東京と大阪の食べ物には違いがあるのか
何かにつけて比べられる東京と大阪ですが、その一つに食べ物についての比較があります。
例えば味付けについて、東京は濃くて大阪は薄い、という点が挙げられています。
でも最近は減塩ブームで全般的に薄味になっていますから、ひと昔前に比べるとその差は縮まっているのではないでしょうか。
そんなこともあって、今では東京も大阪も食べ物にはそれほど差はないのでは、と思っていました。
ところが、最近になってそんな考えを大きく修正しなければいけないことがありました。
それは作家浅田次郎氏が書いたある食品に関するエッセイを読んだからです。
作家・浅田次郎は大阪のおでんに ちくわぶ が入っていないことの気が付いた
作家・浅田次郎氏が自著のエッセイ集「パリわずらい江戸わずらい」で書いていたことです。
東京ではおでんの具として必ず入っているちくわぶなのに、大阪のタクシー運転手に「そんな名前のもの聴いたこともない」と言われびっくりします。
おかしいと思ってさっそくコンビニのおでん売り場に行ってみたところ、あんのじょう ちくわぶ は入っておらず
店員さんに「ちくわぶはないのですか」と訊くと、「ちくわぶって何のことですか?」と逆に問い返され、すっかり驚いてしまったのです。
氏はその後も大阪のあちこちでいろいろ調べた結果、大阪のおでんにはちくわぶが入っていない、と結論付けたのです。
ちくわぶとは何か?
ではちくわぶとはいったい何なのでしょうか? わたし自身もこれまで見たことも聞いたっこともありません。とすればグーグルで調べてみるしかありません。
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ちくわぶとは
ちくわぶ(竹輪麩)は、小麦粉をこねたものを茹であげた麩である。
東京(関東)ローカルの食材で、全国的には「ちくわぶ」という存在すら知らない人がいる。
近年はテレビなどで取り上げられて知名度が上がり、全国チェーンの大手スーパーなどで真空パックの製品が取り扱われている。
だが現在でも首都圏以外ではほとんど見かけることがなく、全国的には現物を見たことすらない人がほとんどである。
ウィキペディアより
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いかがでしょうか。ちくわぶのことが理解できたでしょうか。
上の説明の通り、おそらく関東以外の方は私と同じように初めて耳にする方が多いのではないでしょうか。
なにぶん見たことも聞いたこともないのですから、上の写真を見てもイメージがピンと浮かぶことはないでしょう。
ところで本日のテーマである東京と大阪のおでんの違いについてですが、このこのちくわぶが、大きく関わっているのです。
東京のおでんには必ず入っているちくわぶが大阪では入っ
ていない
大阪のおでん
東京のおでん
東京のおでん
ズバリ、東京と大阪のおでんの違いを言えば、東京のおでんには必ず入っているちくわぶが、大阪のおでんには入っていないことです。
上に並べたのは東京と大阪のおでんの写真です。東京のおでんの手前に映っている白くて長い2本のものがちくわぶです。
一方大阪のおでんの写真には、ちくわこそ手前に大きく映っていますが、ちくわぶなるものはどこを探しても見当たりません。
それもそうでしょう。大阪ではおでんの具になるどころか、ちくわぶの名前すら知られていないのです。
おでんは私たちにとってすごくポピュラーな食べ物なのですが、東京と大阪でこれほど大きな違いがあるとは驚き以外の何物でもありません。
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