「ベストエッセイ2020」に掲載された加藤シゲアキの作品、文章の上手さに驚いた
年に1冊づつ出ているエッセイ集シリーズ「ベストエッセイ2020」を読んでいると「できることならスティードで・渋谷」という作品に出会った。
粋で洒落たタイトルだが作家は知らない名前、でもとりあえず読んでみた。
エッセイにしては長く、他の多くの作品に比べて4倍ものページ数だった。
読み始めて最初のページを読み終わらないうちに、この作品なんと上手な文章なのだろう、洒落ていてテンポが良いのがが村上春樹に似たところがあるが、こちらのほうがうんとわかりやすい。
いったい作者の加藤シゲアキとは何者?それが気になって読むのを中断し、スマホを取って検索してみた。
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加藤シゲアキ
加藤 シゲアキは、日本の男性歌手、俳優、タレント、小説家。 男性アイドルグループ・NEWSのメンバー。旧芸名・本名は加藤 成亮。 広島県広島市生まれ、大阪府豊中市出身。愛称は、シゲ。青山学院大学法学部卒業。 ウィキペディア
検索結果を見て驚いた。なんと著者はアイドルグループのメーンバーというではないか。その人間が俳優や小説家も兼ねているのだ。
いわゆるマルチタレントと呼ばれるスーパースターのようだが、歌や芸はさておき、文章の上手さはまさに極め付き。
この若さでしかもアイドルとして活動しながら、どうしてこれほど卓越した文章が書けるのだろうか。
人気アイドルグループが次々と小説家を排出
「NEW-S」や「乃木坂46」には小説を書くメンバーがいる
上述の加藤シゲアキは人気アイドルグループNEW-Sのヴォーカル担当メンバーだ。
NEW-Sといえばテレビ「イッテQ」でおなじみの手越祐也がいるグループだ。
彼の影に隠れてあまり目立たなかったが、NEW-Sには手越の他にもこんなに才能豊かな逸材がいたのだ。
上で彼の文章の上手さはまさに極め付きと書いたが、それを証明するように、彼の書いた小説は吉川文学賞を受賞したけでなく、芥川賞と並ぶ文学賞の最高峰である直木賞の候補にもなった。
以下はそのことを発表したネットの記事である。
加藤シゲアキ 「吉川英治文学新人賞」に続いて「高校生直木賞」受賞
直木賞の候補作から全国の高校生たちが選考する、第8回「高校生直木賞」の選考会が2021年5月30日(日)午後1時より行われ、加藤シゲアキ『オルタネート』(新潮社)が受賞作に決定しました。
加藤さんといえば、2012年1月に『ピンクとグレー』(KADOKAWA)で、小説の世界に鮮烈なデビューを果たすと、以降、「NEWS」メンバーとしての芸能活動の傍ら、作家としても活動を続け、数々の話題作を世に送り出してきました。
そんな加藤さんの3年ぶりの新作長編となる『オルタネート』は、昨年11月に刊行直後から話題を呼び、12月18日に第164回直木賞にノミネート。以降、あらゆるメディアからの取材が殺到し、1月5日(火)に累計10万部(5刷)のベストセラーを記録しました。
さらに、今年1月21日には「本屋大賞」初ノミネート、そして3月2日には、最も将来性のある新人作家に贈呈される賞とされる、第42回「吉川英治文学新人賞」を受賞。アイドル初の文学賞ノミネート、受賞という快挙を遂げました。セールスも怒涛の快進撃を続け、現在までに累計17万8000部(11刷)を記録しています。
高校生直木賞とは、全国の高校生たちが集まって議論を戦わせ、直近1年間の直木賞の候補作、5作品のなかから「今年の1作」を選ぶ試みで、2014年にスタートし、今年で8回目となります。本年の高校生直木賞には全国から31校が出場し、オンラインによる白熱した議論は数時間に及び、本賞初、伊吹有喜さんの『雲を紡ぐ』との同時受賞となりました。 出典:PRTIMES
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乃木坂46の高山一実は
では乃木坂46高山一実の方はどうだろうか。彼女も加藤シゲアキに負けず劣らず才能溢れた小説家として活躍している。その証拠に彼女の処女作である『トラペジウム』はみごと「平成世代が買った本」1位という栄誉に輝いたのだ。以下がそれを紹介するサイトの記事である。
乃木坂46の人気メンバー・高山一実による初小説『トラペジウム』が、全年齢対象の「2019年上半期文芸書ベストセラー」(日販調べ)に3位でランクインし、さらに文芸書に限定しない全ジャンルの書籍を対象とした「平成世代(0歳~30歳)が買った本」としてはベストセラー1位(日販WIN+調べ)を獲得した。夢を追いかけることの素晴らしさを瑞々しく綴った青春小説の本作が若年層から多くの支持を集めた結果となった。
「2019年上半期文芸書ベストセラー」では、瀬尾まいこ氏の「2019年本屋大賞」受賞作『そして、バトンは渡された』(文藝春秋)、内館牧子氏の『すぐ死ぬんだから』(講談社)に次ぐ形でランクイン。令和小説大賞のアンバサダーにも就任した、新時代を牽引するアイドル作家・高山一実に今度も期待がかかる。 出典:ダ・ヴィンチニュース
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