2019年1月14日月曜日

西野カナ「トリセツ」の歌詞が気に入った



西野カナ トリセツの歌詞

作詞:西野カナ



この度はこんな私を選んでくれてあありがとう。

ご使用前にこの取り扱い証明書をよく読んで

ずっと正しく優しく扱ってね。

一点ものにつき返品交換は受け付けません。

ご了承ください。



急に不機嫌になるこいとがあります。

理由を聞いても

答えないくせに放っとくと怒ります。

いつもごめんね。

でもそんな時には懲りずに

とことん付き合ってあげましょう。



定期的に褒めると長持ちします。

爪がキレイとか

小さな変化にも気づいてあげましょう。

ちゃんと見ていて。

でも太ったとか

余計なことは気付かなくていいからね。



もしも少し古くなってきて

目移りする時は

ふたりが初めて出逢った

あの日を思い出してね。



これからもどうぞよろしくね。

こんな私だけど笑って許してね。

ずっと大切にしてね。

永久保証の私だから。

以下略



トリセツの歌詞の何が良いのか

年甲斐もなく若い女性歌手の歌が気に入ったからと言って、どうか笑わないでください。
 
この歌、メロディーもさることながら特に気に入ったのは歌詞の方です。

上の歌詞が、ご存じ、去年の紅白にも出場した西野カナの歌「トリセツ」のものです。
 
多くのヒット曲がある彼女があえて3年前に出したこの曲を選んだのはなぜなのでしょう。たぶん彼女はこの曲の歌詞がとてもか気に入っていたからではないでしょうか。
 
もちろんこの歌詞も他の多くの作品同様、彼女自身が作ったものです。
 
この歌詞、歌で聴いてもそうですが、こうして改めて文字として書かれたものを眺めて見ると実によくできていて、タイトルのトリセツ(取扱説明書)に照らしても、すごく的を得た表現が多いと思いませんか?
 
女の子である「わたし」の取り扱い上の注意点を細々と書いたものですが、モノでなくヒト(それも若い女の子)の取り扱いだけに、デリケートな部分まで注意が欠かせない点がうまく表現されています。



トリセツはセンスあるスマートなカタカナ略語

それにしても取扱説明書のことをトリセツとはうまくいったものですね。

恥ずかしながら、私がトリセツが取扱説明書の略語であることを知ったのはごく最近のことです。
 
いうまでもなく上に挙げた西野カナのトリセツという曲を聞いたのがきっかけです。
 
つまり、曲のタイトルのトリセツって、どういう意味?と考えてからです。
 
トリセツをネットで調べてみると次のように載っていました。


トリセツの由来

トリセツ』は、テレビ朝日で放送されていた情報番組。番組名の由来は取扱説明書
1期は200243から2003326まで、毎週水曜 24:51 - 25:21 に放送。第2期は200441から2005331まで、毎週木曜 24:51 - 25:21 に放送。第1期はBS朝日でも遅れネットで放送されていた。
案内役は第1期では筧利夫が、第2期では松任谷正隆が務めていた。ナレーターは第1期、第2期ともに近藤サトが務めていたが、第2期の前半のナレーションは荻野目慶子が担当していた時期がある。メインスポンサーはNTT DoCoMoで、番組中にドコモのインフォマーシャルが流れていた。
本番組は第31回国際エミー賞の最終選考に選出されるも[1]、グランプリ受賞はならなかった。テレビ朝日製作の番組としては初の国際エミー賞ノミネート作品となった。

ウィキペディアより


あらゆる人に対してトリセツが必要 ?

トリセツは取扱説明書のことです。一般的には取扱説明書は商品につけられていて、使い方や商品仕様などを説明するものです。それが西田カナのトリセツでは人に対して使われているのです。
 
つまり「私の取り扱い説明書」になっているのです。でもこの歌がトリセツではなく「トリアツカイセツメイショ」であったらどうでしょうか。
 
たとえ同じ歌詞を使ったとしてもヒットすることはなかったのではないでしょうか。
 
ヒットしたのはトリセツというネーミングと歌詞がぴったりマッチしたからに違いありません。
 

これはトリセツはものに対してだけでなく、人にもよく合うからかもしれません。
 
とすれば西野カナのわたしだけでなく、人ひとりひとり誰もが対象になれるかもしれません。
 
例えば、僕のトリセツ、あなたのトリセツ、彼のトリセツ、彼女のトリセツ、というふうに。

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