あなたは紙の本派? それとも電子書籍派? 
インターネットの普及とともにあらゆる活字分野で電子化が進んでいますが、書籍も例外ではなく出版各社は自社書籍の電子化に懸命のようです。
出版社だけではありません。いまネットにはそれ以外にもおびただしい数の電子ブックがあります。
たとえば青空文庫というサイトですが、ここには海外も含め著作権が切れた作家の作品14,370作品
(2017年9月23日現在)が掲載されています。
なんと、これらすべてが無料で読めるのです。
しかも「えあ草子」というアプリを使えば、文学書仕様の縦書きで、おまけに栞つきという読みやすさです。
それゆえに本好きの人々には大好評で、アクセス数は年に940万件(2016年)にも及んでいます。
アプリ「えあ草子」を使えば青空文庫がいっそう読みやすくなる
上述したように、青空文庫には、付随ツールとして「えあ草子」という便利な無料アプリがあります。
このアプリは作家、作品ごとの索引があるのはもちろん、読者の指針になるようにと、全14370作品の中から人気作品500点のランキングが掲載されています。
これは「何から読めばいいのか?」と迷う読者にとっては有り難い指針になります。
1 こころ 
    / 夏目
    漱石 23733
2 〔雨ニモマケズ〕 
    / 宮沢
    賢治 22003
    
    
3 走れメロス 
    / 太宰
    治 12071
    
    
4 吾輩は猫である 
    / 夏目
    漱石 11463
    
    
5 人間失格 
    / 太宰
    治 11261
    
    
6 山月記 
    / 中島
    敦 10401
    
    
7 夢十夜 
    / 夏目
    漱石 9092
    
    
8 草枕 
    / 夏目
    漱石 9091
    
    
9 銀河鉄道の夜 
    / 宮沢
    賢治 8078
    
    
10 坊っちゃん 
    / 夏目
    漱石 7512
    
    
11 羅生門 
    / 芥川
    竜之介 7381
    
    
12 蜘蛛の糸 
    / 芥川
    竜之介 6899
    
    
13 注文の多い料理店 
    / 宮沢
    賢治 6228
    
    
14 クリスマス・カロル 
    / ディケンズ
    チャールズ 6084
    
    
15 やまなし 
    / 宮沢
    賢治 6058
    
    
16 ドグラ・マグラ 
    / 夢野
    久作 5731
    
    
17 檸檬 
    / 梶井
    基次郎 5084
    
    
18 手袋を買いに 
    / 新美
    南吉 4612
    
    
19 方丈記 
    / 鴨
    長明 4444
    
    
20 舞姫 
    / 森
    鴎外 4439
    
    
21 学問のすすめ 
    / 福沢
    諭吉 4243
    
    
22 『春と修羅』 
    / 宮沢
    賢治 4104
    
    
23 よだかの星 
    / 宮沢
    賢治 3750
    
    
24 女生徒 
    / 太宰
    治 3555
    
    
25 蟹工船 
    / 小林
    多喜二 3235
    
    
26 智恵子抄 
    / 高村
    光太郎 3193
    
    
27 斜陽 
    / 太宰
    治 3005
    
    
28 新生 
    / 島崎
    藤村 2902
    
    
29 セメント樽の中の手紙 
    / 葉山
    嘉樹 2876
    
    
30 桃太郎 
    / 芥川
    竜之介 2830
    
    
31 高瀬舟 
    / 森
    鴎外 2826
    
    
32 鼻 
    / 芥川
    竜之介 2786
    
    
33 駈込み訴え 
    / 太宰
    治 2670
    
    
34 三四郎 
    / 夏目
    漱石 2521
    
    
35 一握の砂 
    / 石川
    啄木 2484
    
    
36 桜の樹の下には 
    / 梶井
    基次郎 2396
    
    
37 月に吠える 
    / 萩原
    朔太郎 2343
    
    
38 オツベルと象 
    / 宮沢
    賢治 2272
    
    
39 藪の中 
    / 芥川
    竜之介 2242
    
    
40 山羊の歌 
    / 中原
    中也 2185
    
    
41 変身 
    / カフカ
    フランツ 2178
    
    
42 桃太郎 
    / 楠山
    正雄 2126
    
    
43 人間椅子 
    / 江戸川
    乱歩 2084
    
    
44 杜子春 
    / 芥川
    竜之介 2079
    
    
45 堕落論 
    / 坂口
    安吾 2077
    
    
46 風の又三郎 
    / 宮沢
    賢治 2019
    
    
47 痴人の愛 
    / 谷崎
    潤一郎 2018
    
    
48 富嶽百景 
    / 太宰
    治 1985
    
    
49 蒲団 
    / 田山
    花袋 1985
    
    
50 トロッコ 
    / 芥川 竜之介 1979
今では電子図書館という選択肢もある
電子図書館と聴くと、電子書籍や電子ブックと同じ意味と思う方もいるかもしれません。
でもそうではなく、電子図書館は文字通り電子図書専門の図書館や電子書籍を扱っている図書館のことを指します。
あえて「電子書籍を扱っている図書館」というのは、現在のところ、すべての図書館が電子書籍を扱っているわけではないからです。
残念ながら日本の電子図書館の普及は米国などと比べると非常に遅れており、目下のところ数はそれほど多くはありません。
とはいえ大都市部にはある程度普及していますから、そこを利用すれば紙の本だけでなく電子書籍も読むことができます。
電子図書館の最大のメリットは、わざわざ足を運ばなくても、自宅に居ながらパソコン上で借りて読むことができる点です。
返却も然りで、画面の返却ボタンをクリックするだけで終わるのです。
これだけ便利だと、図書館の利用が一気に増えそうです。


 



