年金生活Webライターの告白 ネットで稼ぐのは楽でない(2)
シリーズ(1~4)
シリーズ(その3)
Webライターにタッチタイピングは必要不可欠
Webライターは記事執筆でいろいろな資料を目にしながらタイピングします。これで必要になるのがタッチタイピングです。
タッチタイピングとはキーボードを見ないでタイピングすることです。つまり参考資料を手元に置いて執筆する場合は、キーボードに目をやらずに資料に目を置いたまま行うのです。これだと資料からキーボードへ目を移し替える手間がいりませんからそれが時間短縮につながるのです。
これまでにも述べてきましたが、Webライターの報酬は1文字いくらで計算されます。ということは文字数が多いほど報酬は高くなるのです。決まった時間内に文字数を多く書くためにタイピングスピードの速さが求められます。その要求を可能にするのがタッチタイピングなのです。
これでお分かりのようにWebライターが仕事の生産性を上げるためにはタッチタイピングは必要不可欠な条件なのです。
リライト記事が盛んだった頃のWebライターは玉石混交
Webライター新人の私でもなんとか仕事にありつけたのですから、時期的に仕事がたくさんあったのじゃないでしょうか。その証拠の一つを上げると、リライト記事の募集がやたら多かったように思います。
リライトとは元の記事のテーマとか内容を損なわずに別の記事に書き直すことです。つまり趣旨は同じで表現を変えるのです。
方法は多様で、例えば主語と述語を入れ替えたり、単語を同義語の言葉に書き換えたり、フレーズを別の表現に直したり、などいろいろです。
これだと文章を一から書くより難易度が低くなりますから、たとえWebライター初心者でも対応しやすくなります。
ライター募集の広告などを見ていますと、時として「初心者でも書けます」という文面のキャッチコピーを見ることがありますが、そうしたものはたいていリライト記事の執筆を指しているようです。
プロ野球のDeNAもネットのアフィリエイト事業に参加していた
今のプロ野球チームとしてのDeNaしか知らない方は、こんなことを聞いても信じがたいかもしれませんが、一時事業の多角化をはかっていたDeNaは広告収入の獲得を目指してインターネットのアフィリエイトにも手を伸ばしていたのです。
なにしろ」DeNaという大企業がやることですからスケールも大きく、膨大な量の記事を扱っていたようで、それを調達する手段として大量のリライト記事を募集したのですが集まったものの中にはクオリティが低いものも少からず混じっていたのですが、それらを省くことなく採用したのが問題のもとだったのです。
つまり信憑性の低い劣悪記事が多い、と問題になったのです。これについては当時の新聞に深刻な社会問題として大きく報道されました。
詳しく書くと長くなりますので、詳細は下の記事を参照ください。
(参考記事)
起こるべきして起きたDeNAのまとめサイト問題(その1) ・ 粗製乱造?インターネット ウェブサイトの素人ライター
DeNAまとめサイト問題は起こるべきして起きた(その2) ・ そもそもの原因はリライト記事にあるのではないか?
(表9)
(表9)前の章でも書きましたが、新人Webライター時代に原稿料が一番高かった業種は1文字2円の注文住宅です。この表で注目したいのは3件の入金金額はすべて万単位でまとまっていることです。これについて説明しますと、最初の10,000円は2千文字5記事分、2番目は同じく10記事分、そして3番目が同20記事分で、すべて1文字2円の計算で入金されています。
(表10)
シリーズ1で、「発注者には医師も含まれていた」と書いていますが、
これがその時の入金内容です。USBに保存している記事内容を調べてみたところ
記事内容は精神病(双極性障害、PTSD)などで、いろいろな資料を調べながら苦労して書いたことを今でもよく覚えています。
(表11)
(表11)職務経験豊富な得意分野のホテルに関する記事です。文字単価は1文字1円でしたが、ワードプレスへ直接入力による納品というのが初めての経験で少し厄介でした。とはいえ、Webライター新人の私にすると高単価の注文で、そのうえ毎月発注があり、量的にもまとまっていて不足はなく、しばらくの間当方の懐を大いに潤してくれました。ちなみにこの表の2016/1〜2016/4の4か月間だけでも入金額は15万円弱に及んでいます。