2020年4月21日火曜日

横浜で2300室の高層豪華ホテルが1棟丸ごと新型コロナウイルス患者の施設に


いま国や地方はコロナウイルスの軽症、無症状患者が病院に代わって滞在するためのホテルの客室確保に努めていますが

始めて間もないにもかかわらず成果は順調に上がっているようです。

というのもホテルの需要はコロナ禍で激減しており、実に8割以上の客室が空室状態にあるからです。

オリンピックの延期とコロナ禍のダブルパンチで、いまホテル業界は存亡の危機にあると言っても過言ではないのです。

とはいえ、危機をもたらした原因であるコロナ禍が、空室の新たな需要をもたらしているのは、なんとも皮肉なことではありませんか。


こんなに大きくて豪華なホテルが丸ごとコロナ仮施設になるとは

こうした中で注目されるのは横浜市が確保したホテルです。

なんと1年前(2019年)に開業したばかりの2300室もある巨大ホテルを1棟まるごと借り切ったといいますから驚きです。

まず、このホテルがいかに凄いかは下を御覧いただくとよくわかります。


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アパホテル&リゾート〈横浜ベイタワー〉の概要

みなとみらい線「馬車道駅」から徒歩3分、JR・市営地下鉄「桜木町駅」「関内駅」からも10地上35階建、地下2階、総客室数2,311室
日本最大級を誇るホテルとなり、高品質・高機能・環境対応型を理念とする最新仕様の新都市型ホテル
大浴殿・露天風呂で様々な種類のお風呂が楽しめる他、アーバンリゾートを体験できるプール・フィットネスも完備。

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いかがでしょうか。このホテルの凄さがご理解いただけたではないでしょうか。

しかし、こんなに豪華で立派なホテルがコロナウイルス患者の治療用に使用されるとは驚きの他の何ものでもありません。

コロナ対策としては良いことに違いありませんが、それにしてもこれほど豪華で立派な新築ホテルさえ1棟丸ごと貸し出ししなければいけない状況に至っている現在のホテル業界が気になります。

コロナウイルス禍の空前のホテル不況がもたらした驚きの事実

しかし何度考えても、これほどの大きなホテルを丸ごと貸し切りにできることが不思議に思えてなりません。

人気のない古くて設備の悪いホテルならまだしも、東京オリンピングを目指して新しく建てられた最新設備の高級ホテルなのです。しかも2300室すべてを借り切るのです

しかしどうしてこんなことが可能になったのでしょうか。

丸ごと借り切るということは、他の客はまったくいないということを意味します。要するにホテルの一般利用客はゼロなのです。

とはいえ、落ち込んだとはいえ10~20%の利用はあったでしょうから、そうした客はおそらくチェーンの別のホテルに振り替えたのかも知れません。

そして全館をお客がゼロの空の状態にして借り出すことにしたのでしょう。


いま日本のホテルの客室数はどれくらいあるのだろうか?

コロナ禍で空前の不況を迎えているホテル業界だとはいえ、2300室もの大型ホテルを1棟丸ごと貸し切りにできるほど、今のホテルは客室が余っているのでしょうか。

利用率が10~20%しかない今の状況なら、客室が余っていることはじゅうぶん想像できますが、コロナがいつ終息するのかはわからないはずですから、終息後のことを考えると安易に丸ごと貸し出すことはできないはずです。

もちろん規模の小さなホテルはムリでしょうから、できるとすれば大規模なホテルチェーンではないでしょうか。

そうなのです。今回2300室のホテルを丸ごと貸し出したのは、日本最大のホテルチェーンであるアパホテルグループなのです。

このホテルグループが持つホテルの客室はなんと10万室を超えているのです。

この規模からすると今回貸し出した1棟2300室は微々たるものと言えるかも知れません。


全国で21万室ものホテル客室がコロナ軽症患者用に確保された

コロナ患者用にホテルを貸し切りにしているのはこの横浜だけではなく、今や全国に及んでいます。

いったい日本全体ではどれくらいの客室が使われることになるのでしょうか。

4月21日の新聞は、コロナ軽症者向けのホテル客室が21万室確保されたと報道しています。

21万室といえば、今回の横浜のホテル2300室の約100倍です。

しかし今がいかにホテル不況とはいえ、210,000室もの客室が短期間に簡単に確保できたというのは驚きです。

これほどの数の客室は貸し切りにできるということは今のホテル業界の不況に深刻さを如実に示していますが、それにもまして気になるのは、いったい日本のホテルにはどれくらい客室があるのかという点です。


日本のホテルは東京オリンピックを機に客室数を大きく伸ばした

日本全国の宿泊施設数は、2020年1月現在、51,987施設、部屋数て1,625,219室となっています。

2019年1月時点では、全国の宿泊施設は50,552、部屋数にして1,541,517室であったことから、宿泊施設数については1,435施設(2.8%)、部屋数にして83,702室(5.2%)増加しました。
客室数でビジネスホテル7.6%増、リゾートホテル4.5%増
カテゴリー別では、ビジネスホテルが2019年1月時点の696,862室(7,994施設)から2020年1月現在で753,961室(8,416施設)へと57,099室(7.6%)増加した。
旅館は、2019年1月時点の241,864室(13,958施設)から2020年1月現在で243,853室(14,050施設)へと1,989室(0.8%)増加した。
シティホテルが、2019年1月時点の186,792室(1,156施設)から2020年1月現在で191,549室(1,179施設)へと4,757室(2.5%)増加した。
リゾートホテルは、2019年1月時点の114,883室(1,512施設)から2020年1月現在で120,259室(1,576施設)へと5,376室(4.5%)増加した。

出典・HOTELBANK


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