2019年1月5日土曜日

お正月も関係ない!原稿の締め切りでホテルに缶詰めになる作家たち



楽しいはずのホテル滞在もこの人たちには苦痛あるのみ

大方の人にとってホテル滞在は楽しい体験です。なぜならホテルは旅行や週末の息抜きなどレジャーとして利用するところだからです。

自宅とは違う華やかな客室、食べたことのないような珍しい料理がふんだんにある素敵なレストランなどすべて非日常の体験ができます。

でもこうした楽しはずのホテルが、ある方々にとっては楽しいどころか、ただ苦痛を感じるだけの場所だというのです。いったいどういった方々なのでしょうか。

ズバリ、それは物書きとも呼ばれる作家の人たちです。この方々のホテル利用は楽しむためではなく仕事をするための場所になるのです。つまりホテルが作品執筆の場所になるのです。



締め切りを守れない作家たち

作家の仕事はものを書くことです。ものを書くのも趣味でやるならいざ知らず、仕事でとなればいろいろな制約が伴います。その最たるものが締め切りです。これが作家を苦しませるのです。

ものを書くことは一種の芸術です。芸術を創出するのは簡単なことではありません。つまり頭を絞らなければできないことなのです。

ホテルの客室にこもって一心不乱に知恵を絞って原稿執筆に向かうのです。これでは楽しいことなどあるはずがなく、果てしない苦闘が始まるのです。

創作は頭を絞らなければできません。この頭を絞るということが苦痛が伴います。作家はこの苦痛とずっと付き合っていかなければならないのです。

でも作家といえども人間です。できことなら苦痛から逃げたくなります。つまり作品の締め切りから逃げたくなるのです。

その結果締め切りが守れなくなります。それを防ぐために逃げ出すことのできないホテルへ籠っての執筆となるわけです。



締め切り前にホテルに缶詰めになる作家

でもなぜ締め切り前の作家が缶詰になる場所がホテルなのでしょうか。なぜ仕事場を自宅から高い利用料を払ってまでホテルへ変えなければならないのでしょうか。

理由は次の二つです。まず一つ目は自宅だと家族がいるためいろいろな雑念が入りやすくなります。

つまり家族や訪問客など、人とのいろいろな交渉事が出てきてそれに煩わされます。でもホテルだとそれから解放されます。

二番目はものを書くのに適した場所を得るためです。ものを書くには静寂さが必要です。ホテルの個室は外界の騒音を遮断していますから静寂そのものです。これが執筆を促進させてくれるのです。




 
作家がよく缶詰めになるホテルはどこ?


作家が缶詰めになるといっても、ホテルであればどこでもいいわけではありません。間違っても場末の騒々しいところはダメです。

条件としては環境が良く閑静なところ、あまり大きくないところ、出版社から近いところ、などになります。

環境が良く静かなところというのは、言うまでもなく執筆に適しているからですまたあまり大きくないところというのは、大きすぎると人の出入りも多く,それに娯楽のための施設が多く、いらぬ刺激や雑念が入るからです。

三つ目の出版社に近いところというのは、締め切りが迫った作家からできるだけ早く原稿を受け取るためです。



山の上ホテルは作家が缶詰めになることで有名

古くから作家が缶詰めになるホテルとして良く知られているのが、東京の山の上ホテルです。

このホテルはカンヅメならずとも有名作家が好んで利用しているホテルですが、その理由は何なのでしょうか。

山の上ホテルは東京の神田駿河台にある客室数35の小さなホテルです。これでお分かりのように静かで小さなたたずまいから、作家が執筆する条件にピッタリ合っているのです。

つまり、環境が良く閑静で人の出入りが少ないので煩わしさがなく、しかも神田という土地柄から出版社に近いという利点も含めて作家に必要な条件をことごとく備えているのです。














0 件のコメント: