東大生はどんな本を読んでいるのか?
電車などの乗り物の中で本を読んでいる人を見ると、「この人どんな本を読んでいるのだろう?」と、本のタイトルが気になることがありませんか?
私はよくあるのですが、特に美人女性が読んでいる本となると、よけい気になります。
女性の美人でなくても、もし読んでいる人が東大生なら、これはもう、どんなことをしても本のタイトルが知りたい。こう思うのは私だけではないでしょう。
本を読まない大学生が多い昨今ですが、この人たちだけは別、と言われるほど読書をよくする東大生ですが、いったい彼らはどんな本を読んでいるのでしょうか。
東大教師が新入生に薦める100冊はこれ
- カラマーゾフの兄弟(フョードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー)
- 量子力学(レフ・ダヴィドヴィッチ・ランダウ)
- 線型代数入門(斎藤正彦)
- The Universe of English/The Expanding Universe of English(東京大学出版会)
- オリエンタリズム(エドワード・W.サイード)
- プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神(マックス・ヴェーバー)
- 解析入門(セルジュ・ラング)
- 邪宗門(高橋和巳)
- 物と心(大森荘蔵)
- ゲーデル、エッシャー、バッハ(ダグラス・R.ホフスタッター)
- チベット旅行記(河口慧海)
- ホーキング、宇宙を語る(スティーヴン・ウィリアム・ホーキング)
- ワンダフル・ライフ(スティーヴン・ジェー・グールド)
- 解析概論(高木貞治)
- 緊急時の情報処理(池田謙一)
- 現代政治の思想と行動(丸山真男)
- 根拠よりの挑戦(井上忠)
- 視点(宮崎清孝)
- 自由からの逃走(エーリッヒ・フロム)
- 心の科学は可能か(土屋俊)
- 人間を幸福にしない日本というシステム(カレル・ファン・ヴォルフレン)
- 世界の名著(中央公論新社)
- 想像の共同体(ベネディクト・アンダーソン)
- 歎異抄(金子大栄)
- 知るということ(渡辺慧)
- 中島敦全集(中島敦)
- 読むということ(御領謙)
- 日常言語の推論(坂原茂)
- 認知とパフォーマンス(梅本尭夫)
- 夜と霧(ヴィクトル・エミール・フランクル)
- 利己的な遺伝子(リチャード・ドーキンス)
- 理科系の作文技術(木下是雄)
- 理解とは何か(佐伯胖)
- コンピュータのパターン認識(長尾真)
- ヨーロッパ文明批判序説(工藤庸子)
- 「きめ方」の論理(佐伯胖)
- 20世紀システム(東京大学社会科学研究所)
- サーカスが来た!(亀井俊介)
- フィールドワーク(佐藤郁哉)
- 仮面の解釈学(坂部恵)
- 危機の二十年(エドワード・ハレット・カー)
- 貴族の徳、商業の精神(川出良枝)
- 吉田秀和全集(吉田秀和)
- 魂のライフサイクル(西平直)
- 栽培植物と農耕の起源(中尾佐助)
- 罪と罰(フョードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー)
- 三四郎(夏目漱石)
- 史的システムとしての資本主義(イマニュエル・ウォーラーステイン)
- 職業としての政治(マックス・ヴェーバー)
- 信頼の構造(山岸俊男)
- 新しい世界史(東京大学出版会)
- 神谷美恵子著作集(神谷美恵子)
- 図集日本都市史(高橋康夫)
- 生命とは何か(エルヴィン・シュレーディンガー)
- 戦争と平和(レフ・ニコラエヴィチ・トルストイ)
- 荘子(荘子)
- 損害賠償法の理論(平井宜雄)
- 大衆教育社会のゆくえ(苅谷剛彦)
- 知的複眼思考法(苅谷剛彦)
- 徒然草抜書(小松英雄)
- 南方熊楠(鶴見和子)
- 日本人の英語(マーク・ピーターセン)
- 認知科学選書(佐伯胖)
- 認知心理学(東京大学出版会)
- 脳のなかの幽霊(V.S.ラマチャンドラン)
- 悲の器(高橋和巳)
- 碧巌録(克勤)
- 保全生物学(樋口広芳)
- 方法序説(ルネ・デカルト)
- 夢みる権利(桑野隆)
- 夢判断(ジークムント・フロイト)
- 明治憲法体制の確立(坂野潤治)
- 論理哲学論考(ルードヴィヒ・ヴィトゲンシュタイン)
- 侏儒の言葉(芥川龍之介)
- 知の技法(小林康夫)
- 美しきもの見し人は(堀田善衛)
- ご冗談でしょう、ファインマンさん(リチャード・フィリップス・ファインマン)
- トムは真夜中の庭で(アン・フィリッパ・ピアス)
- はてしない物語(ミヒャエル・エンデ)
- ぼくを探しに(シェル・シルヴァスタイン)
- モモ(ミヒャエル・エンデ)
- 完全な真空(スタニスワフ・レム)
- 吉里吉里人(井上ひさし)
- 君たちはどう生きるか(吉野源三郎)
- 朱子学と陽明学(島田虔次)
- 春の戴冠(辻邦生)
- 新幹線をつくった男島秀雄物語(高橋団吉)
- 親鸞(丹羽文雄)
- 人間臨終図巻(山田風太郎)
- 星の王子さま(アントアーヌ・ド・サン・テグジュペリ)
- 蝉しぐれ(藤沢周平)
- 大聖堂(ケン・フォレット)
- 誰のためのデザイン?(ドナルド・A.ノーマン)
- 不滅(ミラン・クンデラ)
- 棒がいっぽん(高野文子)
- 竜馬がゆく(司馬遼太郎)
- ゲド戦記(アーシュラ・K.ル・グイン)
- コインロッカー・ベイビーズ(村上龍)
- ファウンデーション(アイザク・アシモフ)
- 論理トレーニング101題(野矢茂樹)
この中であなたが興味の湧く本は何冊?
いかがですか、このリストを見てあなたはどう思いましたか。また興味が湧く本はどれくらいありますか?
興味のある本が多いほど東大生の頭脳に近づく、と言うのは少し言い過ぎかもしれませんが、読む本の好みが少しでも東大生に近づくことは喜ばしいことに違いないはずです。
リストを眺めて思うのは、流石に東大生が読む本で、近づき難いタイトルが多く、本好きを標榜する身ながら食指の動くものはそれほど多くありません。
とはいえ中には一般的な小説も含まれているのは見逃せません。
例えば96の「竜馬が行く」をはじめ、98の「コインロッカーベイビーズ」、91の「蝉しぐれ」など人気小説もかなり含まれており、東大生と言えども、こと小説の嗜好に関しては一般人とそれ程違わないように思えます。
そんなこんなの感想ですが、個人的には全体の4分の1の25冊程度、読んでみたい本がありました。
このリストを見て東大生とオノレの頭脳の違いを思い知る
全体の4分の1に興味が湧いたとはいえ、残り4分の3の75冊あまりには興味がわかない事実を前にすると、東大生と己の頭脳の違いを思い知らされ、いささか悲しい気持ちがしないではありません。
でもその反面、なんとか25冊の興味が湧く本があったのは幸い、という気もします。
何はともあれ、東大生という日本の最高頭脳集団の読書傾向が知れたことは、今後の読書を進める上での一つの指針になります。
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