歩くスピード |
これは少し前になるが高校の英語教科書に載った世界6カ国の生活のペースについて3項目の順位を表す表である。
世界6ヶ国の生活のペース比較(順位)
銀行の時計の 歩く 郵便局の
正確度 スピード スピード
日本 1 1 1
米国 2 3 2
英国 4 2 3
イタリア 5 4 6
台湾 3 5 4
インドネシア 6 6 5
MILESTONE 英語(Ⅱ)より
表を見ていただくと分かるようにこれら三つの項目とも調査時点では日本がトップを占めている。
まず「銀行の時計の正確さ」であるが、これは何と言っても人様のお金を預かるところである銀行としては信用第一で、何はさておいても正確さは第一にしなければいけないので、日本ならずともどこの国でもこれが正確なことは当然ではないのだろうか。
次は「人の歩くスピード」であるが、これについては最近インターネットにまったく違ったデータが載せられているので下にそれを掲げておく。
歩くスピード国際(都市)比較(18メートルの距離での調査)
1位シンガポール 10秒55
2位デンマーク・コペンハーゲン 10秒82
3位スペイン・マドリード 10秒89
4位は中国広東省広州(10秒94)
5位はアイルランド・ダブリン(11秒03)
6位ブラジル・クリチバ(11秒13)
7位ドイツ・ベルリン(11秒16)
8位ニューヨーク(12秒00)
9位オランダ・ユトレヒト(12秒04)
10位オーストリア・ウィーン(12秒06)
以下
ロンドン 12位
パリ 16位
東京 19位
インターネット「歩くスピード国際比較」より
この調査によれば日本(東京)は19位と大きく後退しているのである。
考えるに、最初に掲げてある表は1990年ぐらいの日本が高度急性長期のさなかのものであり、後のものは成長期を過ぎていわば成熟期にはいってからのものである。
大きく順位を下げているのはそのせいで、つまり人間の歩くスピードはその時代の社会的背景によって違ってくるのではないのだろうか。
最後は「便局の業務処理」のスピードであるが、これはもう今も昔も日本ほど速い国は他のどこにもないのではなかろうか。
アメリカをはじめ外国の郵便局を利用したことのある人だとよく分かると思うが、その能率の悪さといったら、まったくうんざりしてしまうことが多いのが外国の郵便局である。
この点だけは日本が世界に向かって大いに自慢していいことの一つである。
総じて言えば歩くスピードはやや後退してきたが、他の2点で他国を上回っていることは、自慢するほどではなくても誇らしいことではないだろうか。
とにかく何ごとをするにしても「スピーディで正確」なことはいいことなのである。
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