日本人の英語べたはレベルの低い英語教師のせいなのか
TOEIC国別平均スコア(2012年)
1位 バングラデシュ 899
2位 スリランカ 893
3位 ネパール 879
4位 ドイツ 866
5位 インド 858
6位 パキスタン 850
7位 カナダ 808
8位 ポルトガル 799
9位 スイス 779
10位 中国 747
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39位 日本 512
39位 日本 512
まず上のデータを見てください。これは2012年に行われたTOEIC英語テストの世界ランキングです。
なんと1位~3位はすべてアジアの国々が占めています。これらの3国ですが、いずれもアジアの中ではどちらかと言えば貧国に属していますから、英語に限らず学習環境はそれほど整っているとは思えません。
でもこのテストではいずれも高得点をあげて堂々とベストスリーの座を獲得しているのです。
一方日本の成績はどうかと言いますと、アジアでも最下位レベルの512点しか取れず、順位も下から数えた方が早いというほどのひどい状態です。
世界第3位の経済大国で、あらゆる面で学習環境が整っている国なのに、何故日本人の英語の力がこれほど低いのでしょうか。
日本人の英語下手の理由についてはこれまでいろいろ言われてきています。
でもいずれも決定的な理由として捉えるには不十分でした。それ故に英語下手が指摘されるたびに、何故だろう?と、その理由の模索を続けてきました。
でもここきて、はっきりその理由が分かったような気がします。
それは英語を教える先生の英語力が低いからなのです。下の新聞記事によれば、中学の英語の先生の7割以上が英語教師として必要な英語力を備えていないのです。
つまり英語教師にとって最低限必要と考えられる英検準1級レベルの力を持つ人が30%もいないというのです。
英検準1級とは1級と2級の間にある級です。でもどちらに近いかと言えば2級の方ではないでしょうか。
2級といえば高校生でも取れるレベルの資格です。その2級に近い準1級のの実力さえ持っていない人が7割以上いるとは、実に驚くべきことではないでしょうか。
おそらくこれくらいのレベルの人だと、自分の英語力には自信がないはずです。
したがって堂々と胸を張って生徒を指導することはできないのではないでしょうか。
どう考えても自信がない先生に教えられた生徒に力がつくとは思えません。
これで分かるように、日本人の英語下手は教える先生が力不足であるから、というふうに結論づけられるのです。
下は最近の読売新聞の記事です。
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英検準1級レベルの英語教員、中学で3割未満
英検準1級程度の力を持つ英語教員が高校では5割を超える一方、中学校では3割未満であることが文部科学省の調査で分かった。
同省では、同程度の実力を持つ教員を高校で75%、中学で50%にする政府目標に近づけたい考えだ。
中高の英語教員に、昨年12月2日時点での英語の外部試験の受験状況などを聞いた。
それによると、高校の英語教員2万3368人のうち、英検準1級や、国際的な英語力テストTOEICなどの試験でこれに相当する成績を取っていたのは1万2315人(52・7%)。中学では3万813人のうち8607人(27・9%)だった。
2014年06月19日 読売新聞電子版
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