このところ「立ち位置」という言葉をよく耳にする。政治家の演説やニュースキャスターの解説などで少なくとも1日1回は耳にするような気がする。
一昨日も野田首相とNHKニュースナインの大越アナウンサーが使っていた。
この言葉、少し前まではあまり聞かなかったのに最近になってによく耳にするのはどうしてだろう。
これに対して、少し前まで同じような意味でよく使われていた「スタンス」という言葉は最近ではあまり聞かなくなった。
察するに、誰かが「スタンス」を「立ち位置」に言い換えて使ったのを別の”あたらしがりや”の人が聞いて、すぐにそれを使い、その後だんだん広まってきたのではないだろうか。
政治家にしてもニュースキャスターにしても、いつも何か喋っているので、使い古した言い回しには次第に飽きてくる。それで目新しい言葉があればすぐ飛びつくのではないだろうか。
しかしタイトルにも挙げているように、これら 「立ち位置」 「スタンス」 「立場」 には意味の違いがあるのだろうか。
この三つの中でちゃんと国語辞典に載っているのは「立場」だけではないだろうか。
もちろんスタンスは英語としては載っている。だが多くの場合は野球用語として解説されているようだ。つまり 「足の開きぐあい」 というふうに。
私個人としては「立ち位置」という言葉はどうもしっくり来ない。同じようにスタンスも駄目だ。
要するに生理的に好きになれない言葉なのだ。
あなたも政治家やニュースキャスターのようにすぐ新しい言葉に飛びついて口に出すと、おっちょこちょいと思われますよ!
おわりにネットで調べた3つの違いを載せておくことにしよう。
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・立ち位置 自分が置かれている立場、ポジション
・スタンス(stance) 「構え」「(体の)姿勢」「態度」「立場」などを意味する英単語である。
・立場 人が立つ場。主体意識を表現する拠り所。
人の地位(position)
人の境遇(situation)
見地(standpoint)
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