子どもの夢は時代とともに・・・
子どもは社会を映す鏡である。ということは”子どもの夢”もまたそうに違いない。
よく大人は子どもに向かって「将来 何になりたい?」と尋ねたりする。つまり将来の夢を聞くのである。
子どもの将来の夢にはいつの時代にも変わらない普遍的なものがある。例えば男の子の野球選手とかサッカー選手、女の子だと、キャビンアテンダントとか幼稚園の先生というふうに。
だがこうした普遍的な人気を保っているものはごく一部だけで、その他多くのものは時代によって変わっているのではないだろうか。
最近行われた小学生に対する「将来の夢」に関しての調査によると、女の子が第1位に挙げたのは「パティシエ」
男の子が第6位にシェフというふうに、男女とも飲食関係の職業を高順位に挙げているのである。
星の数ほどある職業の中から、子どもたちはいったいなぜ「パティシエ」と「シェフ」を将来の夢に挙げたのだろうか。こうした傾向は一昔前だと考えられなかったことである。
子どもたちは概してカッコいいと思う職業に憧れるものだ。そうした観点からも従来はこれら二つの職業が選ばれることはなかった。
しかしここへ来て状況は大きく変わってきたのである。
女の子が1位に挙げたパティシエはこのところの爆発的とも思えるスイーツ人気の影響をもろに受けているに違いない。
テレビにも、ネットにも、この頃ではパティシエの文字がいたるところに氾濫している。
では男の子のシェフはどうだろうか。こちらの方もテレビにわんさとある料理番組の影響を受けていることは間違いない。
グルメブームといわれる昨今では、ゴールデンタイムの時間帯に料理をテーマにした番組が実に多い。
そうした番組では人気タレントがシェフの姿で登場することが多々ある。つまり山高帽をかぶった白い制服のシェフ姿で登場するのである。
これが子どもたちにはカッコよく見えるのである。
まあシェフといえば料理長のことで、それなりにステータスの高い職業だから、子どもたちが憧れても悪くはない。
でもベストテンの6位となると、ちょっと考えさせられる。
女の子の第1位のパティシエについては、明らかに一時のノリで挙げられたようであり、いつまでも長く続くとは思えない。
まあ子どもは社会を映す鏡なのだから、ネットの「食べログ」にも見るように、いまの大人社会がグルメブームなどと騒いで、食べ物にこだわりすぎているせいかも知れないのだが・・・。
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