1年間の読書量・中国人が0.25冊で、日本人が15冊とあったが?
雑誌に「中国人は年に0.25冊しか本を読まない」と書いていました。
これを見て、あまりにも少ない数字なので最初は、単位は年間ではなく月間ではないかと思ったぐらいです。
でもどうやら年間で間違いなさそうでした。
それにしても、年に0.25冊とは、異常に少ないようですが、数字が小さすぎて実際の量としてすぐにはイメージできません。
それを分かりやすくするために、換算して4年に1冊とすることにしました。
その結果、この記事のタイトルが「中国人は4年に1冊しか本を読まない」になったのです。
それにしても4年に1冊とは少なすぎるではないですか。
というよりむしろゼロに近いとも思えますので、「4年に1冊しか本を読まない」というより、むしろ「中国人はまったく本を読まない」と言った方が適切かもしれません。
でも本当なのでしょうか。
日本人は孟子や孔子など古典から中国に多くのことを学んできています。
こういう偉大な思想家が出た中国なのに、今の中国人がこれほど本を読まないとは俄かには信じられません。
それに人の読書量を測ることは非常に難しいため、それを示す統計資料などが非常に少ない上に、あったとしても安易に信じることはできません。
現に今回の記事でも、中国人が0.25冊とあった後、日本人は15冊となっていました。
もしこれが本当なら、日本人は中国人の60倍も読んでいることになりますから、こちらの方も疑わしいものです。
個人の読書量を測るのは非常に難しい
人の読書量を測るのが難しいことはネットの検索をしてみればよく分かります。
ちなみに「読書量国際比較」として検索してみると、出てくる情報量の少なさに驚かされます。
こんな結果になるのも測定するのが難しいからです。
それに出てきた情報にも信憑性が乏しく疑わしいものが少なくありません。
たとえば韓国の朝鮮日報がまとめた「国別読書時間ランキング」などは、一般的に本を読む人が少ないと思われるインドなど文盲率が高い国が上位にランクされていて、逆にそれが低い日本は最下位あたりになっているのです。
文盲率が高い国で読書率が高く、逆に、それに低い国の読書率が低いことなど、とうてい納得することはできません。
したがってこの統計もまったく信用できないのです。
このようにいかに統計データがインターネットに整備された現代だとはいえ、こと国民の読書量を測ることは容易にはできないのではないでしょうか。
したがって今回の雑誌に出ていた、中国人の読書量が年0.25冊というのも、素直に信じることはできないのです。
ちなみにこの数字が出ていた雑誌は、記事の信頼性が比較的高いとされる文芸春秋なのですが・・・。
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