2011年8月19日金曜日

あの”鉄管ビール”はどこへ行ったのか? ・ 私たちはなぜ”水を買って”飲むことを当たり前にしてしまったのだろうか。



市販されている「水のメーカー名」一覧

・オーケンウォーター
・CLYTIA25
・ワンウェイウォーター
・コスモウォーター
・ドリームウォーター
・アルピナウォーター
・クリスタルクララ
・アクアセレクト
・アクアリズム
・富士青龍水
・天然水「京清水」
・M i z の樹
・T O K A I おいしい水の宅配便
・バナジウム天然水
・アクアクララ
・アルペンピュアウォーター
・エフィールウォーター
・ヘルシーウォーター
・上本設備工業
・ミラフィスウォーター
・ハワイウォーター

上に並べているのは市販されているボトル入り飲料水のメーカー名である。

ごくいちぶだけでもこれだけの数である。これらの会社はいわゆる「飲料水」を専門に製造販売する業者である。

ずいぶんいろいろな会社があるものだ。

水を商品として、これだけの会社の経営が成り立つ今の日本ではあるが、いったい私たちはいつごろから"水を買って"飲むようになったのだろうか。

かつては"水と空気は只"といわれていた時代もあり、お金を出して買うことなど想像もしていなかった。

それがいまやボトルに入った2リットルあまりの水の値段が100円近くもするのである。

そしてそれを数十本単位にまとめて販売する通信販売業者も多数存在しているのである。

仮にこれを比較的安いもの1本70円として、30本買えば2100円となり、もうこれは水の値段とはいえない。

にもかかわらずそれをごく普通の人が、ごく普通に買い続けているのである。

ましてや水事情の悪い諸外国に比べて、日本には安全で水質のよい水を提供してくれる水道が広く普及しているというのにである。

いったい人々はどうして水道の水を敬遠して、高いお金を払ってまで市販の水を買い続けているのであろうか。

それは水道水に対する古いイメージ、つまり"においがする"とか"不純物が混じっている"とかが原因なのではないだろうか。

でもそれら古くから語りづがれてきた水道水のイメージは、単なる誤解や迷信から発生したものが多く、決して水道水の真実の姿を伝えてはいない。

いま日本の水道水には水質保全のために莫大なお金がかけられている。したがって家庭が負担する水道代は決して安いものではない。

それだけ高いお金を払ってきれいな水道水を確保しているのに、それを使わず、あえて市販の高い水を購入するなどということは考えてみれば実にナンセンスである。

私の子供時代などは、のどが渇くと水道の蛇口に口をつけて流れ出る水をがぶがぶ飲んだものだ。あのときの水の味と飲んだ後の爽快感は今も忘れられない。

水道の水をがぶがぶと飲むなどというと、今の若い世代の人は驚くかもしれない。でももう何十年も前のその時代でさえ、"鉄管ビール"とも呼ばれた日本の水道水は安全であったのだ。

それが水質保全技術が当時に比べ格段に進歩してきたいま、安全でないはずがない。

みなさん、これ以上"水道水はまずい"いう根拠の乏しい古い考えに左右されることなく、
日常の食生活に手軽な水道水をもっと利用しようではありませんか。貴重な水資源を守るためにも。

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