このところ様々な分野で日本の地位が急激に下がりつつあり、ことに経済面での沈滞は目を覆うばかりだ。
最近では労働者の賃金がお隣の韓国に抜かれたということが報道され、まさか韓国に!と、人々はショックが隠せない。
それはともかく、このまま停滞が続けば、これまでかろうじて地位を保ってきた「世界先進7か国」のメンバーも危うくなるのでは、という声もちらほら出はじめている。
これでは国民の気分が落ち込んでも仕方ないのだが、そんな中で少しだけ勇気を与えてくれるようなニュースが最近流れた。
そうなのだ、日本にはまだこんな分野で世界に誇れることが残っていたのだ。
世界の長寿企業ランキング・日本が創業100年、200年の企業数で第1位
世界の長寿企業ランキング。創業100年企業、日本企業が50%を占める
2022年10月20日
日経BPコンサルティング・周年事業ラボでは、世界の企業の創業年数が100年以上、200年以上の企業数を国別に調査した。
2020年に発表した調査結果に続き、今回が2回目となる。日本は共に企業数で世界1位となった。世界の創業100年以上企業のうち日本の企業は50%、創業200年以上の企業では65%という結果となった。
創業100年企業の国別ランキング
創業から100年以上を経過した企業の数を国別に調査した。最も100年企業が多かったのは日本で3万7085社。
世界の創業100年以上の企業総数、7万4037社に占める比率は50.1%となった。2位は米国の2万1822社(29.5%)、3位にドイツの5290社(7.1%)が続いた。スウェーデンを除くと、実質的な順位は10位まで変動なしとなった。
創業200年以上までさかのぼっても1位は日本の1388社。世界の200年企業2129社の中での比率は65.2%となった。2位は米国の265社(12.4%)、3位はドイツの223社(10.5%)、4位は英国の81社(3.8%)となった。
前回調査と比べて順位に大きな変動はないが、10位に今回公表除外国となったスウェーデンの代わりにフランスが入った(前回比プラス5社)。創業200年以上で5位のロシアは、創業100年だと16位(327社)と大きく順位を下げる。
図1 創業100年以上の企業数と比率
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| 企業数 | 比率 |
1位 | 日本 | 37085 | 50.1% |
2位 | 米国 | 21822 | 29.5% |
3位 | ドイツ | 5290 | 7.1% |
4位 | 英国 | 1984 | 2.7% |
5位 | イタリア | 1182 | 1.6% |
6位 | オーストリア | 649 | 0.9% |
7位 | カナダ | 594 | 0.8% |
8位 | フィンランド | 474 | 0.6% |
9位 | オランダ | 467 | 0.6% |
10位 | オーストラリア | 425 | 0.6% |
図2 創業200年以上の企業数と比率
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| 企業数 | 比率 |
1位 | 日本 | 1388 | 65.2% |
2位 | 米国 | 265 | 12.4% |
3位 | ドイツ | 223 | 10.5% |
4位 | 英国 | 81 | 3.8% |
5位 | ロシア | 38 | 1.8% |
6位 | オーストリア | 34 | 1.6% |
7位 | オランダ | 17 | 0.8% |
8位 | ポーランド | 16 | 0.8% |
9位 | イタリア | 14 | 0.7% |
10位 | フランス | 11 | 0.5% |
※企業特定の条件は以下の通り。企業活動ステータス=活動中。法人形態=事業所、公的機関、外国企業、宗教法人、小中高校を除く。所在地、売上高(年商100万円以上)情報が収録されている企業
※公表除外国(データ信ぴょう性が疑われる国)=スウェーデン、コロンビア、ウクライナ
※日本企業の集計=帝国データバンクのCOSMOS2収録の企業情報(100年企業の算出は2022年8月時点で創業・設立いずれかが100年を超えている企業。200年企業は同条件で200年を超えている企業)
※海外企業の集計=ビューロー・ヴァン・ダイク社のorbisの企業情報(2022年9月調査)
出典:周年事業ラボ
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