高齢者とは65歳以上をいうのですが、60代の人だとまだ自分を高齢者とは認めたくなく
間違っても「老人」とは呼ばれたくない、と思っている人は少なくないでしょう。
間違っても「老人」とは呼ばれたくない、と思っている人は少なくないでしょう。
60代に限りません。70代だってそう思う人はいるに違いありません。
なにしろ日本の65歳以上の層は3千万人もいるのですから、そう思う人の数が多くても不思議ではないのです。
そうした人たちが時として口にするのが「まだまだ若いもんにはまけない」という言い草です。
おそらく若者と張り合いたいというより、年寄り扱いされたら、いろいろな面でで不利を招く、という不安心理がこう言わすのでしょう。
ではこれを聴いた「若いもん」はどのように反応するのでしょうか。
「年寄りの冷や水」と言われないためにも
高齢者が発する「若いもんに負けない」を耳にした若いもんが返す言葉が何かというと、その一つに「年寄の冷水(ひやみず)」があります。
年寄りの冷や水はいろはカルタの句としても使われているよく聞く言葉です。
でも聴いたときはたいていは深く考えずのやり過ごしてしまっており意味をはっきり知りません。一体どういったことを意味する言葉なのでしょうか。
年寄りの冷や水とは年寄と思しき人が無理して危険であったり、無茶と思える行動(無謀な行動)をとること、をいいます。
この言葉の由来は、年寄りが冷水(冷たい水)を浴びたりすると、風邪を引いたりして、ろくなことはない、という戒めです。
つまり年寄りが体に良くないことをすることに対する皮肉を込めた警告や忠告の言葉なのであり、暗に「年寄りらしくしなさい」と言っているのです。
他人から言われるだけではありません。老人自身が行き過ぎたことを認めて、「こんなことに首を突っ込むとは、まるで年寄りの冷や水そのものだね」と自虐的に発することもあります。
「年寄りの冷や水」は概して良くない結果を招く
年寄りの冷や水はらしくない行為のことを言うのではないでしょうか。
何事もらしくないことをしたら結果は良いものにはならないのが世の常です。
老人が年寄りの冷や水で「若いもんに負けない」とでしゃばっていると、多くの場合、周りから煙たがられたり、疎んじられたりして、嫌がらせを受けたり、遠ざけられてしまうことになりかねません。
要は老人が強がりを言っても良い結果は招かないのです。
「年寄りは年寄りらしく」は嫌いだが
「年寄りの冷や水」以外にも高齢者に対する忠告の言葉があります。その一つは「年寄は年寄りらしく」というものです。
上で書いた「らしくない」の反対です。でもこれには素直に頷けない老人は少なくないはずです。
なにしろ「いつまでも若さを保とう」というスローガンのもとに、これまで若さのためにあれこれ努力してきたのです。
なのにいきなり「年寄りは年寄らしく」とはあんまりではないですか。その気持は良くわかります。
当然のこと心がけとして「若々しくありたい」という気持ちを持つことは良いことです。でも、「まだまだ若いもんには負けない」というふうに、全面に出すと嫌がられるのです。
「若いもんに負けない」という気持ちは良いことなのですが、あくまで内に秘めておくことが大切なのではないでしょうか。
人生100年時代、高齢者の線引に一考を要すのでは
「年寄りの冷や水」とか「年寄は年寄らしく」などの高齢者に対する忠告の言葉を聴きたくない人が多いのは、高齢者の対象になる人口が3千万人もいるからです。
しかもこの数は年とともに増えているのです。それもそうでしょう、今は人生100年時代とも言われるようになっているのです。
だとすると、65歳からの残り人生はは35年もあるのです。つまり人生100年のうち35%が残っているのです。
これほど長い残り人生がある人達をひとまとめに高齢者とすることは失礼かも知れません。
どうでしょうか、現在の65歳以上を改め70歳以上を高齢者とし、70~80歳をジュニア高齢者、80歳以上をシニア高齢者という呼称にする案は?
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