男性には耳障りがいいのはなぜなのか
カフェなどで何気なく耳に入ってくる若い女性たちの会話で気になる言葉がある。それは「やつ」という表現で「〜のやつ」のように使っているものだ。
「やつ」って、どちらかといえば男ことばだと思え、しかも、人を指すときは、上から目線の少なからずおおへいな響きをもっているので
それを若い女性が使えば、やや乱舞な響きを与えるのは否めない。でも今では人でもモノでも単に対象を指す言葉として気楽に使っているようだ。
したがって彼女たちのこのような言葉遣いを聴くとそれほど不自然さを感じないだけでなく
これを男性が聴けば、むしろ小気味よさを感じるのだ。
これはいったいなぜなのだろうか。では反対に女性が聴いたらどうなのだろうか。
女性と「やつ」に関して読売新聞「発言小町」には以下のような投稿が載っている。
読売新聞「発言小町」
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やつ【▽奴】の解説
[名]《「やっこ」の音変化という》
. 1 人を卑しめていう語。また、目下の者に親愛の意をこめていう語。「なんて—だ」「弟はいい—だ」
. 2 物事をぞんざいにさしていう語。「そっちの—をとってくれ」
. 4 鳥獣などを卑しめていう語。
. 「狐はさこそは人をおびやかせど、事にもあらぬ—」〈源・手習〉
[代]三人称の人代名詞。他人を卑しめたり、対等以下の人にくだけた態度で親しみをこめたりして用いる。あいつ。「—はまだ来ないか」
出典:goo辞書
男性が女性の「やつ」という表現を悪く感じないのはなぜ?
若い女性の「ため口」が嫌いでないのと同じ心理か
上の意見のように若い女性が使う「〜のやつ」という表現は、同性には歓迎されないようである。それなのに男性が必ずしもそうではないのはなぜなのか。
考えてみると、その理由は、年配男性が若い女性にタメ口でしゃべられたときに感じる小気味よさと同じような心理なのではないのだろうか。
タメ口とは年下や同僚に対して使うぞんざいな言葉遣いのことだ。一般的に年下の者からぞんざいな言葉遣いで話しかけられたら、「しつれいな」と、舐められているような気がしていい気がしないのが普通だが、年下であっても若い女性の場合はそうでないのだから不思議なことだ。
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