インターネット全盛時代の今、コロナ禍でテレワークが普及したことも相まってネットを使った在宅ワークが急速に広がりを見せている。
混同しないように注意したいのだが、テレワークは会社勤務の人たちがオフィス代わりに一時的に自宅またはその他の場所を職場として働くことを言う。
それに対して、在宅ワークとは会社勤めではなく自宅で仕事をする人(ホームワーカー)のことなのだ。
ついでに言っておきたいのだが、テレワークのテレは英語ではteleで「離れた」という意味である。
したがってテレワークとは元のオフィスから離れた場所で仕事をすることを言うのだ。
余談はここまでにして、ここからはWebライティングを始めようとしている人たちに是非ともお伝えしたい大事なことを書くことにする。
・思いつきの軽いノリで始めてはダメ
ふと思いついたことを軽はずみにすぐ口に出して回りから失笑され恥をかいたりすることはたまにある。要するに言い出したことが人に認められずに終わるのだ。
でも口に出して失敗に終わることは時間をかけていないが、これが何か物事を実行するとなると話は違う。
例えばその何かがWebライティングだったとする。在宅ライター全盛とも言える今の時代ゆえに「自分にもできるのでは」と、軽いノリで実行に移すのだ。
それでいざパソコンに向かってタイピングを始めるのだが、素人ライターがウェブライティングで仮に1,000文字の記事を書くとしたら少なくても1時間は要するのではないだろうか。
しかも素人でも可能なWebライティングの報酬は極めて安く、おそらく1文字0,5円以下であろう。
これだと仮にマックスの0,5円だとしても1,000文字書いて500円にしかならない。つまり、時給にしても500円ということなのだ。時給500円、いかに賃金が上がらない今の日本でもここまで安い賃金はないだろう。
でも思いつきの軽いノリで始められる様なWebライティングだと、これぐらいの報酬がいいとこなのだ。
言うまでもなく、これだとまさに「労多くして功少なし」そのもので、始めたのがいいが早晩撤退を余儀されてしまうこと疑いなしだ。
・意思をしっかり固め計画を立てて実行に移す
仕事にplan⇒do⇒checkの法則があるように物事を始めるにはまずしっかりした計画が必要である。
Webライティングを始めるにも、「今はネットで稼ぐ時代」などという世間の風潮に惑わされて軽はずみに手を出してはいけない。
「計画なくして成功なし」をモットーに、しっかりと計画を立てて準備万端で臨まないとだめなのだ。
そこでまずやるべきは、Webライティングに関する学習と実行の手たての順をしっかりと決めることである。
・報酬が極端に低い案件には手を出さない
上の「思い付きの軽いノリでやってはダメ」の項でも書いたが、1文字0,5円以下というような報酬の極めて安い案件に手を出すのは避けよう。
始めた当初は仕事が欲しいあまり、深く考えずに受注してしまうのだが、次第にこうした額の報酬があたりまえになり、継続的に受注してしまうようになるからだ。
その結果いつまでたっても「労多くして功少なし」で、次第にやる気が失せてしまうのだ。
「ネットで金儲け」の風潮が高まっているが
在宅ワークの普及に見るように、いま巷ではインターネットを活用してお金を儲けようという風潮が急速に高まってきている。
ネットでの金儲けとは、他の手段には頼らずインターネットだけでお金を稼ぐことを言うのだ。
仮に「ネットで金儲け」としてインターネット検索にかけてみると、出てくる情報はワンさとある。
例えばあるサイトには.
「ポイントで稼ぐ方法」
「クラウドソ―シングサ―ビスで稼ぐ方法」
「ライブ配信アプリの投げ銭で稼ぐ方法.」
等をはじめとして、実に30以上の案件が並んでいるではないか。
これを見て、「金儲けの方法がこんなにたくさんある」と、有頂天になって、ろくに考えもせず適当なものを選んで手を出す人は少なくはないのだ。
しかしこうした仕事紹介サイトはいずれも、いわば時間つぶしの内職のようなレベルのアルバイト的な仕事で、時間ばかり食って成果が少ない極めてコスパの低い仕事が多いのだ。
したがって始めたのはいいが結局は長続きせず三日坊主で徒労に終わってしまうケ―スが多いのだ。
ではWebライタ―に絞った募集広告だとどうだろ。こちらの方も募集案件は少なくはない。しかし思いのほか条件が厳しいものが多く、ポッと出の素人に近いライタ―の手に負えるものではないのだ。
それでも目を皿なようにして必死になって探していると、やっと「未経験者可」などの低条件の募集にありつくこともある。
しかし報酬は極端に低く、なんと1文字0,3円~0,5円でしかない。これだと記事の標準的な量である2,000文字書いても600円~1,000円にしかならない。
素人ライタ―が2,000文字書くためには、どんなに短かくて2~3時間は要する。ということは仮にミニマムの2時間で仕上げたとしても、時給はわずか300円~500円にしかならないのだ。
いかに日本の賃金が安止まりしているといえ、これではあまりにもコスパ悪すぎ。
でもこれがネットのお金儲けに安易に手を出した「にわかウェブライタ―」の笑えない現状なのだ。
真のWebライタ―の条件はこれほど厳しい
では真のウェブライタ募集―とはどんなものなのだろうか。
例えばあるメジャ―なライタ―募集広告にある募集条件を見てみると
「ライター経験3年以上」
「SEO知識必要」
「タッチタイピング熟練者」
とある。
これを見て「なんと厳しい条件なのか!と驚いてはいけない。報酬が1文字1円以上の案件だと、ほとんどすべてと言っていいほど、これ位の条件がついているのが普通なのだ。
こうした募集に対して、かけだしの素人ライタ―の中で条件を満たせる人がはたしているだろうか。
誰でもWebライティングで稼げると思ってはいけない
誰もがインターネットを利用している今の世の中で「ネットで金儲け」などと聞くと、インターネットを使えばWebライティングで簡単にお金儲けができると考える向きも少なくないのではないだろうか。
ネットを使って行う代表的な仕事であるライティングもこれにあてはまるかもしれない。
ちなみに「Webライター募集」という項目でネット検索をしてみると、なんとヒット件数は1,000万件近くあって、見方によっては《なんと豊富な仕事量》と思える案件の数なのだ。
でもこれはまったくの素人考えで、よく絞り込んでみれば、同じ広告主の重複広告がすごく多く、実数的にはこの3分の1がいいとこなのだ。
でもそれでも少ないとは言えない。そこで1件づつ内容を確認することになるのだが、案件の多くが
「経験者に限る」
「SEO知識必須」
「ネット掲載記事拝見」
などと謳っており、その条件の厳しいことに驚いてしまい、一目見ただけで即退散を余儀なくされてしまうほどなのだ。
要するに、これからWebライティングを始めようという素人ライターが即通用するような生易しい世界ではないのだ。
ネットに氾濫する「ライター募集広告」に惑わされていないか
上の「Webライター募集」のネット検索に見るように、いま同じようなライター募集広告は山とある。数が多すぎてどれを見たらいいのかわからないほどなのだ。
こんなに多くの募集広告があると、見る側としてはウェブライターの仕事はあふれるほどたくさんあると思うに違いない。
それだけにウェブライターという仕事を楽観視してしまい、つい安易な気持ちで応募に走ってしまうのでないだろうか。
要するにいま世の中に氾濫する「ネットでお金儲け」とか「あなたもウェブライタ―になれる」などという広告のコピーに惑わされているのに違いないのだ。
DeNaまとめサイト問題はなぜ起こったのか
プロ野球チームのDeNaを知らない人はいないだろうが、その親会社DeNaがかつて起こした「DeNaまとめサイト問題」というのをご存じだろうか。
これは広くインターネット事業を展開するDeNaが、一時ブームになった「インターネットまとめサイト」の分野に参入して事業拡大を狙ったのだ。
だが、一気に事業を拡大しようとあせったばかりに、経験の乏しい多くの素人ライターをかかえ、それがもとで記事の内容がお粗末極まりなく、そのうえ中には他のサイトの記事をコピーしたものも少なくなかったのだ。
そうした粗製乱造ともいえるお粗末な記事だが、量的に少なかったら問題も大きくならなかっただろうが、少ないどころか大量に発見されたのだ。
これが大きな社会問題になり、スキャンダルとしてメディアに大きく取り上げられたのだ。
その結果、日経新聞の記事によれば、スポンサーに対する弁償金などで38億円という巨額な損失を被っただけでなく、会社として大きく信用を失ったのである。
(参考記事)
起こるべきして起きたDeNAのまとめサイト問題(その1) ・ 粗製乱造?インターネット ウェブサイトの素人ライター
DeNAまとめサイト問題は起こるべきして起きた(その2) ・ そもそもの原因はリライト記事にあるのではないか?
DeNa まとめサイト問題で38億円の減損損失
https://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ08HGL_Y7A200C1000000/
モノを書いても、単なるエッセイやコラム記事では金にならない
一般的にウェブライティングの対象になるのは依頼主のビジネスに何らかの利益をもたらすような記事であって、いわゆる単なるエッセイやコラム記事に対してはお金が払われることはない。
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