2013年12月29日日曜日

週刊現代が報じる ・ 安倍総理、気分はもう戦争!



  ■オバマの忠告も無視する

  ■次は“国家総動員法”だ

  ■明治憲法への回帰を目指す

  ■安倍晋三と岸信介 タカ派の血と、格の違いについて

  ■総理執務室には岸の写真が

  ■祖父に肩を並べたい



気味が悪いほどの傲慢ぶり。その様はまるで日本を自在に操るシャーマンだ。株価は動かした。次は「戦争をできる国へ」と意気込む総理は、国の根幹に手を突っ込み始めた。何が起きてもおかしくない。


オバマの忠告も無視する

 あまり知られていないが、EU(欧州連合)28ヵ国の在日本大使館の政治担当参事官は毎月1回集まり、世界情勢について意見交換する昼食会をしている。その会合に先日、米国の政治参事官が呼ばれた。目的は一つ。日本の安倍晋三総理が「いま、なにを考えているのか」を聞き出すためだ。


「そこで米国の参事官が、安倍総理が中国と戦争するつもりではないかとの危惧を示したから会議が騒然としました。会合では今夏の麻生太郎財務相のナチス発言に触れて、いまの安倍政権の特定秘密保護法案への強行姿勢も、まるでナチスと同じ手口ではないかという声も上がりました。


 要するに、いま欧米先進各国の間では、安倍政権が戦争に突き進むのではないかとの不安が渦巻いている。それほどまでに、日本は世界から『気分はもう戦争』という危険状態にあると見られているのです」(欧州の大使館関係者)

 そんな評判を知ってか知らずか、12月6日、安倍政権は特定秘密保護法案可決を強行した。


 衝撃が走ったのは、5日後の同月11日。特定秘密保護法案で国民の大反発を受けたことで、安倍総理は「反省している」と述べていたのに、今度は「政府が共謀罪の新設検討」と朝日、日経新聞などが報じたのだ。

 共謀罪は殺人など重大犯罪の実行行為がなくても、謀議に加わっただけで処罰の対象とされるもの。「現代の治安維持法」として批判されてきた“悪法”が、ここへきて急浮上してきた形である。

 周知の通り、安倍政権は11月末に「国家安全保障会議(日本版NSC)」創設関連法も成立させている。NSCは総理大臣、官房長官、外相、防衛相をメンバーとする「4者会合」を中核とし、外交・安全保障政策の司令塔となる組織。巨大な権限を持つことから、「戦争司令部」になりうると批判されているものだ。


 こうした既成事実を列挙すれば、確かに安倍政権は「戦時モード」へ突き進んでいるようにしか映らない。


 これに危機感を募らせているのがほかでもない、同盟国の米国である。現役米大使館幹部が言う。


「誤解されていますが、米国は秘密保護法案に反対の立場です。東アジア情勢が安倍政権下で悪化する中で、なぜ戦時下の言論統制を連想させるような法案をあえて可決しようとするのかと、頭を抱えているほどです。


 オバマ大統領は、キャロライン・ケネディ駐日大使を通じて、安倍総理に『靖国だけには参拝するな』『これ以上中国を刺激して尖閣問題が再燃したら、米国は日本を助けない』とのメッセージも届けています。しかし安倍政権の言動を見ていると、忠告がまったく響いていないように見える」


 それだけではない

「去る10月3日、日米の外務防衛担当閣僚が集まる『2プラス2(安全保障協議委員会)』のためにジョン・ケリー米国務長官とチャック・ヘーゲル米国防長官が来日。その当日朝に、東京の千鳥ヶ淵戦没者墓苑で献花しました。靖国ではなく千鳥ヶ淵に赴いたのは、中国・韓国との対話の道を探れという米国側から日本への忠告です」(同前)


 '00年にスタートした『2プラス2』を日本で開催するのは初めて。米国側は安倍総理に花を持たせるために日本開催にしたわけだが、安倍政権はあえて“鈍感力”を演じているのか、戦時気分を膨らませるばかりだ。


 12月4日には、日本版NSCの初会合を官邸でさっそく開催。来年には事務局となる国家安全保障局を設立し、NSCを本格始動させる。ちなみに国家安全保障局には外務・警察官僚以外に、数十名の自衛官が登用される見込みである。


 主要国大使を務めた外務省OBは、この「自衛官の登用」に危惧を示す。


「日本の自衛隊の能力は、世界レベルで見ても超一級です。“軍事力”はもちろんのこと、自衛隊の制服組(武官)の頭の良さは抜群だ。

一方で日本の政治家は『三流』というのが世界の常識。制服組が官邸に入ることで、政治家がいかに頭の悪い人種かがわかってしまうのが怖い。『こんなアホに使われるくらいなら、自分たちが指揮したほうがマシ』と考えた時に何が起こるか。それは想像もしたくない悲劇の幕開けです」 


週刊現代 1月4日・11日合併号

0 件のコメント: