2013年9月3日火曜日

プロ野球 ・ ピッチャーは打つことを考えない方がいい

今年ホームランを打った投手がセリーグにいる。阪神タイガースの能見投手である。ホームランだけでなくヒットもよく打つ。

打席に立ったときのフォームも打ち気満々でそこには投手の雰囲気はない。


だがホームランを打ってからは本業の投げる方の成績はさっぱりで、このところ登板するたびに敗戦投手になっている。


先週木曜日の巨人戦でも依然として良い結果は残せなかった。


しかしどうなのだろうか、日本ハムの大谷選手の例もあるが、はたしてプロ野球選手の投手と打者の二本立ては可能なのだろうか。


高校野球ではエースで4番はよくあるが

これが高校野球レベルだと、投手で4番バッターというような、いわゆるワンマンチームもよくあり、成功しているケースもそれほど珍しくはない。


現に今年甲子園に出た愛媛の済美高校がそうだった。


2年生エースが150キロを越える剛速球を投げて沢山の三振を取り、打者としてもホームランも打っていた。


だが高校生がこうした二本立てがこなせるのも試合数が少ない上に対戦する相手チームが必ずしも強豪ばかりではないからではあるまいか。


それが証拠に高校では打者としても中心的な活躍をしていた実力派の投手でも、プロ野球チームに入った後ではほとんどがの選手が投手に専念して、打者としての影は次第に薄くなっている。


たまに打者として成功している選手もいるが、それは投手から打者へ転向した場合である。


しかしアマチュアの高校野球と違ってプロ野球での二本立てとなると、試合数が圧倒的に多いので練習にしても大変な量をこなさなければならない。


もちろん投手として、打者として各々の立場での練習量の確保が必要になるのだ。その練習がはたして必要なだけの量をこなせるだろうか。


二本立ての場合だと、投げること、打つこと、それぞれに費やす練習時間は半分になる。


ではその半分の時間での練習量で両方の立場を守っていくことができるだろうか。


誰が考えてもそんなことは無理だと思うのではないだろうか。


こう考えると、プロ野球の世界で二本立てなど土台無理なことであり、もしそんなことを企てると両方の才能をつぶしてしまうことになるかもしれないのだ。


したがってどう考えても両立は無理なことではないだろうか。


こうした理由から、多少のバッティングセンスがある投手でも、それに磨きをかけ、打つことに力を入れようなどとは思わないほうが賢明なのではないだろうか。


でも今さらこんなことを言わなくても、ほとんどの投手はすでにこのことに気づいていて、特別な場合を除いてなるべく打ち気に走らないように心がけているに違いない。

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