しかしひどいことを言うCMもあるものだ。ごく最近のものだから見た人は多いと思うが、これが名の通った製薬会社の言うことだろうか。
これではまるで脅しともとれるではないか。それに大手製薬会社の言うことだけに人によっては信用するかもしれない。
こういった人を騙したり、脅すようなことを言って、高価な治療薬を買わせようという魂胆なのだろうか。
それに、こうしたCMを信じた人が医師などに相談すれば、もう言われるままになるのではないだろうか。
今でさえ300万人もいる認知症患者なのに、数が減るどころか、さらに増えるというのだろうか。
このCMでは直接治療薬の名前は出していないが、疑わしい人に対して医師への相談を促している。多分医師を通じて同社の薬品が紹介されるのだろう。
この会社の製品に限らず、もし製薬会社が認知症のCMを流すのなら、「認知症は誰でもかかる」と言う表現を使うのではなく、かからないためにはどんな注意が必要かをアドバイスすべきではないだろか。
なお、エーザイは2010年にも行過ぎた内容のCMで米国から警告を受けたことがある。
下に載せたのはネットから転載した認知症に関するQ&Aである。
ここにも「認知症は誰もかかるものではない」と、はっきり書かれてある。
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認知症に関するQ&A
(Q) 年をとるとだれでも認知症になるものですか?
だれでも認知症になるわけではありません。認知症の原因はまず、脳の退行性変化(アルツハイマー型認知症)、脳血管性変化(脳血管性認知症)など、病気によるものですが、二次的要因として、身体的要因、精神的要因、環境的要因の3つが挙げられます。
身体的要因としては、けがや病気で寝たきりになったり、視力や聴力が低下したりすることが認知症を引き起こす要因になります。
精神的な要因としては、孤立感が一番大きいようです。心理的な動揺、不安、抑うつも引き金になります。環境的要因としては、引っ越し、退職、家族の死別などによる、生活環境の急激な変化が認知症を引き起こす要因になります。
(Q) 認知症と物忘れの違いは何ですか?
脳の老化に伴う物忘れは、生理的な「老化現象」であり病気ではありません。単なる物忘れの場合は、体験したことの内容は忘れることはあっても、体験したこと自体は覚えています。
認知症の場合は体験したこと自体を忘れてしまいます。分かりやすい例をあげてみますと、食事をして「何を食べたか思い出せない」のが物忘れ、「食べたことさえ忘れる」のが認知症です。ただし、認知症になっても、いきなりすべてを忘れるようになるわけではありません。
認知症は記憶などの機能の障害ですから、感情は変わらずに残ります。忘れっぽくなったのを一番不安に思うのは本人ですから、周囲は理解し、配慮することが必要です。
.(Q) 認知症にも原因によって種類があると言われますが、認知症の種類は?
老化による認知症の代表的なものに、「変性症認知症」と「脳血管認知症」があります。変性症認知症は脳の実質の変性により脳が萎縮することから起こるもので、アルツハイマー型認知症、レビー小体型認知症などが、これに当たります。
脳血管認知症は脳出血や脳梗塞によって特定部位が障害されたりすることにより起こる脳血管性の認知症です。詳しくは「病気と介護」の「認知症」をご覧ください。
.(Q) 認知症の進み方は? 認知症は次のような3段階で進むと言われています。
初期
物忘れが激しくなります。不安が高じてイライラすることもあります。また物事に無関心になったり、うつ状態に陥ることもあります。時間がわからなくなるのも初期の特徴です。
中期
徘徊・夜間せん妄等の、場所や人に対する見当識障害の症状が出てきます。道に迷ったり、今までできたことができなくなったりして、日常生活に手助けが必要になります。
後期
食事や排泄の手順がわからなくなり、体も弱って動きが鈍くなります。
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