2分に1組が離婚して、その後で何が起っているのか
しかしこれは驚くべき数字ではありませんか。なんと今の日本では2分に1組が離婚していて、その数は年間24万組にも及ぶというのです。
2分に1組と言えば、1時間で30組ですから1日にすると実に720組にもなります。
例えば2012年の数字を見てみますと、婚姻件数が67万件で離婚件数が23.5万件ですから、実に婚姻数の30%以上が離婚していることになります。
つまり今の日本では夫婦の3組に1組以上が、2分に1組のペースで離婚しているのです。これは今から44年前の1970年に比べると実に2.5倍に増えているのです。
もちろん離婚は法的に認められた正当な行為ですから、それ自体は何も責められることではありません。でも離婚によって生み出される様々な弊害は見逃すことはできません。
その最たるものが子どもへ悪影響ではないでしょうか。
例えば最近大きな社会問題になっている児童虐待ですが、この問題の原因を考えてみますと、決して離婚と切り離して考えることができないように思います。
児童虐待が発生するのは、多くは若年離婚の場合ではないでしょうか。若年離婚だと当然子どもはまだ小さく、赤ちゃんや幼児である場合が多いと思われます。
離婚してそんな小さな子どもを抱えた女性が、新しい男性と交際するとき児童虐待が起るのです。
最初はそれを承知の上で交際をはじめた男性にしても、交際が進展するにしたがって、絶えず母親にまとわりつく小さな子どもを次第に疎ましく感じるようななっていくのです。
若年離婚した若い女性と交際する男性ですから、まだ子どもには慣れておらず、愛情を注ぐ余裕はそれほどないと思われます。
したがって時としては子どもを邪険に扱うことがあるのです。それが次第にエスカレートしたのが虐待なのではないでしょうか。
虐待だけではありません。若年離婚はまた貧困問題とも密接な関係があります。
先日もNHKの報道特集で若年女性の貧困の問題を取り上げていましたが、年収が100円強しかない貧困状態の若年女性がこのところ急激に増えてきていると報道されていました。
そうした女性の中には若年離婚の女性が多く含まれているそうです。
そんな女性は小さな子どもを抱えていることが多く、満足に働けない状態で、それが貧困にさらに拍車をかけているのです。
聞くところによりますと、日本の役所では離婚申請に対して、それほど厳しい審査がなく、書類さえ揃っていれば簡単に離婚を認めるというのです。
つまり小さな子どもがいる場合でも、離婚後の養育などについてじゅうぶんな取り決めをしないまま、離婚を認めてしまっているのです。
要するに欧米諸外国に比べると、日本はいたって離婚がし易い国なのです。
この離婚のし易さが児童虐待や若年女性の貧困に繋がっているのではないでしょうか。
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