土曜丑の日のウナギは、バレンタインデーのチョコや節分の恵方巻と変わらない
土用の丑の日にウナギを食べる習慣はバレンタインデーのチョコレートや節分の恵方巻などとあまり変わるところはなく
要は商売人が庶民にウナギを食べさせようと考えたアイデアです。
ただ始まったのが江戸時代と少し古いだけに人々はこの習慣にすっかり慣れてしまっているのです。
江戸時代と言えば、今のように栄養豊富な食品が多くなかった時代です。それ故に人々は暑い夏を乗り切るための栄養補給にウナギに目が行ったのは分かります。
でも今は違います。ウナギでなくても栄養満点な食品は溢れています。
なにも人々がこぞってウナギに集まることはないのです。
ウナギを食べると精がつく、というのは本当か?
精力回復には亜鉛が効果的と言われています。ではウナギにそれが多く含まれているのでしょうか。
確かにウナギにも亜鉛は含まれています。しかしウナギより亜鉛がたくさん含まれている食品は他に多くあります。
例えば牡蠣、煮干し、するめ、カニ缶などです。これらにはウナギを凌ぐ亜鉛が含まれています。
これでわかるように特にウナギが優れていることはないのです。
この点から見ても、ウナギを食べれば精がつくとは限らないのです。
精力だけを考えればウナギより優れている食品はゴマンとあります。
ウナギの食べ物で代表的なのは「うな重」ですが、ご飯の上に乗せられるウナギの量はたかが知れており、あの程度食べて精がつくとはとうてい思えません。
うな丼やうな重のウナギだけをお皿に乗せてみると量は知れている
うな丼やうな重にはご飯の上にウナギが載っていますが、その量はだいたい120~150グラム程度ではないでしょうか。
150グラムと言えばたかが知れた量です。お皿に乗せてみれば量の少なさがよく分ります。
たかがこれだけの量をご飯と一緒に食べて、はたして栄養満点で精がつくと言えるでしょうか。
うな重に比べて、例えば焼き肉を考えてみましょう。
この場合は肉を次々に網に載せて、手当たり次第食べていきます。
両社を比べても、うな重のウナギの量がいかにも少ないかがよくわかります。
この点からも、うなぎが精力がつく代表的な食べ物だとは思えません。
ウナギより豚肉の方が栄養のバランスが良い
ウナギは確かに栄養価の高い食べ物です。しかしひとつだけ大きな欠点があります。それはビタミンCがまったく含まれていないことです。
したがってウナギを食べた後は他の食品でビタミンCを補わなければいけません。
それに比べて豚肉はどうでしょうか。ウナギに比べれとカロリーは低めですがビタミンCをはじめ、ウナギを凌ぐ多くの栄養素が含まれています。
特にひれ肉やもも肉には疲労回復果のあるビタミンB1が多く含まれています。
本土より暑い沖縄で豚肉がたくさん消費されていることを見ても、夏の暑さ対策に効果的な食品であることがよくわかります。
では豚肉にはどんな効能・効果がある成分が含有されているのでしょうか?
意外にも予想したより低カロリーです。豚肉と、牛肉を同じ部分の部位で比較すると、豚の方がカロリーは低めです。
特に「ひれ肉」「もも肉」の部位には、美肌効果・疲労回復、夏バテに効果がある「ビタミンB1」が最も多く含まれます。
暑い沖縄で豚肉がよく摂取されているのも理解できます。
夏にウナギ、ウナギと騒げば値段はますます高騰する
土曜の丑の日に限らず、人々がウナギを特別な栄養食品と考えて珍重すれば、ウナギの値段は上がるばかりです。
需要が増えれば供給が追いつかず不足するからです。不足すれば値段が上がるのは自明の理です。
したがってウナギに値段をひと昔前のように正常なものに戻すには、暑い夏になっても決してウナギ、ウナギ、と騒がないことです。
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