2010年7月26日月曜日

プロ野球オールスター戦をいまだに「夢の球宴」と呼ぶスポーツニュース女子アナウンサー

年々その人気が衰えてきているプロ野球オールスター戦だが、先日の開催当日、夜のスポーツニュースで女子アナウンサーがこのゲームを指して「夢の球宴」などと、今時としては「死語」になっているとも思える言葉を使っていた。

言葉を売りものにするアナウンサーとして、この時代感覚の無さは一体どういうことだろうか。

そもそも「夢の球宴」とは何を意味するのか、当人ははっきり認識しているのだろうか。

それは言わずと知れたセパ両軍の人気選手が一堂に相集うことを指して言うのであるが、今時これがなぜ「夢の競演」なのであろうか。

いまや大リーグさえ国内で常時テレビ中継されているし、プロ野球のTV中継も以前よりずっと増えている。
しかも数年前からは「セパ交流戦」や「世界選手権大会」なども始まっており、人気選手の姿を目の当たりにすることは今や日常茶飯事にさえなっているのである。

したがって人気選手の集合など珍しくも何ともないのである。

なのになぜそれを「夢の球宴」などと言うのであろうか。

これはアナウンサーとしては大失態であり、大きく減点されてしかるべきである

世の中は進化を続けており、それゆえに時代にそぐわない言葉も時として出てくることはあるのだ。

アナウンサーとして、最も大切なことは「言葉づかいのセンス」であり、常日頃からそれを磨くことに最大の努力を払わなければいけないのではないか。

今時、オールスター戦を「夢の球宴」などと言うのは、
新幹線のことをいまだに「夢の超特急」と呼ぶようなもので、聞く側に大きな違和感を与えるとともに、なんとも言えない「おもはゆい」思いを抱かせるものなのである。

今年、レンホーさんの「一番でなければ駄目なのですか。二番じゃいけないのですか」というセリフが爆発的な人気を博したが、大衆はメディアに現れる人たちの言葉づかいに敏感である。

言葉づかいのプロであるアナウンサーは、一般大衆の師となる立場にいると言っても過言ではない。

どうかそのことについて認識を深め、研鑚に励んで欲しいものである。

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