2013年8月から実に70%にも及ぶ業者が高速ツアーバス事業から撤退するという。
8月と言えば今月からということになるが、これはただ事ではない。
8月と言えば今月からということになるが、これはただ事ではない。
悪くすれば今年の盆休みに高速バスを利用しようと思っている人々にとっては大打撃になるかもしれない。つまり予定の日にバスの予約が取れなくなる心配があるからである。
それもそうだろう、これまでは2百数十社もあった高速バスを運行する会社が、一気に70%減って、今後も残って運行を続ける会社は従来の3分の1以下になるというのである。
これでは残った会社がいかに増便したりして運行回数を増やしても70%もが撤退した穴を埋めることはできないだろう。
その結果すぐさま先の予約は満杯になり、多くの人が予約を断られるのではないだろうか。
そうなればもうこの夏は高速バスの利用が不可能になってしまう。
高速バスは多少時間がかかるとはいえ、飛行機や新幹線に比べると半分以下の費用で利用できる。
利用者が多い学生には大きな痛手
その点がこれまで多くの人々に非常にありがたがれ、喜ばれてきたのである。特に収入のない学生などには、最高の長距離交通機関として、非常に重宝されてきたのである。
なかでも夏休みには多くの学生が故郷へ帰り、久しぶりに家族や友達に会うのを楽しみにしている。
でも帰るための最も大切な交通機関が利用できないとなると、今年は帰郷を諦めなければいけなくなるかもしれないのだ。
予算の乏しい学生の身にっとては、倍以上もかかる新幹線や飛行機を利用することは難しいだろう。
しかい今回の高速バスの急な運行の変更はどうなのだろうか。
いかに事故を起こさないためとはいえ、長年営業してきた高速バスが、これほど簡単に変更されていいものだろうか。
たとえ変更するとしても、もう少し準備期間を長くして、しっかりと周知を徹底してほしかった。
それが去年4月の関越自動車道の事故を受けての、急な変更なのである。
利用者としてはまごつくばかりでなく、代替の交通手段を見つけるのに非常に困難が伴うではないか。
もう少し何とかならなかったものだろうか。
以下は今回の問題についての読売新聞の記事である。
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規制強化で、7割の運行会社が高速バス事業から撤退
. 昨年4月に群馬県藤岡市の関越自動車道で乗客45人が死傷した高速ツアーバス事故を受けて国土交通省が8月から規制を強化するのを前に、高速ツアーバス事業者の約7割が撤退し、今後も運行を継続するのは79社にとどまることが同省のまとめでわかった
。
停留所の確保などコスト負担増を理由に撤退が相次いだとみられるが、同省は「既存のバス会社が増便しており、影響は少ない」としている。
高速バスは、大手バス会社などが停留所を設けて企画・運行する「乗り合いバス」と、旅行会社が企画して客を集め、運行を委託された貸し切りバス会社が路上などで発着させる「高速ツアーバス」の2種類ある。
高速ツアーバスは2000年の規制緩和で低料金を売りに新規参入が進んだが、安全管理の不備が同事故で表面化。
このため、新制度では、高速ツアーバスを廃止して乗り合いバスに一本化し、事業者は〈1〉停留所の設置〈2〉車両6台以上の自社保有〈3〉運行計画の事前届け出――などが必要になる。
(2013年7月31日 読売新聞)
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