2021年6月23日水曜日

国の「持続化給付金」は ”高校生”をも詐欺師に

 


持続化給付金、大学生はおろか高校生まで犯罪仕立てた

まず下の記事に注目していただきたい。このところ連日のように報道されているコロナ禍で国が出している持続化給付金の詐欺事件に関する記事だが、注目すべきは犯人として高校生が挙げられている点である。

の給付金に関する事件では、昨年有名大学の学生が関わったことで人々を嘆かわせたが、なんと今度は未成年の高校生までが関わったというのである

これを驚かないでいられるだろうか

コロナ禍の国からの救済策とはいえ、未成年の高校生まで巻き込んだのは、なんとも罪作りなではないか

 

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高校生らコロナ給付金詐取疑い 16人検挙、指南役も逮捕―警視庁2021年06月17日  JIJI Com.

 高校生らと共謀し、新型コロナウイルスの影響で減収した個人事業主などを支援する国の持続化給付金を詐取したとして、警視庁少年事件課は17日までに、詐欺容疑で職業不詳石谷貴裕容疑者(26)=東京都新宿区大久保=と、事件当時19歳だった職業不詳の男(20)=埼玉県狭山市=を逮捕した。2人は黙秘しているという。

 石谷容疑者らは、高校生ら17~18歳の16人=詐欺容疑で逮捕、書類送検=に不正受給の方法を指南。昨年6~9月に計1600万円を詐取したとみられ、同課が詳しい経緯を調べている。
 同容疑者らの逮捕容疑は昨年7月下旬、高校生3人に持続化給付金を申請させ、計300万円をだまし取った疑い

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コロナ禍で超イージーな審査による「持続化給付金」とはいったい何なのだ!

持続化給付金 まさに詐欺師製造装置そのもの

いったいこれまでにメディアが取り上げた持続化給付金に関わる詐欺事件を報道する記事をどれくらい見てきただろうか。

おそらく単純に比べるだけでも、このところ頻繁に起こっている「振り込め詐欺」より件数が上回っているのではないだろうか。

しかしなぜこの給付金に関する詐欺がこれほど多く起こるのだろうか。

その最大の理由は、この給付金の支給に対する審査があまりにも甘いことにあることは間違いない。

この甘い審査が人々良からぬ企み誘い、結果的に詐欺師へと仕立てていくのではなかろうか。

ということは、この「持続化給付金」という名の審査の極めて甘い支援策は、さながら「詐欺師製造装置」と言ってもいいのではないだろうか。

 

詐欺は知的犯罪と呼ばれているのに、なぜ未熟な高校生が詐欺師になれるのか!

詐欺は知的犯罪と呼ばれ頭脳を要する犯罪とされている。

例えばいま最も身近に起きている振り込め詐欺を見ても劇場型をはじめ数多くのパターンがあり、これら一つ一つにシナリオやマニュアルが作られている。

詐欺師たちはこれをもとに役割に応じた予備訓練を重ねた上で実践に臨むのだ。

要するにやみくもに相手に当たるのではなく、入念に作成されたマニュアルをもとに訓練に訓練を重ね、十分に作戦練った上で相手に対峙しているのだ。

これに対して今回の持続化給付金の方はどうだろう。詐欺師にってどれほどの頭脳を必要とするだろうか。

知能を要求するのは実行する上で壁が高い場合である。だが、前述のように、この持続化給付金の審査は極めてゆるく、審査なんかまるで無いに等しいのだ。

これほど審査が甘ければ、はたして頭脳必要だろうか。頭なんか使わなくても誰でもが容易に申請ができ、審査も簡単に通ることができるのだ。

うした誰でも参加できる容易さが、高校生までを詐欺師へと巻き込んだ元凶なのだ。

 

性善説によるゆるい審査が青少年をも詐欺に巻き込んだのだ

言うまでもなく、この給付金をいたって容易なものにした最大の要因は、キャッチコピーと言っていい「性善説による審査」にある。

つまり、審査においては厳しさを廃し、性善説をもとにして、申し込には極力応じる姿勢で臨む、という審査方針である。

要するに審査で選別をせず申込人を信用して、なんでもかんでも通過させてしまうという姿勢なのだ。

にもかかわらずこの給付金は個人100万円、法人200万円と高額である

つまり誰でも通るような甘い審査で大金が手に入る、という実に美味しい制度なのだ。

これだと誰もが [申し込まないと損する」という気になるのは自明の理ではないだろうか。

かくして、この頭を使わず簡単に申し込みができる詐欺のシステムへ高校生までもが参加してしまったのだ。

 

これまで犯罪に無縁だった多くの人達を巻き込んだ

今回の給付金詐欺に参加した最悪のケースは高校生だが、その他にもこれまで詐欺犯罪は無縁と思われていた人たちが多く見られる。

そうした人たちとは、競馬界、競輪界などの関係者、主婦グループ、有名大学の学生などである。

こうした人達は持続化給付金という国の安易な支援金ができたゆえに、不本意なまま犯罪者に仕立てられてしまった、と言っても過言ではない。

まさに国の間違った施策が犯罪者をつくった、とも言えるのだ。

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