2023年5月15日月曜日

年金生活 Webライターの告白 ネットで稼ぐのは楽ではない   シリーズ(1)~(4)


(その1)

Webライター始めたのは少ない年金で生活が不安だったから


Webライターを始めたのは年金生活者になってからで、それも受給開始から10年近くも経った69歳の時でした。


いかに高齢化社会だとはいえ、これほど高年齢でライターなど始めるのも珍しいのではないでしょうか。


始めた動機は年金の額が少なく、それだけでは生活が苦しかったことがひとつ、それに、その頃になってネットのライター募集広告が急に増えはじめてきて、Webライティングの仕事が比較敵豊富にあったからです。


それ故に始めたばかりのころでもライティング案件はたくさんあり、仕事の量には不足はありませんでした。


つまり、始めた時期がちょうどWebライティングの成長期にあたっていてスタートのタイミングが非常に良かったと言えるのではないでしょうか。


仕事はネットのライター募集サイトから


上に書いたように、始めたばかりのWebライティングだとはいえ、時期が良かったのかネット上の豊富な募集案件に恵まれたため、仕事の量にはなんら不足はありませんでした。


仕事の案件はすべてがネットのライター募集サイトからでした。当時は今に比べまだWebライターの数が少なかったことから、いわば買い手市場の状態にあり、それも仕事量に恵まれた大きな理由です。


こうした状況からWebライター初心者としての活動でしたが、当初の心配をよそに比較的順調な滑り出しでした。


テスト記事を書いて送ったら、たいてい採用された


仕事に恵まれライティング案件が豊富にあったとはいえ、募集に応募したらすぐ仕事が提供されるわけではなく、ライターとして採用されるまでには一定のプロセスを踏まなければなりません。


まず応募先にこちらの略歴や応募動機、それに仕事に対する意気込みなどを書いて送ります。相手はそれを見て不足がなければ、たいていはテスト記事の執筆を要求してきます。これはテーマやキーワードなどが決められた1000~2000文字程度の記事執筆です。


要はこのテスト記事の出来を見て採否が決められるのです。となれば、ここが応募活動でいちばん力が入る場面です。採用されるべく相手に満足してもらえる記事を書かなければいけないからです。


でもこれについてはある程度自信がありました。なぜならその時までにすでに5年ぐらいブログ運営実績があり、ほぼ毎日のように人に読んでもらうための記事を執筆していたからです。


ブログは人が読んでくれてこそ価値があるものですから、相手を引き付ける記事を書くための訓練が常に強いられていたのです。


それがあったためか、テスト記事で失敗して不採用になることはまずありませんでした。


記事の発注者はいろいろで医師からの注文もあった


ネットのライター募集サイトを使ってWebライターの求人を行う人たちは、ライターの書いた記事を自分のサイトに載せ、それをもとに集客をもくろんでいるのです。


発注者はいろいろで、金融、住宅建築、不動産取引など多種で、珍しいところでは医学会というのもあり、あるとき企業の産業医からの発注を受けたことがありました。


記事のテーマはメンタルヘルスで、ネット検索で四苦八苦しながら情報を調べてPTSDに関する記事を書いた記憶が残っています。


報酬 の平均は1文字0.8円ぐらい


ライティングの仕事量に関しては最初からめぐまれ、なんの不足もなかったのですが、問題は質の方、つまり報酬の点です。


これの何が問題なのかといえば単価が安い点です。ライターの報酬は、普通の仕事のように時間給ではなく、執筆した原稿に対して1文字いくら、という形で決められます。


もちろん一定ではなく、募集先によって異なるのですが、たいていは1文字1円前後で、始めた当初は、その幅が0.5~1,5円ぐらいだっのではないでしょうか。


これだと、例えば2000文字の記事を書いた場合の報酬は1000~3000円ということになり、上下で2000円も差が出てくるのです。これを平均すれば1文字0.8円ぐらいになり、2000文字で1600円ということになります。


ライター初心者が2000文字書くには、速い人でも2時間くらい要しますから、時給に直せば、最高でも900円ぐらいにしかならず、在宅ワークで体が楽だとはいえ、報酬的には決して割のいい仕事とは言えません。


最初は報酬がちゃんと振り込まれるか不安だった


報酬的には割のよくない仕事ですが、初心者であるうえ、在宅でできる点をメリットと考え、我慢して妥協することにしました。


でももう一つ別の心配がありました。というのはネットを通して見ず知らずの人から発注された仕事に対して、はたしてきっちり報酬が支払われるかどうか不安がよぎったのです。


もちろん仕事開始前には両者間で契約書を交わします。それには報酬がいくらで、支払方法は銀行振り込みで、毎月何日までに振込などの記載があります。


とはいえ、面談での取り決めではなく、単なるネット上での契約に過ぎないのです。これで不安がないといえばうそになります。


初めて報酬として振り込まれた金額はささやかな6300円


Webライターとして貰った報酬はエクセルで票を作って記録しています。それを見るといちばん最初の仕事の報酬額は6300円というささやかなものでした。


それも約束日にきっちりと振り込まれず、こちらが請求して、約束の日を遅らせてやっと振り込まれたものです。上で書いた、「報酬がきっちり降り込めれるかどうか不安だった」というのが、図らずも当たったわけです。


月に5万円稼ぐには、いったい記事をどれくらい(何文字)書いたらいいのか


少ない年金だけでは生活が苦しいから、という動機で始めたWebライティングですから、なんといっても大事なのは収入です。何も月に何十万円とは言いませんが、生活を補うためには少なくても毎月5万円ぐらいは必要です。


5万円といえば、大卒初任給の4分の1ぐらいの少ない金額ですが、これをネットで稼ぐとなると簡単ではないのです。


では、どれぐらいの量の記事を書けば5万円になるかを具体的に見てみましょう。ここでは上で上げたように記事報酬そ1文字0.8円として計算してみます。


(計算例)

0.8円×2000文字=1,600円(執筆に2時間~2時間半かかる1記事の賃金)

1,600円×1,5=2,400円(1日4時間ぐらいで3000文字書いた賃金)

2,400円×21日=5,0400円(平均4時間ぐらい21日間働いた賃金)



                       (その2)につづく


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