あらゆる無料のモノの中で最も価値があるのは図書館だが
世の中にはタダのものが多々ありますが、そうしたもののほとんどは概して価値が乏しいか、まったく価値がないかのどちらかです。
でも例外があります。その代表的なものが図書館です。
今の世の中で、タダで利用できるもので図書館ほど価値があるものは他にありません。
それもそうでしょう。たとえば大型書店をイメージしてください。
そこには多くの書棚が列をなして並んでおり、その中にはおびただしい数の本が陳列されています。
その本屋で、例えば本の中から6冊選んで購入するとします。1冊1000円として、合計では6千円になります。
一方図書館だとどうでしょう。大きな図書館だと、大型書店にも負けないほど多くの本があります。
ここで同じように6冊の本を選ぶとします。ではお金はどうかというと、書店と違ってゼロ円です。
これで分かるように、6冊の本を本屋で買うと6000円、図書館を利用すると0円です。
これは何という大きな差でしょうか。なお、1回6冊にしたのは図書館で1回につき借りられるのが6冊だからです。
これを5回続ければ3万円の差、10回だと6万円になります。
私は年間でだいたい100~120冊ぐらい借りますから、書店で購入するより約10~12万円も得になります。
図書館でお金がかかる時とは?
こんなに得な図書館ですが、まったくお金がかからないわけではありません。長い間利用していると時にはお金がかかることもあるのです。
こう聴くと、利用料がタダの図書館で、なぜお金がかかるのか、と不思議に思う方が多いかもしれません。
お金がかかるのは利用料ではありません。
ではどんな時にお金を払わなければいけないのでしょうか。
それは借りた本を紛失したときです。この場合は紛失理由を問わず対価を弁償する義務が生じるのです。
その対価はいくらかというと、それは本の発行時の価格で、現在の古書としての価格ではありません。
ということは、いくら古い本であっても表紙や奥付に載せられている値段で弁償しなければいけないのです。
例えばアマゾンなどで古書価格が僅か数十円のものでも、発売時の価格が1500円だとすれば、その金額を弁償することになります。
この点は少し不合理だとも思えますが、個人的には長い間タダで利用させてもらっていることを考えると、クレームをつける気にはならず、黙って申し出に従うことにしています。
図書館にはこれまで2回お金を払った
図書館はこれまで何十年も利用していますが、借りた本を紛失して弁償を余儀なくされたのは、これまで2回あります。
1回はもう10年ほど前で、タイトルは忘れましたが瀬戸内寂聴さんのエッセイでした。
これは電車の中で忘れました。弁償額は1400円ぐらいではなかったでしょうか。
2回目はごく最近のことです。本のタイトルは「底辺への競争」という社会問題を扱った新書版の本で、弁償額は1000円以下で済みました。
これは診察に行った病院でなくしたもので、後で出てくるかもしれないと思ったのですが、返却期限が迫っていたので探す時間がありませんでした。
図書館を長く利用している人なら、私に限らずこうした経験のある人はある程度いるのではないでしょうか。
この図書館なら借りた本を紛失することはない
上のタイトルを見て、どうして?と首をかしげる人は多いのではないでしょうか。
何事にも不可抗力があるはずですから、長い期間図書館を利用していれば借りた本を紛失することは在り得るからです。
したがって誰も本を紛失することがない、とは断言できないはずですから、こう思うのはもっともなことではないでしょうか。
でもこれは従来型の図書館を利用する場合のことです。従来型の図書館とは紙の本を貸し出す図書館のことです。
ところが最近では図書館と言っても紙の本だけを扱うところだけでなく、電子図書館という新しいタイプが出現しているのです。
電子図書館とは電子書籍(電子ブック)を貸し出す図書館です。
この図書館はパソコン上でファイルの貸し出しになりますから、本のように形のあるものを取り扱うことがなくなります。
ということは紛失することもなくなるのです。
いかがでしょうか、借りた本の紛失が心配の方は、今後電子図書館を利用してはどうでしょうか。
とはいえ電子図書館は今のところはどこにでもあるわけではありませんが、都会地の大きな図書館には併設されたところが多いはずです。
ITの進化は今や図書館にも及んでいるのです。
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