何故日本が世界中のどの国にも抜かれることなく、これほど長い間「長寿国世界№1」として君臨できたのであろうか。
欧米などに比べて老人福祉や医療が特に進んでいる訳でもないこの日本が、というふうに考えてみればこれはとても不思議なことのように思えてくる。
統計上はともかく、現実の姿として、果たして本当にそうなのだろうか、もしそうだとしても、基礎となる数値の設定とか計算方法が世界の基準に対して同等に扱われているのだろうか。
あまりにも長きにわたり「世界一長寿国」と呼ばれ続けている故に、ついこんな疑問もわいてくる。
そもそも「長寿」という言葉には「健康で長生き」というニュアンスが含まれているように思うのだが、でもそれとは裏腹に現在の日本には「健康で」と呼ぶにはほど遠い、いわゆる「寝たきり老人」と呼ばれる人たちが150万人以上もいるという現実がある。
はたして統計ではこの「寝たきり老人」をどのような形でとらえているのであろうか。
もしこれらの人々の数をそのまま含めた上で「長寿世界一」というのであれば、それには大いに疑問が湧く。
なぜなら世界には、日本のように多くの寝たきり老人を抱えた国はどこにもないからである。
それ故に一部を除いて世界の多くの国がその数値を統計に含めていないのである。
日本人は島国根性のせいか、何かにつけて「世界一」ということに対してこだわりを持っているようだが、こんな不公平な数値をそのまま加えた「長寿世界一」など何の意味があるのだろうか。
この「世界一」を誇る前に、まず不名誉な「寝たきり老人世界一」を恥じて、それを改善していく努力をすることこそ、今何より大事なことではなかろうか。
もうそろそろ根拠の乏しい「長寿国世界一」にサヨナラしてもいい時ではないだろうか。
そんなことを考えていたら、民主党事業仕分けでのレンホーさんの「1番じゃなければ駄目なのですか?2番じゃいけないのですか?」という名セリフをふと思い出した。
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