コロナ緊急事態宣言解除後の6月中頃、JR駅前の商店街に入り口近くにあるビル1階のトンカツ店の店頭に張り紙があった。
この店3年ほど前にオープンした店だが外観が瀟洒でウインドウ越しに見える内部の長いカウンター席はいつも客が溢れているかなかの繁盛店である。
それゆえなのか、店頭の張り紙が気になり、「一体何を書いているのだろう?」と近寄って眺めてみた。
その文面は次のようになっていた。
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お待ちのお客様へ
隣店や通行のお客様にご迷惑になりますのでお待ちの際はお名前を書いて
スロープの方に並んでお待ち下さい
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文章がお粗末な上に、大事なお客に対する配慮が見えない
読み終わるなりムカッと来た。
この張り紙、瀟洒な店の外観に反してなんともお粗末極まりないのだ。
文章が下手なだけでなく大事なお客に対する配慮がまったくない失礼千万な文面ではないか。
いったい誰が書いたのか、店主?それとも店員?
それはともかく、この張り紙のどこが問題なのだろうか?
まず、見出しの「お待ちのお客様へ」だが、出だしはお待ちではなく、ご来店にして「ご来店のお客様へのお願い」というふうにすべき。
次の「ご迷惑になりますので」が一番悪い。だいたいわざわざ入店を待ってくれている客に対して、いきなり「隣店や通行のご迷惑になりますので」とは何事だ。
これだと店にとって大切なのは隣店や通行人であって、お客はその次、というふうに聞こえるではないか。
この店はいったい客のことをどう考えているのだろうか。
店の前を通るとき、一度入ってみようと思っていたのだが、この張り紙で一気にその気が失せてしまった。
この張り紙を店に代わって書き直すとすれば、次のような文面が望ましいのでは。
本日はご来店誠にありがとうございます。
恐れ入りますが、お待ちいただく際はリストにお名前を記載のうえ
隣店や通行人にご配慮いただき、スロープに沿って
お並びくださいますようお願い申し上げます。
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