デジタル時代の若者がなぜパソコンできない?
高齢者ならいざ知らず、高校生から大学生世代の今の若者がパソコンが苦手と聞けば、たいていの人は首をかしげるに違いありません。
スマホを片ときも手放さないデジタル時代の申し子ともいえる昨今の若者が、同列のデジタル機器であるパソコンが苦手とは考えられないからです。
スマホを片ときも手放さないデジタル時代の申し子ともいえる昨今の若者が、同列のデジタル機器であるパソコンが苦手とは考えられないからです。
でもこれは現実の話なのです。ある調査によりますと10代後半から20代全般の若者のうち、パソコンでワードやエクセルができない人が50%近い、という結果が出ています。
驚くべきことですがこれが現実なのです。
こうした現状であるにもかかわらず、一部では「若者にパソコン離れは起きていない」というような意見もあります。でもこれは認識不足で、若者のパソコン離れは今間違いなく起きている問題です。
なぜ若者にパソコン離れが起きているのか
若者のパソコン離れの原因はずばり、スマホにあります。スマホの度を過ぎた利用がパソコンから若者を遠ざけているのです。つまりスマホをやる時間が多すぎてパソコンにまで手が回らないのです。
今の若者は小学校時代にパソコン操作の初歩は学びましたが、その後スマホを手にしてからはパソコンに次第に手を振れなくなっているのです。
それに触れようにも自分用のパソコンが家にないことも少なくないのです。そのためせっかく覚えた操作方法も10代の中ごろにはすっかり忘れてしまうのです。
親の方も子供にスマホは買い与えても、パソコンを使わせることには無関心なのです。これは親自身がパソコンの重要性をじゅうぶん理解していないからなのです。
タッチタイピングのできない若者は珍しくない
上でワードやエクセルができない若者が半数以上いると書きましたが、このような現実では、パソコンの必須技術であるタッチタイピングができるかどうかを問うこと自体がナンセンスかもしれません。ワードやエクセルをやらない人がタッチタイピングができるわけがないからです。
しかし、今の若者はなぜタッチタイピングの重要性に気づいていないのでしょうか。
おろらく、これができるできないでモノを書く上での作業効率が大きく異なることを知らないからなのに違いありません。それに社会に出たら仕事上でパソコン利用は必須条件であり、そのパソコン技術で最も大切なのがタッチタイピングであることにも気づいていないのです。
そんな大事なことがなぜ学生時代に習得できないのでしょうか。スマホをやる時間を少し削るだけでできるはずなのですが。
こういうと、どこからか「パソコンで文章を書けなくても今は音声入力があるじゃないか」という声が聞こえてきそうです。
確かに今では文字でなくても音声で文章が入力できます。でも実用性から言えば、今のところ文字入力にかなうものではありません。
学校のパソコン教育はどうなっているのか
プログラミング教育導入もいいが、パソコンリテラシーを育てることが先決
2020年から小学校でプログラミング教育が取り入れられるということが、いま大変大きな話題になっています。
言うまでもなく今後ますます進化するIT社会ではプログラミングの役割は大きくなる一方です。そのために少しでも人材を増やそうという狙いがあるのでしょうが、その前に大事なのはパソコン(コンピュータ)リテレラシーを育てることではないでしょうか。
前述のように今10代後半~20代全般の若者のパソコン離れが深刻な社会問題になりつつあります。
こうした問題が出てきたのは、行き過ぎたスマホ依存がありますが、その原因の一つに公教育でパソコンリテラシーを育ててこなかったことがあります。そのためにパソコンに対する愛着が弱く、スマホの出現ですっかりパソコンから離れてしまったのです。
プログラミング教育はもちろん大事です。しかしその前にパソコンに対する愛着をつけるためにも小学校を初めとした公教育でのパソコンリテラシーの育成が急務です。
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