コロナ禍真っ只中の開店を意気に感じた
JR駅前の地下街に新しい立呑居酒屋がオープンした。コロナ禍の真っ只中での勇気あるオープンというのが気に入って、さっそく行ってみることにした。
飲み物は瓶ビールがウリらしく、水槽には多くの銘柄がズラリ
その店は地下街の端の方にあった。
入ってまず目についたのはカウンター後部の冷却水槽に入った大量のビール大瓶。
その水槽はカウンター後部にくっついており、カウンターと同じ長さで端から端まですべて水槽になっている。
したがって客はどこからでも掴んで取ることができるので、いちいち声を上げて「瓶ビール」と、注文する必要がないので便利である。
オープン記念サービスの目玉は「ハイボール1円」のようだが
水槽の瓶ビールについては便利さの点では気に入ったが、値段は1本538円でごく普通で特に安くはない。
では飲みもものサービスが何かあるのかといえば、最近新規オープンの店の定番のようになっている「ハイボール1円」というのがあった。
でもこれって、どうせ低原価の安物アルコール類しか使われていないのだろうから、魅力的とは思えず注文は控えた。
では他にオープン特別サービスはないのか、と今度はアテのメニューを眺めてみたのだが。
「アテ」の値段が全部同じなのはおかしい
カウンター前の壁にはアテのメニュー短冊がスラリと張ってあった。
しかし一品づつ書かれたメニューは品物名だけで肝心の値段が書いていない。
まさかときどき寿司屋などで目にする「時価」ということでもあるまいし.
そう思ってさらによく見てみると、メニューの端のほうに、やや小さめの文字で「全品358円」と金額が書いてあった。
どうやらアテはすべて均一料金のようらしい。
それを見て、高くはないと思い、とりあえず「ずりの塩焼き」と「冷奴」を注文した。
358円の均一価格、ずりの塩焼きはリーズナブルでも、冷奴は?
そのアテを食べながらふと思った。
ずりの塩焼きの量は少なめだったが358円ならまあこんなものか、しかし冷奴はどうだろう。量が少なすぎるのではなかろうか。これだと一丁の5~6分の1ぐらいしかなく、ボリュームがいかにも貧弱だ。
おそらく原価は20円程度に違いない。とすると358円だと15倍以上になる。
これだと開店記念サービスどころではなく、暴利を貪っていると言っていい値段ではないか。
こう思うと一気に気持ちが冷めてしまい、早く出ようという気になった。
勘定を頼むと1400円だという。注文したのはビール大瓶1本、それにずりの塩焼き、冷奴の3品だけだから決して安くはなく、新規オープンの店のメリットはまったく感じられない。
新規オープンの店には「損して得取れ」の気概がほしい
新規オープンの店が最も心がけるべきはリピーターの獲得ではないだろうか。せっかくオープンしてもリピーターがなければ店が続かないからだ。
そのために何をすべきかといえば、来客に対する思い切ったサービスである。
魅力的なサービスの提供で客をファンにしてリピーターになってもらうのである。
それに最も効果的なのは料金面での思い切った割引サービスではないだろうか。いわゆる「損して得取れ」の精神である。
でもこの店からはそうしたものがあまり感じられない。それどころかスタート当初から利益優先で臨んでいるようにも見える。はっきり言ってこれでは今後の末永い存続は難しいのでは。
勘定書の用紙の裏に不満に思ったことを書いて店員に渡した
新規オープンということで期待して来たのに、裏切られた思いだった。
この残念な気持を少しで店側に伝えた方が良いと思った。
それで勘定書の用紙の裏に「アテの値段が全部同じなのはダメ」と書いて、女店員に店主に渡すように、と伝えて店を出た。
クレームを伝えたことで少し気持ちが晴れた。ちなみに店の滞在時間は約30分。
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