、低い、高いというふうに表現される、と書いてあります。
 
ということは、人の視線に強い人は、視線耐性が高いと言い、逆に弱い人は視線耐性が低いということになります。
 
興味を引くのは、この説明で人とマスクの因果関係が理解できる点です。この記事に登場する40代女性は視線耐性が低いためにマスクをかけているのです。



視線耐性が低い人は風邪や花粉症でなくてもマスクをかける

視線耐性の意味を知って、マスク姿の人が異常に多い理由が理解できました。
マスクは風邪をひいたり、花粉症にかかっている人だけがするものではなかったのです。
 
風邪や花粉症に関係なく視線耐性が低い人もマスクを愛用する人たちがいるのです。
 
視線耐性の低い人は人に顔を見られることを苦痛に感じます。その苦痛から逃れるために風邪や花粉症に見せかけてマスクをつけるのです。これだと便乗マスク言えるかもしれません。



最近気になるのは黒いマスクをつけた人たち

マスクは白いもの、おそらく人々のほとんどがこう思ってきたのではないでしょうか。
 
しかし、この常識を覆すように、最近黒いマスクをかけた人を見かけるようになりました。
 
最初に見たときは、思わず目を疑いました。えっ、黒のマスクってあるの?と、まるで不思議なものを見るような眼差しでその人を見ていました。
 
何とも言えない違和感を感じました。なぜなら清潔でなければいけないマスクが黒だとそれが保てない気がするからです。
 
つまり、汚れても目立たないため、いつまでも同じものを使う可能性があるからです。それが不潔に思えるのです。



黒だけではない、黄色やピンクなど5色のカラーマスクもある

黒のマスクは不潔な感じがして嫌い、という人が多いようで、評判はあまり良くないようです。
 
では黒以外のカラーマスクはあるのでしょうか。黒があるくらいなら当然他の色があっても不思議ではありませんがいったいどうなのでしょうか。
 
ズバリ、黒以外のカラーマスクもあります。写真のように、黄色、ピング、ブルー、紫、緑の5色です。
 
黒だけでも問題なのに、こんなけばけばしい色のマスクを使うはのはいったいどんな人たちなのでしょうか。

まだ街頭でも、それにマスク姿の人が特に多い病因の待合室でも見たことがありません、