私がよくいく駅前のマックには連日高校生がたくさん来ている。夕方前の時間帯だと多いときは約3分の2の席は彼らで占められていると言っても過言ではない。
昨日も隣に男子二人が座っていたが、注目すべきは注文メニューが豪華なことで、中でも一人の方のテーブルに乗っていた大きな箱のチキンナゲット(15個入り))が目立っていた。
その生徒がそれを食べながら、「これ490円」と連れの生徒に値段を告げていた。注文はそれだけでなく、マック定番のポテト中サイズとコーラらしいドリンクもついていた。
この3点でいったいいくらになるのだろうと、スマホで値段を調べて見ると、ポテトMサイズが330円、コーラMサイズ270円で3点合計で1,090円になる。
バーガー、ポテト、ドリンクのセット料金だと幾分割引になるようだが、それでも700~800円はするだろう。
比較的価格がリーズナブルなマックでさえこの金額になるのだ。
時間は午後3時過ぎで昼食でも夕食でもない時間帯であることからして、この出費は高校生としてお金の使い過ぎではないだろうか。
この生徒だけでない。あたりをぐるっと見渡して見ても、女子も含めてたいていの生徒のテーブルには、ハンバーガーをはじめ、ポテトそれに飲み物が並んでいるではないか。
この様子だと、ほとんどの生徒が千円近くのオーダーをしていることになる。昼過ぎの時間帯なので、中にはドリンクだけの生徒がいてもおかしくないのに、そうした生徒は見当たらない。
倹約、節約の意識はゼロなのでは
今多くの家庭の主婦は急激な物価高騰で悩んでいる。おそらくマックへきている高校生の母親たちも例外ではないだろう。
にもかかわらずその子供たちは放課後に無駄とも思える多額の出費をして、まるで家計など顧みることなどないようなのだ。
はっきり言ってこうした高校生たちの経済感覚や節約意識などはゼロに等しいのではなかろうか。いったい学校で何を学んでいるのだろうか。
1か月の小遣いはいくらぐらいなのか
それにしても放課後のマック通いで1回千円はあきらかに使いすぎで、これだと、1か月ではいったいいくらぐらいになるのだろうか。
仮に少なく見積もって1週間に2回通うと月に8回だから、合計金額は八千円余りになるではないか。
最近の統計によると高校生のお小遣い1か月平均は6千円弱となっている。これでいくと件の高校生はマックの費用だけでマイナス2千円になる。仮にマック以外の出費を4千円だとすると、合計1万円になるではないか。
ネットの記事に、とある主婦が娘の女子高校生の口座に毎月3万円入金しているのを知った主人が,「高校生に3万円もの小遣いは必要ない」と、主婦を咎める話が載っていたが、この男性に限らず、こうした高校生の実態に触れると、一言苦言を呈したくなるのは当然ではないだろうか。
これでは母親自らが、経済観念の乏しい娘を育成しているようなものではないか。
もしかして高校の学資無償化が影響していないか?
それにしてもマックでの食べ物の出費だけで、1か月6千円余使う高校生がうじゃうじゃいるという今の世の中、これを聞くだけでも気持ち悪くなりませんか。
いったいなぜこんなことになっているのだろうか、と考えてみると、ふと浮かんだのが、ひょっとして「高校の学資無料化」が影響しているのではないか、ということだ。
高校の学資は公立で約1万円余、私立で2万円余だから、平均1万5千円余である。
これが近年、国の福祉政策でぞくぞく無償化されている。こうなると家庭の財政は毎月1万5千円浮いて来ることになる。その浮いたお金の一部(もしくは全部)が子供のお小遣いに回っているのでは、と勘ぐりたくなるのだ。憶測かもしれないが、タイミング的にもこう考えるのは私だけではないだろう。
