世の中にはおかしなと言うか、馬鹿げたと言うか、そういった解せない現象が起こることがままある。
驚ろいたのは、9月初旬の本屋の店頭で、一冊の新書版の帯に記された「ついに110万部突破」というキャッチコピーを見たときである。
その本の著者は「竹内一郎」という方で、タイトルが「人は見た目が9割」というもので、私がもう2年以上も前に図書館で借りて読んだ本である。
私はこの3年間、読んだ本はすべて読書記録につけているので読んだ時期について間違って記したりすることは無い。
念のため確認してみたところ、読書記録には読了日が2008年7月29日となっていた。
では、何故私が今回のブログのタイトルにするほど、この本がミリオンセラーになったことについて驚いたのかと言えば、この本に対する私の評価が極めて悪かったからなのである。
私の読書記録は「書名」「著者名」「出版社名」「価格」「発行日」「入手媒体」「読了日」「評価及コメント」の8項目からなっているが、最後の「評価及コメント」の項目でこの本は、評価の最も悪い「C」がつけられ、しかもコメントにはこう書いてある。
「そもそもタイトルに惹かれて読み始めたのだが、最初の方こそまずまずだが、次第に内容はテーマから離れていき、中ほどからはほとんど関係の無いような事柄を無理やりこじつけて、いたずらにページ数を稼いでいる。書き手の力量不足を痛切に感じる1冊である」
評価は「特A、A、B、C」の4段階の最下位、それにコメントにしても実に厳しいものであったのだ。
はっきり言って評価が「C」で、これほどコメントの厳しい作品は滅多にないなのである。
ちなみにこの前後に読んだ清水義範著「大人がいない」が評価「A」、正高信男著「ヒトはなぜヒトをいじめるのか」もまた評価「A」となっている。
私としてはこの本の評価に決して予断はなく、公正な判断を下したつもりである。
その本がである。
売上110万部突破!という驚くべきキャッチコピーを記した帯をつけて私の目の前に突然現れたのである。
この驚きは単に本の売上という一次元に於いてだけのことではなく、私のあらゆる経験上においても特筆すべきほどのことなのである。
いったいなぜなのか、内容の極めて乏しいこの本ごときがミリオンセラーになるのなら、世のほとんどの本がそうなっても不思議ではない。
これについて、私なりに気持を整理させる為にその理由に関して、以下結論めいたことを述べておく。
まず第一は出版社が「売るため」につけたタイトルが抜群に良かった。
このタイトルは普段新書などあまり読まない人々に対しても強い訴求力を持っている。
つまり、多くの人々がこれまでなんとなく「そうではないか」と思っていた関心事について、ズバリ「そうだ」と断言している。
その点が強力に受けたのである。
第二は新書版で680円という価格が安くてお手ごろだった。
これがA5版などの普通のサイズの本だったら、結果は違っていたのではないだろうか。
第三は案外多くいる「自分の容姿にちょっぴり自信を持っているヒト」の優越感を刺激したからではないだろうか。
つまりそういった人たちが自分の普段からの思いを確認するためににこの本を買って読んだ。
こういったようなことが原因となって、今回の異常な現象を生んだのではなかろうか。
つまり、ミリオンセラーは著者や作品の内容に関係なく、編集者や出版社によって意図的に作られるものなのである。
驚ろいたのは、9月初旬の本屋の店頭で、一冊の新書版の帯に記された「ついに110万部突破」というキャッチコピーを見たときである。
その本の著者は「竹内一郎」という方で、タイトルが「人は見た目が9割」というもので、私がもう2年以上も前に図書館で借りて読んだ本である。
私はこの3年間、読んだ本はすべて読書記録につけているので読んだ時期について間違って記したりすることは無い。
念のため確認してみたところ、読書記録には読了日が2008年7月29日となっていた。
では、何故私が今回のブログのタイトルにするほど、この本がミリオンセラーになったことについて驚いたのかと言えば、この本に対する私の評価が極めて悪かったからなのである。
私の読書記録は「書名」「著者名」「出版社名」「価格」「発行日」「入手媒体」「読了日」「評価及コメント」の8項目からなっているが、最後の「評価及コメント」の項目でこの本は、評価の最も悪い「C」がつけられ、しかもコメントにはこう書いてある。
「そもそもタイトルに惹かれて読み始めたのだが、最初の方こそまずまずだが、次第に内容はテーマから離れていき、中ほどからはほとんど関係の無いような事柄を無理やりこじつけて、いたずらにページ数を稼いでいる。書き手の力量不足を痛切に感じる1冊である」
評価は「特A、A、B、C」の4段階の最下位、それにコメントにしても実に厳しいものであったのだ。
はっきり言って評価が「C」で、これほどコメントの厳しい作品は滅多にないなのである。
ちなみにこの前後に読んだ清水義範著「大人がいない」が評価「A」、正高信男著「ヒトはなぜヒトをいじめるのか」もまた評価「A」となっている。
私としてはこの本の評価に決して予断はなく、公正な判断を下したつもりである。
その本がである。
売上110万部突破!という驚くべきキャッチコピーを記した帯をつけて私の目の前に突然現れたのである。
この驚きは単に本の売上という一次元に於いてだけのことではなく、私のあらゆる経験上においても特筆すべきほどのことなのである。
いったいなぜなのか、内容の極めて乏しいこの本ごときがミリオンセラーになるのなら、世のほとんどの本がそうなっても不思議ではない。
これについて、私なりに気持を整理させる為にその理由に関して、以下結論めいたことを述べておく。
まず第一は出版社が「売るため」につけたタイトルが抜群に良かった。
このタイトルは普段新書などあまり読まない人々に対しても強い訴求力を持っている。
つまり、多くの人々がこれまでなんとなく「そうではないか」と思っていた関心事について、ズバリ「そうだ」と断言している。
その点が強力に受けたのである。
第二は新書版で680円という価格が安くてお手ごろだった。
これがA5版などの普通のサイズの本だったら、結果は違っていたのではないだろうか。
第三は案外多くいる「自分の容姿にちょっぴり自信を持っているヒト」の優越感を刺激したからではないだろうか。
つまりそういった人たちが自分の普段からの思いを確認するためににこの本を買って読んだ。
こういったようなことが原因となって、今回の異常な現象を生んだのではなかろうか。
つまり、ミリオンセラーは著者や作品の内容に関係なく、編集者や出版社によって意図的に作られるものなのである。
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