上の写真ではパソコンの上に文庫本が乗っています。
本は読みさしのもので、パソコンはいうまでもなく、いつでも使用可能なスイッチオンの状態になっています。
これはつまり、本を読むときはパソコンが不可欠だということを表しているのです。
でも一昔前なら、本と一緒に並ぶのは紙の辞書だったのではないでしょうか。
しかし、ペーパー辞書とパソコンのスピードは比べようもなく、おそらく1:5ぐらいの差があるのではないだろうか。
エッセイ集に知らない漢字熟語が四つも出てきた
こんなことをブログに書くのも、つい最近酒井順子の「家族終了」というエッセイ集を読んでいると、知らない漢字熟語が多く出てきて、しばしばパソコンにお世話になったからなのです。
ちなみのそれらを挙げてみると、慰撫(いぶ)、膾炙(かいしゃ)。紐帯(ちゅうたい)、泉下(せんか)などです。
上で辞書とパソコンの調べるスピードは1対5と書きましたが、だとすると、これら四つをパソコンで調べるのは、一つを辞書で調べるのより速いことになります。それも4倍以上速いのです。
余談ですが、わたしが本の良し悪しを決める尺度の一つにしているのは「おもしろくてためになる」ということですです。
この尺度から考えると、今回のエッセイ集は、知らない漢字の読み方も、知らない意味も、いくつも教えてくれたので、「ためになる」良い本ということになります。
本を読まなくなったのはインターネットのせい、というのは本当か
話は変わりますが、いま巷間では「インターネットのせいで人が本を読まなくなった」と言われています。この意見に対して、個人的には半分賛成、半分反対というのが本音です。
確かに電車内でもカフェでもスマホとにらめっこしている人は多くても、本を開いている人はごく僅かにすぎないようです。
というか、車両全体を見渡しても1〜2人しかいない時もあります。
こうした状況を考えると、本を読まなくなったのはインターネットのせい、という意見を認めざるを得ない気がしてきます。
しかし自分自身のことを考えると、この意見に対して素直にYesと言い難いところがあるのです。
それは今から14年も前の2010年のこのブログに載せた「ネット利用時間数と読書量の意外な関係」htps://tuneoo.blogspot.com/2010/06/blog-post_24.html に書いたように、個人的には読書量がインターネット出現前より後の方が読書量が増えているからです。
インターネットとの相乗効果で本を多く読むようになった
上で紹介した2010年の記事のように、私自身はインターネットのせいで読書量が減るようなことはなく、ネットとの相乗効果で逆に増えています。
ネットとの相乗効果というのは、ネット検索の多用で情報や知識が増え、それらに刺激を受けて、関連する書籍へ関心が高まるからにほかなりません。
わたし自身のこうした傾向は、決して個人だけのことに終わらず、ネットとの相乗効果で人々の読書欲は再び高まってくるのではないでしょうか。
そうでなければ、日本が本を読まない国に成り下がり、国力がますます衰えてくるばかりです
本を読むと疑問や問題提起が起るがインターネットでそれらを解決
ネットと読書の相乗効果についての論理をさらに展開させると、両者の関係は、読書がもたらす疑問や問題提起をインターネットが解決するという相関関係が成り立ちます。
もちろんこの逆もあり、ネットで得た情報が読書につながることも少なくありません。
ということは読書をするほどインターネット利用が多くなり、それにつれてますます読書が増えていく、という相乗効果が生まれるのではないでしょうか。
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