文芸作品を書いてそれを本に載せる人は作家とか小説家、あるいは詩人などとか呼ばれることが普通ですが
この他で最近よく目にするようになったのがエッセイストというカタカナ名です。
何故かこの名前が以前に比べてとても増えているような気がします。これは何故なのでしょうか。
そもそもエッセイストとはどのような書き手のことをいうのでしょうか。ネットの辞典では次のように説明されています。
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エッセイストとは
エッセイスト(随筆家)は、筆者が体験したことや得た知識をもとに、想いや考えを文章にした(エッセイ)を書く人のことをいいます。エッセイは、文学の中では「散文」の手法にあたり、形式にとらわれず、読みやすく理解しやすい普通の文章で書かれているのが特徴です。
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エッセイストは原稿料を多くは稼げない
上の説明でもわかるようにエッセイストは主に随筆(エッセイ)を書く人のことを言いいます。
物を書くという点では小説家などを同じですが、随筆は一般的に小説のように長くはなく、文字数が少ないいわゆる小文と呼ばれる短い文章でまとめられます。
具体的な量でいえば、だいたい400字詰め原稿用紙3枚から8枚程度で、文字数にして1200~2500文字が主流で小説やノンフィクションなどの作品と比べて極端に文字数が少ないのです。
作品の文字数が少ないということは、それによって得られる報酬も少ないということになります。なぜなら物を書く人の報酬は書いた文字数に対して支払われるからです。
物書きは書いた作品の原稿料が収入になるが
いうまでもありませんが、物を書くことが職業の人は書いた作品の原稿料が報酬になります。
原稿料はふつう作品を書いた原稿用紙の枚数(量)によって算出されます。つまり原稿用紙(400字詰め)1枚いくらというかたちで計算されます。
では1枚の相場がどれくらいか、というと、これはもう千差万別で、作品の種類、作家の知名度(力量)、発行予定数、など様々な要件によって大きく異なってきます。
でもこういってしまうと、まるで雲をつかむようで具体的な金額がわかりせんので、ここでは大体の目安を書いておくことにします。
作家の原稿料は原稿用紙1枚2,000~10,000円程度
職業作家が書いた最近の原稿料はおよそ1枚2,000円~10,000円程度です。金額の幅がかなりあるようですが、これは作家のレベルに差があることの証明です。
つまり作家には人気があり作品がよく売れる作家と逆に人気が乏しくそれほど売れない作家がいますが、いうまでもなく売れる作家ほど原稿料が高いのです。
エッセイストの報酬だけでは生計が成り立たない?
上では作家の原稿料について書きましたが、問題になるのは随筆を書くエッセイストの収入です。何故問題になるかといえば、随筆(エッセイ)は小文が多く執筆量が少ないからです。
要するに小説のように原稿用紙何百枚というようなまとまった量の作品ではないのです。
前項で作家の収入は執筆した原稿用紙の枚数で算出される、と上で書きましたが、仮にエッセイストが原稿用紙5枚(2000字)の作品を書いたとします。
この作品が 1枚3000円とすると、この作品で得る報酬は1万5000円ということになります。
もちろん月単位で見れば、作品数は数点の複数になるかもしれませんがたとえ5点としても5倍の7万5千円にしかなりません。
こうした作品が新聞や雑誌などに発表されたものだとして名前はある程度売れたとしても、はたしてこれだけの報酬で生計を立てるための収入として十分といえるでしょうか。
誰が考えても無理なことは明らかです。ということはエッセイストは随筆を書くこと意外に、他に仕事を持っているのに違いありません。
エッセイストと名乗るのはライターとして箔をつけるため
エッセイを書くだけでは生計が成り立たないというのに、あえてエッセイストと名乗るのには何か訳があるのでしょうか。
ずばり、それは箔をつけるためです。
エッセイストだけで生計が成り立たないとすれば、他の仕事と兼業を図らなければなりません。その他の仕事のためにエッセイストの名前を利用するのです。
新聞や雑誌などに作品を発表すれば書き手としての名前が売れます。それによって他の媒体から注う文が期待できるからです。
今は紙媒体だけでなネットのウェブサイトでも書き手は広く求められています。いわゆるウェブライターとかコンテンツライターなどと呼ばれる書き手が多く求められているのです。
名前の売れたエッセイストになれば、そうしたところから引き合いがかかることを期待するのです。
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