こんな過酷な運命を前向きに明るく生きている女性がいる
日々の生活に不満を持って過ごしている人におすすめしたい一冊
想像してみてください。寝たきりで、てんかん発作のある医療的ケアが必要な重度心身障害がある子と毎日一緒に暮らしていくことがどれほど過酷なことであるのかを。
いかに運命とは言え、こうした娘を産み落とした著者は、ともすれば体も心も折れてしまいそうになる自分に鞭打って、日々苦難と闘います。
それだけではありません。暗くなりがちな気持ちを極力明るく前向きに保つように努め、障害児ケアのための福祉事業を立ち上げ日毎奮闘を続けていくのです。
こうした姿が読む人の胸を打たないはずがありません。障害児に関わる人はもちろん、広く一般の人々にも読んでいただきたい感動の一冊です。
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●離婚からのリスタート
重い障害のある娘は、常に命の危険と隣り合わせ。24時間いつ何があるかわからない孤独な子育ては、「私の精神を壊しはじめた」と著者は書いています。誰に相談しても「離婚」を勧められた。
でも、実家には帰れないし、「離婚」はありえないと考えていた著者。そして、娘の誕生日の日、娘が入院中の病室で、夫から差し出された「離婚届」。そこから、自分の居場所、母との関係、自分の自立、娘の自立、「ウーマン」としてリスタートしていきます。「不安」を力にしながら。
(もくじ)
はじめに
プロローグ
1 普通ってなんだろう ―妻、母、シングルマザーへ―
1章 出産
2章 結婚生活
3章 離婚
2 ゆらぎながら迷いながら ―母と私、私と娘―
4章 起業
5章 私はマザコンで子ども依存症
6章 二人とも大手術
7章 娘の成長
3 私が私でいるために ―不安や恐れを力に変えて―
8章 それぞれの自立を目指して
9章 明日を生きていくために
エピローグ
おわりに
(著者紹介)
福満 美穂子(ふくみつ みほこ)
1972年 埼玉県生まれ
1994年 学習院大学文学部・日本語日本文学科卒業
2003年 長女出産
2007年 「重度心身障害児親子の会 おでんくらぶ」代表
2015年 「NPO法人なかのドリーム」理事
出典:A Press
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