いま再び日本のイルカ漁について海外の厳しい目が光っています。これに対しては国内では反対派と擁護派で意見が分かれています。
先日ケネディ駐日大使がアメリカ人の立場ととしてイルカ漁反対を表明する意見をツイッターで発表したところ非常に大きな反響を呼び、内外から沢山の意見がツイッター上を飛び交いました。
全体の意見に目を通してみると、日本人の意見にはどちらかと言えば擁護派が多かったようです。
ツイッターをやる人は圧倒的に若い人が多いことを考えれば、若年層にイルカ漁を擁護する人が多いように思われます。
しかし、イルカと言えばすぐ水族館などの愛らしいショーが目に浮かびますが、ああしたイルカのショーを見慣れた子どもたちの目には、あの残酷とも言えるイルカの追い込み漁はどう映るでしょうか。
それに海外では日本人はイルカを好んで食べると思われていますが、はたして本当なのでしょうか。もしそうだとすればいったい誰が食べているのでしょうか。
周りを見渡しても、おそらくそうした人は滅多にいないのではないでしょうか。
イルカ漁は長い間続いている日本の文化と言いますが、それは日本のごく一部の狭い地域の小さな文化なのではないでしょうか。
それを海外から度重なるの強い反対を押し切ってまで、かたくなに守っていかなければならないのでしょうか。
この問題こそいたずらに文化論などを持ち出して、海外の意見に反論するだけではなく、今後は国民の多くの意見を聞くなどして、対策を講じていかなければならないのではないでしょうか。
下はこの問題に対する安倍首相の反論の記事と最近朝鮮日報に載った記事です。
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安倍首相 「イルカ漁は文化であり慣習」とイルカ漁擁護”を表明!
安倍晋三首相は米CNNのインタビューに応じ、ケネディ駐日米国大使が反対を表明した日本でのイルカの追い込み漁について「古来続いている漁であり、文化であり慣習として、生活のためにとっていることを理解していただきたい」と述べた。22日にスイスのダボスで収録されたインタビュー映像の一部が同社ホームページに公開された。
首相は「それぞれの国、地域には祖先から伝わる様々な生き方、慣習がある。当然、そうしたものは尊重されるべきものと思っている」とも語った。インタビューの詳細は26日にCNNで放送される予定。
朝日新聞2014年1月25日
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日本のイルカ漁、米大使の批判にもかかわらず続行 朝鮮日報
米国のキャロライン・ケネディ駐日大使が最近、日本のイルカ漁を批判したのに対し、和歌山県の仁坂吉伸知事は21日「われわれは、牛も豚も魚も命を奪って生きている。それに目をつぶって捕鯨やイルカ漁を残虐というのは論理的でない」と反論した。
日本で最もイルカ漁が盛んな同県太地町ではこの日もイルカ漁が行われた。仁坂知事はこの日の記者会見で「各国の食文化はみんな違う。資源がなくなるのでない限り、相手の立場を認めるのが文明の知恵だ」と述べ、ケネディ大使の批判は文化の相対性を無視した発言だと主張した。
日本のイルカ漁は400年にわたって行われてきた。ノルウェーと並ぶ代表的な捕鯨国である日本では、年間に約2000頭のイルカが捕獲される。その大部分は、本州南西部の太平洋に面する小さな漁村の太地町が占めている。イルカ漁の方式は簡単なものだ。
太地町の漁師たちはまず、イルカ数百頭を小さな入り江に追い込み、数日間閉じ込めておく。そして水族館などに売るイルカ数十頭を選んだ後、残りを銛(もり)で突いて捕獲する。その大部分は食用として売られている。
米国やオーストラリアなど、捕鯨に反対する国や国際的な市民団体は、このようなイルカ漁を批判し続けてきた。商業目的の捕鯨とは異なり、イルカ漁は国際的な規制の対象ではないが、いわゆる「非人道的な殺りく」に当たるというわけだ。
日本のイルカ漁をめぐる論争は、2010年にアカデミー賞の長編ドキュメンタリー部門を受賞した映画『ザ・コーブ』が世界的に有名になったことで大きく盛り上がった。
この映画は太地町の小さな入り江で、必死にもがくイルカ数百頭と、そのイルカの血で真っ赤に染まる海の様子を余すところなく見せつけ、イルカ漁の残虐さを告発している。
東京= 安俊勇(アン・ジュンヨン)特派員
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版 2014年1月23日
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